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あるとき突然訪れた凪のような時間

ある日から
コロナウイルス罹患者となる

陽性反応が出て
自宅待機
何か受けとめられずに
何だかわからない気持ちになる
幸いにも無症状
いつもの健康体と変わらず
自宅待機
無反応だと発症日が特定できず
保健所が混んでいるのか
指示の連絡待ちとなる
その間、家庭内感染防止対策

同居中の息子たちとは
元々、食事時間等生活時間の共有はなく接触がほぼない生活だったが
接触する物への消毒洗浄だけは
強化する

とは言え、家族全員が自宅待機なので
食物や飲み物の補充は不可欠ゆえ
買い物を息子たちにお願いする


2度のPCR検査
各回、
結果を待つ期間
待機必須

結果として陽性と
太鼓判を押され

病院から保健所に連絡が行く

保健所からヒアリング電話があり
隔離期間の指示を受ける

勤務先への連絡報告
同居家族への報告
家庭内感染防止対策
各所に抜かりなく連絡を済ませ
家族が各自勤務先への報告も済ませる

ここまでにすでに5日経過。

それでも何だか落ち着かない気分
室内でならば何でもできるのに
何かに不安を感じる

普通でない
ふつうでない
フツウデナイ
自分で自分を責める雰囲気

少しだけ

人がいない頃を見計らって
数回ランニングに出た
運動不足になることよりも
気分転換をしたくなったのだ

どこか心が引けつつ・・

だからか
何か気持ちが落ち着かず
早々にやめた

してはいけないことをする自分
感染の源として
ベクトルがささるだけだ

1日が長い
毎日が長い
時間が経つのが遅く感じる
そもそも時間曜日の観念がなくなる
ゆったりした気分でもいいのに
そんな気分にならない

元気だし
自室内ならば
何をしてもいいはずなのに
ダラダラできない自分
変に焦燥感に似た感覚が湧く

隔離期間の最終日になる

保健所か体調の最終確認があった

健康チェックが終わり
このまま体調に変わりがなければ
今日の23;59が過ぎたら
感染期間終了となり
明日から社会復帰できると告げられる

もう、保健所とやり取りの必要はない


いつでも保健所からの連絡に
即対応できるよう
(保健所へのこちらからの電話は繋がらず、かかってきたときがその時。それを逃すと次は数時間後となる場合あり)

家にいても肌身離さず持ち歩いていた携帯電話

やっと手放せる時が来た

そう思えたからなのか


心が空っぽになる

何も浮かばない

ぽかーーん

隔離生活の最終日

凪が

私の中に起きている




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