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今の若者はなぜ「ほどほどの幸せでいい」という価値観を持っているのか

昨日、こちらの動画を見ました。

なかでも特に 9:50〜のお話が面白かったので、今日はその部分を取り上げて書いてみます。

話題は、今の若者が持つ価値観についてです。

それは、より多くの幸せを求めるのではなく、「ほどほどの幸せ」を追求するというもの。

林真理子氏:「人生ほどほどでいい」とか、「何でそう多くを求めるのか」と。「生きているだけで素晴らしいんだ」というのが、この5.6年蔓延してますね。私はこれはちょっと、日本の国力から見てもあまり良くないんじゃないかと思うんですが。なんでこんなに簡単に自己肯定し合ってるのかなというふうに思ってますけども。若い人があまりにも慰め合いすぎてるような気がして。そういう合間に頭のいい人たちが出てきて、きちんと足場つくって成功していくわけじゃないですか。なのに大多数の子は、「そのままでいいんだよ」とか、「ほどほどでいいんだよ」って言い合ってるのはちょっと違うんじゃないかなと思うんですけどね。

それに対して成田さんは、

でも今の若い人たちって辛いっちゃ辛いと思うんですよね。この見通しが立たない感じとか、頑張っていけばちゃんと報われるのかどうかわからない感じがすごいじゃないですか。これだけ、未来に向かって世の中どうなるかとか、自分がどうなるかの見通しがぼんやりしていると、とりあえず今半径5mくらいの生活で満足しないと自分を維持できないなっていうのもわかるなっていう感じはするんですよね。

とお話しされていました。

では、今の若者が持つ「ほどほどの幸せ追求」という価値観はなぜ生まれたのか。
どのように形成され、社会に広がってきたのか。

そう考えたとき、私もやはり成田さんと同じように、変化が激しく先行きが不透明な時代を生き抜こうとする今の若者なりの処世術が、「ほどほどの幸せ追求」なのではないかと思うんですよね。

こんな時代に「親よりも高い収入を得よう」とか、「より高度なスキルを身につけよう」と躍起になったところで、果たしてどんなスキルが少し先の未来で一番価値のあるスキルなのかがわからない。

だからこそ、高収入を得るための手段が何なのかがわからない。

そうしたつかみようのない、どうしようもない現状への諦めから、「ほどほどでいいじゃん」「今のままで十分幸せじゃん」という価値観が生まれてきたのではないかと思うのです。

そして、右肩上がりの成長を目指す代わりに、「今のままでいい」だとか「生きてるだけで偉い」というふうに、「今」をスーッとまっすぐ数直線上にスライドさせていくーーいわゆる「現状維持」を目指せるのは、ある意味「今」がちゃんと満たされていて、平和だからこそ持てる価値観だと思うんですよね。

動画内で林さんがおっしゃっていたように、国際競争とかそういう視点で見ると日本の若者が持つこの価値観は危ないのではないかと思えますが、地球規模で考えればきっと何ら問題もないです。

むしろ、「今のままでいいじゃん」という価値観をすべての国が持つことができれば、たとえ社会の発展は見込めなくても、きっと世界は平和です。

ーー少し話がそれましたが、人は必ず失敗を繰り返し、その度に失敗から学びます。そしてファッションの流行が循環するように、歴史は繰り返されます。

そう考えると、何十年か先の若者はまた、高度経済成長期の頃ような、限りない欲望を満たすために躍起になって働こうという価値観を持っているのかもしれませんね。

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