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零れ落ちる、ちいさなものがたり。

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事実とファンタジーで綴られる、ちいさなちいさな「ものがたり」。
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終わらない春を歌にしようよ。

雨が降った。悲しい雨だ。 僕は、まだ肌寒さが残る部屋の中で、灰色の空を見上げている。 ベランダの隅に、何処から舞い落ちてきたのか知れない、花びらが集まっていた。 『歌詞!』 カレンダーに、汚い字。 紙と鉛筆を手に取った。 今の想いをそのまま、真っ白の上に霞んだ炭色で並べていく。気に入らない汚い文字に打ち消し線を引いて、言葉を綺麗に塗り替える。 その内、想いが「今」から離れて、「過去」になる。「今」の僕に、一番必要な作業だ。 ポタ……。ポタ……。 乾いた紙に、水

サクラサワギ

眩しい 春陽 移りゆく 僕を残して どこへ行(ゆ)くの? 下を向く脆い心 誤魔化すように 詩(うた)を歌おうよ 舞い散る季節 心 揺れている 百人が詩(うた)を詠うのは必然だった 夢見る季節 瞳 奪われている 一万の言の葉が次々と生まれるんだ 「君の為なら」に続く言葉 また言えるように 昔話でもお伽噺でもいいから さぁ 聴かせてよ その詩(うた) ひとり真っ白でいたかった そんなに遠くない昔の話 集まれば桜色に染まるような 一文字から始まるお伽噺 「君の為なら

ハレノヒ、君想い。_加筆ver.

花が咲いて 澄んだ空に描いたんだ この声が君に届いたら なんて 想い 握りしめた 花が舞って 流れる空に写したんだ いつか君に逢えたらな なんて 想い 雲に隠して ☆彡 加筆_Bメロ かざした掌 すり抜けていく 君はヒラヒラ 儚く 『君の隣、歌うのは僕がいいな。』 なんて想い 拾いながら Ah 何処までも続く空色に 君の声が響くから どこまでも どこまでも ☆彡 加筆_サビ1b 何時までも続く透明を 君の色で染めていく いつまでも いつまでも 抱しめたひとひ

ハレノヒ、君想い。

花が咲いて 澄んだ空に描いたんだ この声が君に届いたら なんて 想い 握りしめた 花が舞って 流れる空に写したんだ いつか君に逢えたらな なんて 想い 雲に隠して 何処までも続く空色に 君の声が響くから どこまでも どこまでも 抱しめたひとひら 色付いた風  君想い 見上げた 「ハレノヒ」 ☆ PJさんとにゃんくしーさんの共同イベント ☆『春とギター』 面白そう!なので参加~♪ 2つ目作詞してみました~♪ よろしくお願いいたします!

君に捧ぐ、桜色。

春色の空 想い巡る 暖かな陽だまり 君とふたり 水色の楽譜に 音を浮かべて 僕たちだけの 散り行(ゆ)く詩(うた) ☆ PJさんとにゃんくしーさんの共同イベント ☆『春とギター』 面白そう!なので参加~♪ 作詞してみました~♪ よろしくお願いいたします!

「まいにち」はファンタジー。

鳴り止まない「まいにち」の中に 紛れ込んだひとコマのファンタジー 音が崩れ落ちていくようで 僕は耳を塞ごうとしたんだ 乱暴な詩を並べて 繊細な文字を追う 「聴きたくない」 「見たくない」 「想像したくない」 この世界の影の塊なんて 激しい声で僕の弱さを消して欲しい 「僕に出来ることがあるなら」なんて 稚拙にも程があると頬を殴るように 壊した音の中に真っ白を見た 明日を生きられるなら それでいいと ただこれだけでいいんだと 掠れるその声が教えてくれたんだ 僕

僕の爪先が向かう場所。

空を見た。 たくさんの葉っぱのデコレーション。 キラキラとした光が、僕を迎えてくれた。 風が優しく、暖かく。 金属の、少し軋んだ音がして。 ふわり、ふわりと。 鳥になって飛んでいるような。 宙ってこんな風かなって。 その場所から手を離せば。 浮いているのは、僅かな時間で。 すぐに、足の裏にビリビリとした感覚がきて。 僕は「まいにち」に戻ってしまう。 僕の横で、大人しく、静かに揺れている。 ちいさなおともだち。 「次は何をしようか?」

閉じた扉の軋む音。

足踏みしている音が聴こえる。 心も、頭の中も。騒がしい。 音が奇妙な静けさに飲み込まれていく。 ここは、微かな電子音だけが響く。 鍵のかかった檻。

有料
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君が「お月さま!」って見付けてくれた。 「まいにち」の隙間で輝く夜月は、雲を縁取って優しく微笑んでいるみたいだった。

夢降る夜。月の声が聴こえる。

僕のひとりの時間。 気が付くといつも優しい雨が隣にいる。

君の中で僕は「ウソツキ」。 僕が「君の為」と想って選んだ言葉は、君の耳に届いているけど。 その言葉が届くまでの間に起こる、僕たちの心の中と、僕たち以外の、全てのことを知ることができないから。 だから、言葉がある。

只今停滞中、只今停滞中。 この条件が揃うと何もできないことを確認しました。メモリー情報を更新、新しい対応策が2件あります。

早く、早く。伝えたい想いがある。 「まいにち」がそれを掻き消しても、心の中にずっとあるから。 「だいじょうぶ、だいじょうぶ。」 「そこで少し待ってて。」