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花男子緊急特別企画🙋🏻花屋に花がない⁈②

前回、"秋の彼岸に花が激減"で花業界の危機的状況を【温暖化が花の生産に与える影響】という観点から書いていきました。

今回は【近年の災害による産地の被害状況】について調べたことを書いていきたいと思います🙋🏻

僕が知っている一番最近の大きな災害で花農家さんが被害を受けたのは『2018年の西日本豪雨』と『2019年の台風15号』でした。
今回、猛暑で入荷予定が大きく乱れた『リンドウ』も"岡山県JA晴れの国岡山"で西日本豪雨の被害を受けて2020年に復活を遂げたばかりだそうです。

また、西日本豪雨では花農家として復活を遂げた生産者さんばかりではありませんでした。ハウスが全壊してしまい、再起をかけてトマト農家さんに転身を遂げた方もいらっしゃいました。

また、2019年の台風15号による被害については千葉県の花卉農家さんの被害が大きかったことがわかっています。

台風15号の通過にともなう千葉県における農林水産業への被害は,面積で農業施設等に801ha,農作物等に5,073ha,このほかに畜産等にも被害が及んだ。被害額では農業施設等に276億円,農作物等に106億円となり,全体で約428億円に上った。この中でとくにビニルハウスやガラスハウス等の園芸施設への被害額が大きく,200億円を超えた。園芸施設が被害を受けた主な地域は,八街市,富里市,旭市,山武市などの県北部と,南房総市,君津市,袖ヶ浦市,鋸南町などの中部から南部にかけての広範囲にわたった(千葉県農林水産部農林水産政策課「台風第15号の影響による農林水産業への被害について(第8報)」2019年10月11日付による)。現地調査によると,園芸施設への被害は,ビニルの剥がれやガラス板の部分的な割れや落下などの比較的軽度の被害から,パイプハウスの倒壊やガラスハウスの鋼材の折れ曲がりによる半壊や全壊に至る大きな被害まで多様であった。園芸作物の被害は,主として花き(カーネーション,カラーなど)や,野菜(ニンジン,トマトなど)に対するものであった。 

2020年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: P118
2019年9月の台風15号による千葉県の園芸施設被害 両角政彦より 引用


また、この被害に関しては支援の輪が広がっている様子が数多く見られました。
ところが気になったのは、被災した花卉農家さんは再建への負担を考えると花の生産を続けるという選択ができず…廃業か野菜などの農家さんに転身というところに落ち着いているようだというところです。
コロナ禍でイベントが激減して花の需要が減ったことも重なり、花卉農家さんの減少はさらに進み、花卉の作付面積や出荷量は年々低下しています。

大田花き花の生活研究所発行フラワービジネスノート2023より

僕たち花屋は花の流通量が減っていく中で、値ごろ感がある品質の良い花を確保して、お客様に提供し、喜んでいただくのが使命ですがこのような環境の変化から事業の維持は厳しくなるばかりです。
なんとかこの状況の中、やりがいを感じている花屋の仕事を続けていきたいと日々試行錯誤を繰り返しています😮‍💨

さて🙋🏻本日のオマケ(笑)
9月22日金曜日は9月最後のお稽古日でしたが、"秋の彼岸"ということで『厳しい状況の中での仕入れ』、『欠品を出さないように納品するための段取り』そして『売り場管理』と大忙しの僕は花材をいただいての自習となりました😮‍💨

秋の空に揺れるコスモスをイメージしてみました😊

花材は
コスモス 3本
フウセントウワタ 2本
バラ 1本
エリンジウム 1本

秋晴れの空に向かって優しく揺れる"コスモス"の花を意識して、フウセントウワタを低く生けてみました😊
花屋の厳しい状況に直面する中、好きな花に囲まれて、やってみたいと願っていた生け花に挑戦できるこの時間を守りたいと思いました🥹

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