中国大陸7都市ツアー記15
【2023.7.31 広州ー香港】
旅の最終日。朝8時半、ロビー集合。
広州南駅から高鉄(新幹線)で香港に向かう。
待合の椅子で、王くんが朝ごはんに蒸し饅頭を分けてくれた。
広州南駅から約45分、香港西九龍駅に着いて、そのフォントがかっこいい、と記念写真を無邪気に撮ったりする。
実は、ここからが、長かった…
出国審査場の外人レーンが大、大、大行列。
ディズニーランドの"120分待ち"並みに、人がわんさか何重にも並んでいる。
その様子を見たスタッフのルカさんが、
「これは間に合わないかも」と、曇った表情で主催のLuuvLabelに連絡し始めた。
帰りの便は、香港空港14時発。
わたしたちが列に並んだ時点で、11時過ぎ。1時間くらいで抜けられるならなんとか間に合うかもしれないけれど、この人の多さと進みの遅さでは、この先の予想がつかない(ひとりひとり、通過するのにかなりの時間がかかっているし、そのたくさんの人数に対してゲートの係員が少なすぎる)。
香港西九龍駅は、この大行列を越えてもその先に、荷物検査と香港の入国審査場等を通過する必要がある(ようだ。そんなことは全然知らずにわたしたちは少し前までとても無邪気だった)。
長い長い列をじりじりと、ただただ静かに進んでいく。
途中から、これは予定の便に間に合わない可能性が高いな…とみんな感じはじめていた。
結局、すべてを通過するまでに、1時間半以上かかった。
"外人レーン"じゃない王くんはすいすい進んだようでその先でずっと待っていてくれて、列をやっとこ抜けたわたしたちと合流。
王くんは、エレベーターに乗るために、こちらです、と案内してくれるが、
どう見ても、スケルトンのエレベーターの"後ろ側"に向かっている。
これは王くん得意の"逆"だな、と判断して、わたしはもう、ついていかなかった。
(伊賀さんはなにも考えずに彼についていく。大きくて重たいベースのハードケースとともに。重たいだろうに。どうやら学んでいない)
「王くんは逆に行きがちだから、わたしはもうついていかないことにしたんです」とルカさんに説明して、
わたしとほかのメンバーはエレベーターの入り口前にまっすぐ行き、
王くんと伊賀さんはぐるりと遠回りをして、反対側からエレベーター前のわたしたちのところに合流した。
やはり王くん、逆を行ってぐるりと戻ってきたね。
この様子を見たルカさんはもうすっかり大笑いしていた。
そこから香港国際空港まではタクシーで30分くらいの距離。そのタクシーもなかなか来ない。
15〜20分くらい待ってやっと乗れたタクシーに揺られながら、通り過ぎる香港の海を眺める。
香港かあ…
その時点でもう13時を過ぎているので、
14時の便にはぜったいに乗れないこと確定だな、とおもう。
(それまでは、とはいえなんとか間に合うのでは、なんて、まだ少しの期待をしていた)
後半へつづく
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