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最後かもしれないね

【洗い張り】ってコトバご存じ?

子どものころ
祖母が自分の着物をほどき
板に張り付けて洗い
もう一度仕立て直す
という一連の作業を見て育ちました

普段着は自分で洗い張りしてた祖母だけど
ちょっといい着物は近所にある
洗い張り屋さんに出してました

そのお使いをするのがわたし

半世紀ほど前には
暮らしの中に普通にあったことです

この洗い張りをしてくれる
職人さんを探してました


着物だろうがナンだろうが
いけばなは土木作業

初めての着物は和裁をやっていた
叔母が仕立ててくれました

茜色の色無地でした

そしてその叔母が歳を取り
これが最後と縫ったのはわたしの着物でした

やはり最後ということで
少々下手になっていて
裾がいまいちな仕上げになってたけど
品がよく柔らかい色合いで
とても気に入っていて大切なとき
ここ一番では着ていました

そんな思い出の着物

コロナ前に学会の懇親会でいけばな体験を、
ということを数回開催したんだけど
主催者に言われたのが
「外国の方もくるから着物着てきてね」
というワケで着たんだけどね


いけばなってね
ホントにホント
格闘技じゃないかくらい重労働です

まず、荷物が大荷物

養生、バケツ、大量の新聞紙
水差し、大量の布巾雑巾
のこぎり、金槌、ペンチ、モロモロ工具
花ばさみ、紙切りばさみ
ガムテープ、養生テープ
その他モロモロ、、、、

これだけでも気が遠くなりそうなのに
ここに巨大花器、いろんなカタチの剣山
そして花材

花器も剣山も1コじゃすまないので
普通乗用車のトランクパンパン
後部座席パンパンで行くことになります

で、これを鬼の形相で運び
会場に到着したら台車で運んで会場整備、、、

どったばったで
大汗かいちゃったのよね

参加者に1本ずついけてもらう方式

その結果
汗染みが出来ちゃったのよ~~およよ~~

そして裾の仕上げが、ね……

と、いうワケで
洗い張りができる職人さんを
ずううーーーーっと
ずううーーーーっと
探してたのでした

で、
先日ここにも書いた
母の着物を引き取ってくれた友人に
聞いたところ

「知ってるよ~」

やっぱす持つべきものは顔が広い友人

早速問い合わせてくれました

お陰さまで大汗を吸い
裾がイマイチな着物は
洗い張りに旅立ちました


到着後、その方から連絡が、、、、

身長に対して裄が長いのですが
寸法間違えてないですか?

汗染みではないです
帯が擦れたあとですよ
出来る限りきれいにしますね

裄丈に関しては
ワタスの腕が尋常じゃなく長いことをお伝えし
汗染みじゃないことにホッとして^^

お値段も想定の5万~3万円内で
出来るとのことで一安心!(^^)!

ワクワクで
仕立て上がりをまっちょる次第です


とはいえ、
洗い張りをお願いできるのも
これが最後かな?なんて思います

どんなに腕のいい職人さんでも
お仕事をお願いする人がいなければ
どうにもならない

ひとつひとつ
日本文化が消えていくのを
この目でみるのは辛いことです



生け花教室 西宮
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