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院生のアドバンテージは、自由と時間を得られること

ここ最近Peingを確認しておらず、こちら3月末に届いていたご質問で、回答が遅れてしまいすみません(泣)

今日はこちらのご質問にお答えしたいと思います!(書いてたら2000字になっちゃいましたすみません…)

まずはじめに、「働きたい業界で内定をもらえた」とのことで、おめでとうございます!

「大学生の頃、内定式まで出たのになんか違うと思って院進した」とのことですが、個人的には全然いいと思います。

ちなみに私が院進した動機としては、大学でのゼミ活動がとにかく楽しくどんどん夢中になり、「もっと研究してみたい、学んでみたい、先生のご研究をもっと理解したい」と思ったことが院進を志したきっかけでした。

そして個人的には、卒業後の就職先が決まると「研究」よりその先の「就職」に意識が向いてしまうのは正直仕方がないと思います。
私も6月上旬に就活が終わってから、なかなか研究へのモチベーションが上がらずに苦労していました。最近になってやっと徐々に、少研究へのやる気が戻ってきているような状況です(笑)。

とはいえ、私はそもそも「研究してみたい」と思って院に来たので、「人生で一度しかないこの院生活を、そして研究するという貴重な時間を大切にしよう」と思っています。

後々「あの時もっとがんばればよかった」と思わないように。「もうこれ以上やれない」と思うくらいに、精一杯やり切りたいです。

一方で質問者さんは「研究したい」と思って院に来たわけではないかもしれませんが、それでも同様にとりあえず研究に打ち込んでみることをオススメしたいです。

私は、研究の良さとは、「自由に、能動的に、好きなことを、好きなだけ、好きなように考え、学ぶことができる点」だと思っています。

つまり何が言いたいのかというと、今後社会人としてこんなに自由度の高い環境に身を置ける機会はあるだろうか?ということです。
あるいは高校までの教育機関で、こんなに自由度の高い環境ってあったでしょうか?
たぶんないはずです。

もし再びこの自由度を手にすることができる機会があるとしたら、それは老後なのではないかと割と本気で思っています(笑)。

仕事においては、自分の本意に反したやりたくないこともやらなければなりません。

高校(大学も若干含む)までの教育においても同様に、学びたくないことも学び、ペースも設定されたテストの波に乗って勉強しなければなりません。

それと比較して、研究はどうでしょうか。

まあ、この日までに研究計画書を書かなきゃいけないとか、発表の準備をしなきゃいけないとか、自分でコントロール不可能なこともあるため、考え方によっては「研究だって完全に自由ではない」といえるかもしれませんが。

また、「自分がしたい仕事」を模索するのと同様に、「自分がしたい研究」を考えるプロセスってすごくしんどいです。

さすがにM2の夏である今となっては、私の研究テーマもかなりクリアになってきましたが、私的にはM1の春頃に「あなたが研究したいことは何なの?」と問われ続けていた頃が何よりも苦しかったです(笑)。

だけどしんどいからこそ、苦しいからこそ、じっくりそれを考えることって本当に大切なことだと思います。

自分の興味関心がどこにあるのか。
自分がワクワクすることってなんなのか。
自分が将来的に実現したいことってなんなのか。
社会の何に対して違和感を感じるのか。
自分はどんな課題を解決することに心に燃やし、エネルギーを注ぐことができるのか。

これらは研究に限らず、人生をかけて考え続けるべきことだと私は思います。

しかし当たり前だけど、みんな忙しいです。
中高生は部活や勉強で忙しいし、社会人は仕事や家事で忙しいです。

つまり、こんなことをのんびりと考えている時間はほとんどないです。そんな暇はなくて、いつの間にか10年も20年も過ぎている。それが普通だと思います。

私は、院生のディスアドバンテージが「キャリアのスタートが遅れること」なのであれば、アドバンテージは「自由と時間を得られること」だと思います。

院生は時に“モラトリアム”だと揶揄されますが、まあたしかにそうだと思います。私は自分で自分のことをモラトリアムだと思うこともあります。

だけど、就職前にもう少し猶予期間が必要なら、もうそれでいいじゃんとも思います。そして院生になったなら、自由に使える時間を、研究に限らず思う存分に使えばいいと思う。

たとえば私の院なら、割と研究以外に時間を投じる余裕は全然あります。社会人よりお金はないけど、時間はきっと誰よりもある。

そして結局、今の状況に対してどんなマインドを持ったとしても、自分が院生だという事実は変わらない。
だったら「したい研究がない」「やる気がない」とネガティブに考えるより、今の“院生”という肩書きをもって今できることを、何でもやってみればいいんじゃないでしょうか。

私も残りの院生生活で、研究だけでなく、アルバイト、ボランティア、資格の勉強、旅行等やりたいことがたくさんあります。

一度しかない院生生活を一緒に楽しみましょう!
本日もお読みいただきありがとうございました。

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