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こむずかしい知的財産を小説で学ぶ|読書

1年前の自分だったら絶対に手に取らない本たち。仕事のヒントのために特許検索をし始め、月1回の特許講習に参加しているので、知的財産に関する関心度が高くなっている今日この頃。職場の先輩がおすすめしていたこともあって3冊読んでみました。

noterにはクリエイターの方が多いと感じているので、自分の作品やブランドを守る知的財産権について知るきっかけになればいいなと思い、感想を綴ります。自分のメモのためでもあるんだけれども。

奥乃桜子さんの『それってパクリじゃないですか?新米知的財産部のお仕事』

<あらすじ>
個人でグッズを販売している親友が商標侵害だと警告文を受けたり、会社の戦略的なブランディングのために順を追って特許を獲得したい知的財産部と早く披露したい経営層のギャップがあったり、会社の未来を背負った商品の特許をライバル会社に先行取得され製造ができなくなったり。

現実にありそうなパターンが3~4個あってタメになりました。知的財産はこのオープンな情報社会ではますます重要になると思います。企業であれ個人であれ知的財産の守りと攻めをする意識を持つよう気にかけなきゃだな、と。

南原詠さんの『特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未來』と『ストロベリー戦争 弁理士・大鳳未來』

<あらすじ>
前者は、VTuberの撮影技術が思いもよらない他業界のとある企業の技術の"特許"を侵害していて警告文を受け、打開を目指す弁理士と焦るVTuber側の奮闘記。後者は、地方のイチゴ農家がブランドとして販売しようとしたイチゴは、大手企業によって商標権を獲得されていて、このままでは販売できないか膨大なライセンス料と取られてしまうかという状況のなかどう未来を切り開くのかというストーリー。

弁理士・大鳳未来シリーズは、スピード感がとにかく早くて読みごたえがあります。侵害する側になってしまった時、突然届いた警告文に対して2週間以内に公的文書で意見回答をしなければならない。そんなにハードなのか。もしかすると未来の自分たちが同じように抵触してしまうかもしれないので、どう対処する方法があるのか模擬体験になったな、と。

3冊とも知的財産について"にわか"でもどんどん読み進められる内容で、クリエイターの方にはぜひ一読したほうがお得かもと、ほんわり思います。

まずは自分が抵触する側にならないように気を付けて、次は権利を有効に行使して、最後に侵害を許さないようにウォッチングしなければ。なにか公的な場でビジネスをするならば、知的財産の守りと攻めも頭の片隅に置いておかなければ。気を付けよう。

おわり。

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