見出し画像

特定のラジオ番組にフォーカスしたプレイリスト

 J-WAVEで放送中のラジオ番組・TOKYO M.A.A.D SPIN(提供:COCALERO)。音楽に造詣の深いナビゲーターたちが曜日を持ち回りで、自身のとっておきの選曲を紹介したり、さまざまなゲストを招いたりしてリスナーを楽しませている。
 筆者が特に注目しているのは、2人組DJユニット・NAZWA!の担当する月曜日だ。ラジオ番組のMCというのは、彼らの側面の一部に過ぎない。ダンスフロアの現場でDJ、自らのオリジナルから他のアーティストへの提供曲まで、さまざまなトラック・メイキング、こういった音楽を実際に制作し、オーディエンスに届ける活動をはじめ、TOKYO DANCE MUSIC WEEKに代表される、イベントの企画・運営、さらにアーティストの権利を守り、啓蒙する活動まで、その行動範囲は一般のミュージシャンのそれをはるかに越えている。

 現役のミュージシャンとして、ダンスフロアやステージに立ってDJや演奏をしつつ、著作権管理団体のJASRACとも密にコンタクトを取り、音楽界の将来のために尽力している.。ここまでアクティブなのは彼らぐらいだろう。

 そんなNAZWA!が担当しているからこそ、月曜日の放送はとりわけ業界の裏話で盛り上がる。ゲストの話を引き出すときも、そこいらの音楽番組よりも切り口が鋭い。招かれたアーティストの方も、ミュージシャンではない一般の局アナや、司会業が本職ではないアイドルタレントにはしないような話でも、NAZWA!にならしてしまおうという感じなのではないだろうか。
 さらに、招くのはアーティストだけとは限らない。時にはスタッフ側の人間を招いて、それこそ制作現場やイベントを打ち上げる過程について話し込む回もある。コアな音楽ファンには、本当にオススメの番組だ。

 このTOKYO M.A.A.D SPINを聴いていて、良いなと思った楽曲やアーティストをSpotifyプレイリストに独自にまとめてみた。本職のDJが送る番組なので、もしかしたら公式のプレイリストが既にあるのでは?とも思ったが、見つからない。(後で気づいたが、どうも他社であるっぽい)。なら尚更作ってしまおう!というわけで出来上がったのがコチラ。

 曲順にはまあまあ自信がある。とりかかりは頭の中のイメージだけで組み立て始め、ひと通りできあがってから実際に音に出してチェックしてみたが、驚くほど気持ちよくスンナリとハマってしまった。多少、違和感があったのは6曲目『情熱』と7曲目『君のポラロイド』の箇所。ここだけは最初の構想から曲順を入れ替えている。その他は最初のイメージのままだ。

 番組を長く聴き続けていけば、当然入れ替わりはあるだろう。だが今回は立ち上げなので、日本語詞の曲で比較的メジャーどころを主体に並べてみた。
 作る前の決め事は、トータルタイムを45分程度とし、そこから炙れる曲はどんなに良かろうと容赦なく切っていく、ということ。DJがイベントに出演するときの持ち時間として、90分はまあよくあるケースだろう。その半分の設定だ。
 もしも、NAZWA!が出演予定のイベントで、急遽Naz Chrisが来られなくなり、Watusiの相棒を自分がやらなければならなくなったとしたら…という仮定でプレイリスト作りを楽しんでみよう!ってな企画。ゆえの45分縛りだ。

 立ち上げの楽曲リストをここに残してみた。ここからどう変わるのか?はたまた、数多の新曲を払い退けて、初期の楽曲が残り続けるのか?

[1]TM NETWORK / Get Wild
TOKYO DANCE MUSIC WEEK 2022に出演した、TRFのDJ KOOが実際にプレイし、会場を盛り上げた曲。また、TM NETWORKのメンバー・小室哲哉も、イベント最終日に東京タワーで近田春夫と対談した。


[2]宇多田ヒカル / Movin'on without you
7月18日、Crystal Pop Attraction出演回でオンエア。メンバーの村山晋一郎が制作に当たった。余談だが、宇多田ヒカルはTV出演時、好きな曲のひとつに直前の「Get Wild」を挙げたことがある。


[3]Crystal Pop Attraction / Hurry Up
同じく7月18日の出演者から、今年リリースの新曲。ボーカルの山下絵理は、スタジオに用意してあったお酒に興味津々。「番組始まる前に飲んだ方、初めてですよ」と言われながら、コカレロを堪能していた。


[4]中島美嘉 / LIFE IS A DRIVE
筆者としては今年上半期で最高の回。中島美嘉が2週連続ゲスト出演。彼女が他ではまずやらない、Watusiを「ワッチャン」呼ばわり。滅多にメディアに登場しないLori Fineも駆けつけ、アットホームな空気でアルバム全曲解説をした。


[5]スケボーキング / Be my friend forever COLDFEET MIX
スケボーキングがゴールデンウィークに出演。よく聴いていたアーティストのひとつにTM NETWORKを挙げており、1曲目ともリンクする。このリミックスではLori Fineもボーカル参加。


[6]UA / 情熱
番組ナビゲーターのWatusiがベースを務めるバンド・いとうせいこうis the poet。彼らが、客演に満島ひかりを迎えてライブをするときに披露されるカバー曲。今年もFUJI ROCK FESTIVAL出演時の裏話で盛り上がった。


[7]NAYUTAH / 君のポラロイド DJ KAWASAKI 45 Edit
TOKYO DANCE MUSIC WEEK 2022開催時期に合わせてオンエア。沖野修也とDJ KAWASAKIの師弟2人を、片やスタジオに招き、片やイギリスから中継でと、異例の放送となった。


[8]Tina / Magic
5月23日に出演したのはTina。まずは開口一番、Magicのアカペラを披露して盛り上げた。TM NETWORKの宇都宮隆ともミュージカルで共演している。そのオーディションで遅刻をカマしてしまうも、結果は合格。渡米から帰国するまでの逸話満載だった。


[9]YOASOBI / 夜に駆ける
土曜日の放送から選曲。番組で流れたのは、Mah!ro Hardstyle Bootlegのバージョンだった。たまに他の曜日も聴いてみると、また空気が変わって新鮮。YOASOBIは台風やメンバーの感染症でライブが流れて災難続き。頑張って欲しい!


[10]NAZWA! / BON DANCE

 締めは番組ナビゲーター・NAZWA!のオリジナル曲。プレイリストだとこの位置だが、実際に現場、それも野外で流すとなると、歌ものをかける前にまずはこのインストメインのトラックで軽く場を温めようかな、という感じか。よってこれが1曲目となり、2曲目以降がGet Wild…という順になっていく。

 会場入りしたばかりのオーディエンスが最初の一杯をオーダーするまでの、ハッチャケる準備をするときに使う曲というイメージがある。制作者当人はどういう意図で作ったのか、気になるところだ。



関連記事


関連ツイート





この記事が参加している募集

私のプレイリスト