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事故削減方法のススメ

介護に事故はつきもの

まずはじめに
介護に事故はつきものである

高齢になれば足がおぼつかなくなるし
注意力も減少する
全体的に体力がなくなるからズボラな動きになり身体をぶつけたりする
皮膚も弱いからぶつけたら直ぐにアザになる

そんな人達を集めている施設だから事故はつきものだ。

だからといって
事故を起こしていいわけではないので

事故対策をその都度行っているだろう

今日はそんな事故対策の話

孫子に学ぶ

孫子の兵法で
「敵を知り己を知れば百戦殆うからず」
と言うものがある

意味は「戦において相手の弱点や強みと自身の弱点や強みをちゃんと把握して作戦を立てれば負けることはないよ」ってことである


これは
事故対策にも通じると思う

敵=変えられないもの

まず敵とは
入居者様や建物など

こちらが干渉できない或いはしにくいもので
改善することが容易でないもの

例えば
入居者様に「転ぶから立たないで!」といくら注意しても立つかどうかは相手次第だ
つまり改善することは容易でないものに分類できる

また施設その物の構造なども当然だが変えることは不可能だ

しかし、だからと言って諦めるのは早い。
まだまだ戦い方はある

己とは?

次に己とは
自分のスキルや体調、弱点等はもちろん
その施設のルールなど

こちら側の物で干渉しやすく容易に改善できるものだ

例えばベッドや車イスへの移乗の際に
入居者様の身体をぶつけてしまった等は

自分のスキルの問題でいくらでも干渉できる

なので自分の介護スキルのレベルや今日の体調等を知ることで容易に対策は立てられる

変えられないものを変えようとする

間違った事故対策の一つ目が

変えられないものを変えようとする

である

例えば
入居者様が車イスに1人で乗ろうとして転んだ
と言う事故でよくある対策が
「ナースコールを促す」だ

たしかに、それでナースコールを押してくれる人なら、それで良いかもしれない

しかし、事故の対策が最終的に入居者様に委ねられている時点で本当の意味で対策にはなっていないと思う

なので
安直に事故対策を相手に委ねるのではなく
相手の事を知る事で対策を立てなくてはならない
(つまり敵を知るということ)

変えられないものの形を知っておく

変えられないものを変えようとするのではなく

変えられないものの形を知っておくって事が事故対策に繋がる

事故の原因や対策が考えられない場合は
変えられないものの形を知らないのである
(つまり敵を知れていない)

変え方が安直すぎる

間違った事故対策の2つ目は

確かに変えることは変えられるけど
変えられないから事故が起こったんだよね?

っていう対策

具体的に言うと
「見守り強化」である

確かに見守り強化する必要はあるんだろうけど
見守り強化は対策じゃない

この場合の対策は
「どうやって見守り強化するのか?」である

何故見守りが手薄になったのか?
そもそも見守らなくて良い状況を作れなかったか?
を考える

変えられる物の弱点や強みを再度洗い出すと言うことである(つまり己を知ること)

変えられるものと変えられないものを把握して「どうやって変えるか?」を考える

一言で言うとこういうことである

「どうやって変えるかぎ難しいんだろ!」と思うかもしれないが
そもそも
「どうやって変えるか?」までに行き着いていないのが往々にしてある。

まずは変えられるところ、変えられないところ
を逐一確認してから対策を立てる

選択肢を潰しておく

「どうやって変えるか?」を考えるとき
選択肢を最初から潰しておく

どういう事かと言うと

入居者様が1人でベッドから車イスへ移ろうとした時に転倒した。

と言う事故の対策でナースコールの促しの他に
“センサーマットの設置”があげられると思うが

現実的ではない

設置対象者が1人や2人ならアリだが
これ以上になってくると対応しきれなくなる

つまり
センサーマットの設置と言う対策は初めから選択肢として無しである

だいたい、パッと思い付くような対策は安直に考えているので選択肢としては無しである

そうやって選択肢を潰していると
自動的に原因を深掘りしていき
(つまり変えられないものの形が見えてくる)
新たな事故対策の選択肢がうまれてくる

後悔を大切にしよう

事故が起こった時
多かれ少なかれ後悔はするはずである

その後悔はとても大切なもので事故の原因と対策に直結する

もし事故が起きても
後悔なんてしない人は要注意だ

そう言う人は何度も同じ事故を起こす

後悔を糧に今日も無事故で頑張りましょう💪









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