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消化しきれない頭の中のあれこれ

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消化しきれない頭の中のあれこれ

最近の記事

修繕

昔に比べて「良いものを長く使いたい」と思うようになり、買い物や新しいものを迎え入れることに慎重になったここ数年。 それでも大事に使っていても破れたり汚れてしまった洋服や布製品だけはキッパリと手放すようにしていた。 理由は簡単、裁縫スキルが絶望的であるからだ。 手先の器用な母と祖母を持つと、同じく手芸等が得意になるか不器用になると思っていて、わたしは残念ながら後者だと思う。 もちろん、上達すべくコツコツ技術を磨いていけばいいのだけど、併せてかなりの飽き性ということもあり続

    • 浄化

      2、3年前から、「浄化」する、「浄化」されるような体験を求めるようになった気がする。 スピリチュアルでもなければ無宗教だけれど「気」というざっくりとした概念は実在すると思っている。英語で言うエネルギー、それが汚れたり押し潰されてしまう感覚に敏感になったんだと思う。 スマホが普及し、そこから全ての情報量は絶えず右肩上がり。自分にメディアリテラシーはある方だと思っていても、それでも見たくない情報や自分のキャパ以上のものを取り入れてしまった時にはどうしようもなく心が沈む。 大

      • お守り

        「春が二階から落ちてきた。」 毎年、春になると読み返したくなる伊坂幸太郎さんの小説「重力ピエロ」のオープニングライン。 私はこの1行目を超える1行目に、まだ出逢ったことがない。 何を思ったのか、最近寝る前に一人で朗読をしている。この本を読もうと、昨日は久しぶりにこの小説を手に取って開いた。まだボロボロとまではいかないけれど、読み込まれている本は随分と柔らかくなっていて、今や私のお守りのような本である。 1行目を見た時には相変わらず心が揺さぶられるような感覚がした。読み出す