ポジティブ思考主義にモノ申したい
「前を向け」「落ち込むな」といった類の言葉をよく耳にします。私はこのとにかくポジティブに!という風潮に疑問を持っています。
ここ数年「ありのままで」の風が吹き込んでる感もありますが、、
私は比較的ポジティブ思考です。周りの反応を見てて、そうなんだろなと思います。昔は今よりもっとポジティブで、今思えば極端にポジティブでした。
高校の時、好きな人から連絡が返ってこないと落ち込む友達に「たくさん待ったほうが返ってきたとき嬉しいやん」とか真顔で言う奴でした。こんな友達は嫌だ。ポジティブという名の凶器。
これが、ミスチル思想の間違った使い方です。(ミスチルの影響なのかは謎)
ポジティブ思考主義に疑問を持ったきっかけ
そんなポジティブすぎる人間が、いつもポジティブ思考でいることに疑問を持ったのはなぜでしょうか。
それは過去に「あの時ちゃんと落ち込んで、辛い気持ちに向き合って学んでいればこんな失敗はしなかったかもしれない」と思う出来事があったからです。
ポジティブすぎる人間が挫折したときのネガティブさを、振り子に例えた人がいました。幸せが大きいほど不幸が堪えるみたいなのと同じ感じでしょうか。
大きな失敗の前には、必ずその原因に気付くチャンスが転がっています。(例えば、大きな交通事故を起こす人はそれ以前に必ず小さな違反を繰り返している)
だけど、私はいつも失敗しても早く立ち上がって前に進むことばかり考えていました。「ポジティブであるべき」と思い込んでいました。
これは解決したのではなく、気分転換でしかありませんでした。そうやって前に進んだ気になっていました。問題は解決してないので、同じ失敗を繰り返すのも仕方がありません。
そうやって私は、人が成長するためにはネガティブな感情は必要不可欠であることに気付きました。当たり前のことかもしれないけど、元々ポジティブすぎるほどポジティブだった私にとってこれはとても大きな気付きでした。
これに気付けた私は幸せだと思います。
ポジティブ思考のもうひとつの弊害
また、ポジティブすぎ人間の怖いところは、それがときに凶器になることを知らないということです。まさに先に述べた頃の私。
ポジティブ=良いと思い込んでいる人はこの凶器を平気で振りかざします。当時、私はこれを知らなかったことを心から反省しました。今でも、自分の根のポジティブさが相手を傷つけたかもしれないと一人反省会する時があります。
ネガティブな感情にポジティブ思考で蓋をしない
私にとって、ポジティブでいることは心地いいです。(主観が強すぎて皆それが当たり前だと思っていた)
でも「ポジティブであるべき」と囚われることは減りました。ポジティブとネガティブに良いも悪いもない。どんな感情も正確に認識して、真っ直ぐ受け入れる人でありたいと思っています。
自分のネガティブな感情にも向き合うようになってから、幸福度が全然違います。ネガティブな感情に向き合った方が幸せだなんて知らなかった!先に述べた気付き以降、自分の内面の世界がぐんぐんと広がっていっているのがここ数年です。
言うまでもないと思いますが、ネガティブに生きよう!という訳ではありません。必ずしもポジティブ思考が良いわけではないよね、ネガティブに向き合うことも大事だよね!です。
さいごに
元々の考え方がポジティブかネガティブかに限らず、ネガティブな感情を「ダメなこと」と思い込んでしまう人は多いと思います。
最後に、私がネガティブな感情に対してさらに理解を深めたTEDトークを紹介します。ネガティブになった時に、そんな自分とちゃんと向き合えるように定期的に見ています。大好きなスピーチです。
日本語訳もあるので興味がある方は是非見てみてください。
ではまたー!