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クリエイターでありデザイナー。強みのかけ合わせで自分にしかできないことを|嶋田雅紀の言葉

地方でやりたいことを形にしている人たちに
インタビューする企画、第二弾!

今回は、新潟を拠点に活動している
デザイナーやイラストレーター、
アーティストなどで結成された4人組、
クリエイターユニット401の代表の
嶋田雅紀さんにお話を伺いました。

嶋田 雅紀(しまだ まさのり)
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1992年生まれ。新潟県燕市出身。長岡造形大学卒。フリーのデザイナー・クリエイターとして活動中。クリエイターユニット401や個人の活動として、イラストや音楽の制作、ライブペインティングなどを行っている。必需品はコーヒーとミンティア。

①「遊びをパッケージングして“作る過程”をコンテンツに」体験重視の創作活動

大学時代からの同級生4人で結成された
クリエイターユニット401。
在学当時よくいたアトリエの部屋番号が
401だったことから、この名前がつきました。

彼らの活動といえば、
大きな壁や板に4人で絵を描いていく
「ライブペインティング」

絵しりとりのような感覚で
描いたものから次々と絵を連想していき、
ひとつの作品が出来上がります。

(↑4人とも絵のタッチが違うはずなのに、
完成した作品の統一感には圧巻です!)

この「ライブペインティング」の原点は
4人の「遊び」でした。

大学時代、
プロダクトデザインを専攻していた4人は
落書きのように
絵をかいて遊ぶことが多かったのだそう。
そこで嶋田さんが気づいたのが・・・

「自分たちが楽しんでやっている“絵を描くこと”をパッケージングして発信することで、みんなも楽しめるコンテンツになるのでは?」

遊びで描いていた自分たちの落書きを、
「ライブペインティング」という形で
発信することで、みんなが楽しめる
コンテンツにしようと考えたのです。

4人のこだわりは、
出来上がった作品そのものよりも、
作る過程を見てもらうこと

時にはこどもたちと一緒に絵を描くことで
「作る」という体験を
楽しんでほしいということです。

②「発信は富のスパイラル」どう転んでもメリットしかない!?

クリエイターユニット401は
4人でのイベントだけでなく、
それぞれ個人の活動もしています。

昔から、絵を描くことと
パンクミュージックが好きだった嶋田さん。

パンクの「言いたいことは言う!」という
音楽スタイルに影響を受けて、
伝えたい思いや自分の気づきを、
「言葉」「イラスト」で表現します。

嶋田さんといえば、このくま
このくまのキャラクターが
嶋田さんのアイコンでもあり、
言いたいことを代弁してくれる存在です。

また、嶋田さんが作品作りと同時に
欠かさないことが「発信」です。

「発信することで応援してくれる人や仲間が集まってきて、次に発信するときは前より大きなことができる。そしてまた人や情報が集まって、どんどんどんどん大きな発信ができるようになる。発信することって富のスパイラルだと思うんです。」

嶋田さんは、
勇気を出してアウトプットすれば
応援してくれる人が増えるし、
たとえ批判する人がいても
その意見は自分の肥やしになるから
「どう転んでも発信はメリットしかない!」
と、前向きに話してくれました。

③「モノだけじゃなくコトもデザインしたい」発想力を生かしたコラボレーション

嶋田さんの強みは「絵を描く」などの
アーティストな一面だけじゃないんです。

嶋田さんの本業は「デザイナー」
お仕事ではプロダクトデザイナーとして
生活雑貨などのデザインをしています。

皆さんはデザイナーというと
何を思い浮かべますか・・・?
わたしはプロダクトデザイナーの他に
ファッションデザイナーや
グラフィックデザイナーなど、
とにかく「物」をデザインする
イメージがありました。

でも嶋田さんは、

「『モノ』だけじゃなく『コト』もデザインしたいんです。」

嶋田さんの「コト」のデザインを、
クリエイターユニット401と他のチームの
コラボイベントを例に挙げてみます。

先日、料理をふるまう農業チームと
写真好きが集まったカメラマンチームと
クリエイターユニット401がコラボした、
「カメラ」×「食」×「アート」
イベントが新潟県三条市で行われました。

「食」×「アート」のコラボとしては
料理を並べた黒いテーブルで
ライブペインティングをしたり・・・

「カメラ」×「アート」のコラボとしては、
写真の中に絵を入れた展示会を開きました。

嶋田さんの「アイデア」によって、
それぞれの得意が掛け合わさった
新しい価値
が生まれたのです。

こうした「コト」のデザイン
もっとたくさんしていくことが、
嶋田さんのいまの目標だそうです。

④「ひとりで輝くより、みんなで輝こう」デザイナーとして個々の可能性を繋げたい

嶋田さんがコラボレーションのように
「誰かと一緒に何かをする」ことの根底には
嶋田さんの、
「自分だけじゃなくてみんなで楽しみたい!」
という純粋な気持ちと
「一人でやるよりみんなでやった方が
おもしろいことが増える!」

という考えがあるから。

嶋田さんはこれを、
星空に例えて話してくれました。

「星って一つじゃ意味がないんです。星空がきれいなのは集合体だから。イルミネーションの光もそう。一人で輝くよりみんなで輝いた方が明るい場所になれる。」

「その星空の中から、今度は星座が生まれます。自分はそれぞれの可能性を繋げることで、その星座を見つけたり作ったりする役割をしたい。」

(もちろんこれらのグラフィックは
嶋田さん作です。わかりやすくてかわいい。)

絵を描いて、発信して、仲間を集めて、
可能性を繋げていく。
これはきっと、
クリエイターでありデザイナーでもある
嶋田さんにしかできないことだと思います。

クリエイターユニット401代表、
嶋田雅紀さん。
これからどんなコラボレーションが待っていて
どんな新しい可能性が生まれるんでしょう?

嶋田さんと星座が作れたら、
とっても楽しいことが待っている気がします。

〜あとがき〜

嶋田さんを3つの言葉で表現するなら「戦略家」「ハッピー」「おちゃめ」です。嶋田さんって、ほんとーーーに戦略的な努力家なんです。たとえば、見た目が「黒い服」「ロン毛」「大きなめがね」なのは、誰にでも覚えてもらいやすい自分でいるためだし、いつも同じようなタッチで「くまの絵」を描くのは「くま=自分」って認識してもらうためなのだそう。わたしは、まんまとやられてしまいました。嶋田さんは自分へのブランディングもぬかりがないので尊敬します。
あと取材をしていて思ったのは、ネガティブな発言を絶対に言わなくて、人をよく褒める!ということ。とてもハッピーで前向きな方。わたしは取材の日、姿勢とピアスを褒めてもらいました。うれしかったなぁ。
それと、こんなパンクな見た目なのに仕草がたまに乙女で、ほっぺに両手をあてながら「コーヒーだいすきなんです❤️」って言ってました。笑 とてもチャーミングな方です。クリエイターユニット401の作品は本当に素晴らしいので(もちろんそれぞれの作品も!)ぜひみなさんもイベントなど行ってみてください!

2019/02/19

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