こんばんは、内山結愛です。

今回は Cathedral の『Forest Of Equilibrium』を聴いてみた編をお届けします。

“世界最速から世界最遅へ“

果てしなく遅く、重苦しくミステリアスなドゥーム・メタルの傑作。

是非読んでみて、聴いてみて下さい！

1.Picture of Beauty & Innocence (Intro)/Commiserating the Celebration

アコギの音。和風なフルートが加わる。和やか…と思っていたら、0:39〜地面を響かせるような重たいギターの音が聴こえてくる。1:34〜既に遅さの片鱗を見る。さっき感じた和やかさは何かの手違いだと悟った。重たく邪悪に掻き鳴らされるギター。4:00〜速くなりそうで決して速くならない。お経のような、テンションに安定感があるデスボイス。7:20〜ちょっと速いのでは。盛り上がるギター格好良い。10:24〜悪魔の呼吸。気配の薄さが不気味。

2.Ebony Tears

催眠状態に陥りそうな音。突然の「ア゛ァア゛〜」。地面をズルズルと這いつくばってるような、異常なまでの重たさ。これはかなり遅い。漂う絶望感。ヘヴィ。4:35〜これはヘドバン不可能な遅さ。この世のものとは思えないデスボイス。“デス”が付くだけある。

3.Serpent Eve

おどろおどろしく遅い。合唱チックなボーカル、威厳が加わり怖さ倍増。普通の人なら「これ最後まで聴いてもいいやつ…？」って身の危険を感じる音。4:41〜最初から歌だけど、より歌っぽくてなんだか可愛い。ややテンポアップ。そしてリズミカルに。悪魔の交流会みたいな音が聴こえ、終わる。

4.Soul Sacrifice

ハードロック。これまでの曲に比べると微かに速い。テンポの良いボーカル。ややラップぽい。2:04〜ジャギジャギギター最高。少しでも速いと、こんなスピード出して大丈夫かなと勝手に心配になってくる。

5.A Funeral Request (Ethereal Architect)

しっかり重遅。アルバムの構成が巧みで飽きない。地響き。ボーカルが入った途端、アルバムのタイトル通り、深い森の中に迷い込んでしまったような不安が押し寄せてくる。音数が少なくテンポも遅いから、無駄なうるささが無い。それでいてこんなにもヘヴィ。5:20〜痺れるギターソロが終わり、アコギのような音が聴こえる。面白い。6:10〜速くなりそうと思ったら、今度は本当に速くなる。

6.Equilibrium

この重さ・遅さ、小学校の時の田植え体験で、足が田んぼの泥から抜けないあの感じを何故か思い出す。ミステリアスなギターのメロディー。3:52〜危険さ漂う。4:28〜溜めてズドンと決まるドラムの流れが気持ち良い。可愛らしい怪しげを残して終わる。怖い。背後に誰か立っているような気がしてくる。

7.Reaching Happiness, Touching Pain

幽玄なイントロ。揺れ響くフルートの音が、美しくも恐怖を感じる。奈落の底から鳴っているようなギターと、オルガンの旋律の不思議な絡み合い。暗黒。これまた激遅い。甲高く、力強く吹かれるフルート。嘆きに近いデスボイス。希望が一切ない。決してこの曲で1日を始めてはならない…

『この森の静寂の中で』というタイトルも怖すぎるし、ジャケットも隅々まで怖い。
↓開けても怖いので凄い。

Cathedralは、イギリス出身のドゥームメタルバンド。元NAPALM DEATHのボーカリストであるLee Dorianによって、1989年に結成。2013年4月、10thアルバムをリリースし解散。

● ドゥーム・メタル：テンポが過激に速いサウンドが一般的とされるヘヴィメタルのサブジャンル。遅さ・ダウナー感を特徴とする。

本当にあの、最速NAPALM DEATHの、Lee Dorianが作ったバンド…？と終始疑ってしまいました。

Lee Dorianは、このアルバムのような遅重メタルがやりたくてNAPALM DEATHを脱退したので、行動力に乾杯です。

『Scum』を聴いてからこのアルバムを聴くと、身体がビックリしてしまうのでお気をつけください。

遅さは置いて行かれたりしないけど、逃げられないのでまた別の辛さがありました。

CDジャケットデザインも凄い！CDが届いてワクワクしながら開封したら、不気味すぎてこれは恐ろしいブツが届いてしまったと思いました。

CDを見たママが静かに引いてました。

 このアルバムを調べていたら、「BLACK SABBATH」というバンド名を沢山目にしたので是非聴いてみたいです。（名前は聞いたことあった）

次回は Sunn O))) の『Black One』を聴いてみた編をお届けする予定です。お楽しみに…！

ドゥームシリーズこれにて一旦完結！！！！！

最後まで読んでくださり有難う御座いました。