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『言葉の品格』

たくさん線をひいて、

何度も読み直したい、
いつも本棚に並べておきたい本になりました。

著者は冒頭で、

人間の口から生まれた言葉は、口の外に出た瞬間、そのまま流れて消えてしまうのではない。巡り巡って、いつか再び、言葉を吐き出した人の耳と体に染み込んでくる。
p.12

と、書いています。
「言葉は人を表す」と言うことがありますが、
本書を読んでいくと、言葉と行動ってつながっているんですね(やっぱりね)。

言動、って言いますもんね。

 相手の欠点ばかりを探すことに躍起になるのは、ひょっとすると自己の内面の貧しさを証明しているのかもしれない。悲しいことだ。人を褒めることを知らず、自分ばかりが褒められようとして、人を思いやることを知らず、自分ばかりが尊重されようとして、人を愛することを知らず、自分だけが愛されようとする姿は、何と痛ましいことだろう。
p.106

欠点とか失敗とか、ありますよ。
人間ですから。
でも相手の欠点を見つけた時、相手が失敗した時、どうしてそんなに攻撃するのかと思う場面や
相手の不手際だったとしても、指摘するときにどんな「言動」をとるかで、伝わり方が違うだろうになと思う場面があります。
敬意や誠意がないから、痛ましいです。
そうやって放った言葉が、いずれその人にくっついていくんだなと…

人からよく見てもらうためでもなく
声高に自分の意見だけを主張するのでもなく
自分の言葉が「誰かにとって一輪の花に」なれるようにと思います。

自分のことも
まわりのことも
激しく省みながらの読書でした。

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