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引き寄せの法則の黒い話


1.自虐さんがバイトを辞めた話

 私は千年鯨、定食屋とラブホの清掃バイトをして生活している。
 ラブホの清掃バイトには癖のある人が集まっているのだが、その中でいつも自虐をする自虐さんがいた。
 自虐さんは耳が難聴で、あらゆる苦労をしているのだろうなあと話の節々から感じられる人。
 いつも話をするたびに自虐がたくさん出てくるので私は次第に嫌悪を感じるようになった。

 さて、どうやってこの自虐を封じようかと思ったが、自虐さんとの会話を塩対応にしてあまり乗らないようにしたら自然と封じるようになったと以前書いた記事で紹介した。
 何気ない行動でまさかの自虐を封じるとは驚いたものだが、いつかはガツンと自虐をやめてほしいと言おうと思ったのだ。
 しかしそういう場面に出会うことがなくなった。
 というのは自虐さんがバイトを辞めたのだ。

2.自虐さん、怪我をした

 自虐さんはここ数週間、出勤でいなかった。
 というのは自虐さんはひどい怪我をしたからである。
 自虐さんはある雨の日に怪我をしたという。
 自虐さんはある時エレベーターに乗ったのだが、ボタンを押す前にエレベーターが動いてしまったという。

 お客様がエレベーターを呼んでしまい、自虐さんはそのまま駐車場へ。
 お客様にエレベーターを譲ろうと自虐さんは降りたのだが、その際雨でぬれていた床を滑って頭を強く打ったそうだ。
 こめかみあたりが赤く腫れあがっており、当時出勤していたバイトの人たちも動揺するほどの怪我だったという。

 その怪我のせいなのか、耳の調子がおかしくなってしまい仕事ができなくなった状況に。
 その話を聞いてから数週間後の現在、私はふと従業員の名簿欄に自虐さんの名前がないことに気づく。
 なんとなくリーダーに自虐さんんいついて尋ねると、自虐さんが辞めたのを教えてくれた。

3.自虐さんの怪我は引き寄せられた結果なのだろうか?

 自虐さんの怪我、そして辞めたという結果を聞いたときにはかわいそうにという返答をしたがその内面、腹の中ではこういうことを考えていた。
 普段からネガティブだから悪い結果が引き寄せられたのではということだ。
 自虐さんが怪我をしたのは単なる偶然かもしれない。
 しかし、自虐さんに対しては真っ先にそのような考えが浮かんだのだ。

 引き寄せの法則を簡単に説明すると、潜在意識に願いを働きかけると結果がやってくるというものだ。
 ネットやあらゆるところではお金や仕事を引き寄せたという話があふれており、引き寄せの法則はすごいものである。
 しかしながら引き寄せの法則には良い結果もくれば悪い結果も来る。
 その願いにネガティブな感情があると、不幸がやってくるのだ。

 自虐さんがこのような結果に至ったのは引き寄せの法則の視点から考えると、自虐さん自身の問題かもしれない。
 正直このような考えをするのは失礼かもしれない。
 しかし今の自分にはどうしても浮かんでしまうものだ。

4.自虐は幸せになれない

 自虐というのは、お笑いなどあらゆる面で出てくる。
 コミュニケーションのツールには欠かせないものかもしれない。
 しかし、自虐をするのは程々がいいと思う。
 会話の節々まで自虐だらけだと不幸になるだろう。 

 そのことを自虐さんから学んだ。
 自虐さんが今後、人生を全うすることを祈っていこう。
 というわけで今回の黒い話は終わり。


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