見出し画像

無駄無駄クエスチョン

会話に効率を求めてしまうときがある。

会話を卓球やテニスに例えるなら、無駄なターンを1ターンでも減らしたいと思ってしまうのだ。

こんなことを言ったら誰も話しかけてこなくなりそうだが、誰しもが「今の会話する意味あったか?」と感じた経験があるだろう。

僕はその「無駄なターン」の多くは、「無駄な質問」によって生まれていると思う。



例えば、「質問を質問で返す」という行為。

この行為が生まれるとき、必ずといっていいほどどちらかの質問は無駄である。

めちゃくちゃベタな例を出すと、


A「めっちゃ日焼けしてるけどどっか行ったの?」

B「どこ行ったと思う?」

A「セブ島?」

B「ううん。ハワイ」


最初から「ハワイ」と言えばこの会話は1ターン。つまり半分のカロリーで終わる。

「どこ行ったと思う?」は完全になくてもいいクイズである。

このパターンは本当にベタすぎて、ジョジョとかでも散々アホ呼ばわりされている無駄無駄無駄無駄な質問だ。

しかしこの「質問を質問で返す状況」。
最初に質問した側に否がある場合もかなり多い。


A「○日って空いてる?」

B「なんかあんの?」

A「飲み会」

B「メンツは?」

A「○○と○○と俺」

B「場所は?」

A「○○駅前の鳥貴族」

B「行くわ」


Bは質問を質問で返しまくっているが全くアホではない。

Aの提示する情報がことごとく薄いのである。

Aが事前に「○日に○○と○○と俺で飲むから来る?○○駅前の鳥貴族なんだけど」と言えば会話のターンはなんと4分の1に抑えられるのである。

逆に言えばAのせいで会話が4倍もの長さに引き延ばされてしまっているのである。

コンテンツが湯水のように湧き出し、やろうと思えばいくらでも一人で暇つぶしができるこの時代に4倍もの時間をかけて人と約束なんかしたくないだろう。
それは約束を吹っかける側も同じはずなのだが…



このような約束をするときだけでなくても、日常会話には無駄な質問があふれている。

例えば、「答えが分かりきってるのにする質問」。


A「どうも、凌雲閣 金兎(りょううんかく きんと)です。」

B「変わった名前ってよく言われないですか?」


これ。

言われるに決まってるだろ。

こういう珍名字とかキラキラネームにいちいちつっかかるのは本当に無駄だと感じる。

しかも、よく言われると思ってるなら本人がその質問に飽き飽きしているということもわかるはずだ。

だったら名前のことなんかスルーしてあげるのが一番の思いやりだろう。


もう一つ。これは実際に僕が言われたやつである。


僕「僕ひとりっ子なんですよ」

A「あっじゃあ兄弟いないんですか?」


いねーよ。

逆にひとりっ子なのに兄弟いるってどういうこと?
なぞなぞ?
ソモサンセッパ?


まあ、どんなに無駄な会話でも「コミュニケーションをとった」ということに意味があるのは理解はできる。

でもそういう意味での「無駄な会話」というのは「きょうは天気がいいですね」とか、「たけのこ派?きのこ派?」とか、「クリスタルガイザーのフタ浅すぎん?」とか、無駄なようで無駄ではない「たわいもない」会話のことだと思う。

しかし、ここで紹介したのは本当の意味での無駄な会話だ。マジで何の意味もない。ただ時間を溶かすだけの言葉の羅列だ。

なくてもいいものは、なくしてしまえばいい。

そうすれば本当に必要な物事、好きな物事だけに集中できる理想的な世界が実現するだろう。

僕は常に、濃厚で上質な時間を過ごしていたい。


この世から、本当に無駄なものが消え去りますように…


まあそんなことを願ったところで仕方がないか。

無駄は無駄として耐えながら、僕はいつものように毎日を生きてい

















サポートは生命維持に使わせていただきます…