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『うみ』

私の住むんでいるところは少し暗く、音もそこまで聞こえない。でも、私たちには言葉がある。とても高い声で、名前を呼び合う、簡単な会話もできる。私たちは息が40秒しか続かないので、時々浮上して呼吸をする。私たちは泳ぐのが得意だしみんなで泳ぐ。

最近はふわふわと浮いている白いものを食べて死んでいく仲間が多くなってきた。生ぬるく、あたりが汚れていくのを見ているだけだった。助けを求めても、私たちの声はとどかなかった。

私は、海を知らない。ー


元あった詩ですが、海の日ということで引っ張り出してきました。


最後までお読みいただきありがとうございます。
次回も読んでいただけると嬉しいです。

梔子。

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