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届かない手紙

もう届かないから、出せてない手紙がある。
何時に書いたのかも覚えていない。
どうせ届かないんだから、新しく書き換えた。

**

春になると、あなたを思い出して寂しくなります。
桜が咲くから。
チューリップが咲くから。
暖かいから。
あなたを思い出します。

あなたと一緒に水族館へ行った帰り、バスを逃して歩いたことも。
大きな公園の梅を見に行ったことも。
会える日が少なくて寂しかったことも。
春になると思い出します。

今、もう一度あなたに会えたなら。
ただ一言だけ。

こんな私と一緒に居てくれてありがとう。
甘えが出てごめんなさい。

もう会えないのはわかってる。
でも、春になるとなぜか思い出してしまいます。

楽しかったから。
嬉しかったから。
寂しかったから。
好きだったから。
あなたを思い出してしまいます。

でも、もう止そうと思います。
もうあなたの名前は呼べないから。
呼んではいけないから。
もう止そうと思います。

きっと、あなたは私のことを忘れているでしょう。
それでいいと、私も思います。

楽しかったのは、私だけでしょうか。

**

冬が終わって、すっかり暖かくなり始めましたね。
寝床の毛布を一枚のけても問題なく眠れる季節がやってきました。

秋は寂しい季節だと聞いたことがありますが、
春は寂しいものなのでしょうか。

今回は詩の形で作品を書いてみました。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。
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良ければまた、よろしくお願いします。

梔子。


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