2020/2/14

「ハマスホイとデンマーク絵画」のために上野の東京都美術館へ。絵をみて雷にうたれるのは久々。滲んだようなタッチで描かれる夕焼けと木の陰。ピンボケ写真みたいだった。ハマスホイの作品ではない。そのひとの絵は他にあと1点かざられているだけだった。あとでインターネットで調べたら他の絵もちゃんと好み。Julius Paulsenという名前。詳しくはわからないが絵から察するに変なひとだったに違いない。カヤバ珈琲へ向かう途中、藝大アートプラザに寄ってふと目をひく作品の作者名を確認すると高校の同級生だった。目的地に到着して2階でコーヒーをココアで割った名物"ルシアン珈琲"を頼んでから今日がバレンタイン・デーであることに気がつく。美術館巡りの途中らしい男子大学生2人連れが英文法のうつくしさについて語っているのを聞きながら『深夜特急2』をしばらく読む。関係代名詞にみる英語話者の自他の認識の話/その国の言葉で数字を覚えるとだいぶ過ごしやすくなる話、が、耳と目からそれぞれ。丁度昨晩母相手に最近みたばかりの映画『メッセージ』の内容を絡めながら、アイドルオタクたちの語彙が側からみる限り似通っていることについて話したことを思い起こす。言語や語彙によって思考を限定される我々、とはあまりにありふれた(そしてある程度真であるとされる)言説であるもののこう連続して触れると面白くもある。そういえば鞄の中には買ったばかりの英検1級の単語帳。なぜ同じ意味の単語がこうもたくさんあるのだろうとうんざりしている。

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