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入籍前夜


苗字が変わるって本当に結構感じるものがある、ということを残したくて、入籍を明日に控えた今日、noteを書くことにした。


夫婦別姓がもう少し早く実現されていたら私も今の姓のままがいいな、なんて苗字が変わる立場になってやっと考えることができた。




早く結婚したい!と切実に思っていた。

友人たちがやれプロポーズされただの、結婚式をするだの、おめでたいことなのに、妬む気持ちが大きくなって、そんな自分が嫌だった。羨ましい、どうして私はまだ結婚できないんだ、早くそっち側のステージに行きたい。苦しい日々。


今の私とあなたとの関係って、入籍したからって何にも変わらないんだから早く結婚してよ〜と泣きながら何度も訴えた。怖いね。
彼には覚悟が必要だったようだ。でも実は私もその覚悟みたいなものができていなかったのかもしれない。


入籍すると変わること、苗字、相手のご家族の関係性。私はどっちも全然オッケーだから早く!
何をそんなに焦っていたのか。負けず嫌いはこんなとこに出ないでほしい。



彼のご両親に挨拶へ行った時、まるで元々娘だったかのようにリラックスして過ごさせてもらった。心地よかった。


それは全部、彼含め彼のご家族のお気遣いによってできている雰囲気なのだが、私はとてもありがたい気持ちだった。



自分の両親へ彼が挨拶に来た時、珍しく彼がはっきりと言葉を言ってくれた。なんと言ったかは忘れた。父が泣きそうになりながら、末長くよろしくお願いします、と言った。



あの光景を思い出すだけで泣きそう。私は終始ふざけてリラックスしていた。よくなかった。反省している。




いざことが進むとあっという間すぎて少し現実味がない。






先日婚姻届を書いた。私は彼の苗字になる。


母から同じ苗字で私宛に郵便物が届いたのもあの日が最後だったな。


WEBサイトに今まで使ってきた苗字を入力するのもあとわずかなのかな。



「私の苗字にしない?」と冗談混じりに言ったこともある。



なんかやんわり流された。私も彼の苗字になると思っていたから違和感というか、怒りとかはない。


でも実際その日が近づくと、ものすごく寂しい。


父と母、そして弟。この4人家族から私は抜けてしまうのか…
なんなら一緒のお墓に入りたいのに、とまで考えてしまったり。



とてつもなく寂しい。いやいや、いつまでも父と母の娘であることに変わりはないし、弟にとってのたった1人の姉であることにも変わりはない。でも、寂しいもんは寂しい。



夫婦別姓を選択できたなら、この寂しさは解消されるんだろうか。



面倒な事務手続きを避けられることだけが夫婦別姓のメリットではないのかも、と初めて考えている。



世間体を気にして、早く子どもを授かる準備をしたくて、焦っていた日々。




ようやくプロポーズしてもらえた、と思ったらどんどんと話が進んでいる。記念日には入籍したい、という私の要望も叶えてもらえそうだ。ありがとう


苗字が変わることに寂しい気持ちが1ミリもないと言われれば嘘であるが、今は割とスッキリとした気持ち。


今日を迎えられていることに感謝して、明日からを生きていきたいと思う。




私を選んでくれてありがとう。
これからもずっと仲良しでいよう


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