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越前かに太郎に会いに行く

Prologue. 越前かに太郎に会いに行く前に
DAY.1       越前かに太郎に会いに行く(越前町編)
DAY.2-3   越前かに太郎に会いに行った後(金沢編)
Epilogue. 終わりに


Prologue. 越前かに太郎に会いに行く前に
 4年前、僕はひとりの男に恋をした。いや、1匹のカニと言うのが正しいのかもしれない。ふなっしーやくまモンが一世を風靡したゆるキャラ戦国時代。全国津々浦々の地域が町おこしを目的にゆるキャラを生み出していた。そのビッグウェーブを見ていた僕は「せっかくなら推すゆるキャラをきーめよッ」となんとなく全国ゆるキャラ一覧を眺めてたら1匹のカニに一目惚れしたのだ。

それがこの本題の目的、越前かに太郎である。

427位て、どんな母数でも最下位やろ
大きな瞳と生々しい足が好き。
ちなみに2000年生まれで僕の一個下の代。
怖いって

↓もう3年半動いてない公式Xとゆるキャラ公式サイト貼っときます。見てやってください。

 このnoteは、そんな越前かに太郎に会いに行くだけの放浪記です。今回の旅の大まかな計画は、福井県越前町(←メイン)と石川県金沢市を周る2泊3日。俺は何をしてんだ。

 「会いに行く」と言っても着ぐるみに会いに行くわけではなく、推すからにはグッズが欲しいからそれ手に入れるのが目的。グッズはネットで買えるらしい。が、本当に推しているなら現地で買ってこそ推し事だと思い、この旅を計画した。公式X見ても全然動いてないから正直、自然消滅してる可能性まで考えて最初に越前町役場に電話しました。(ん?

僕 「恥ずかしいことお聞きしたいんですが、越前町に越前かに太郎というゆるキャラがいますよね?」
役場「かに太郎いますよ」
僕 「グッズが欲しいんですけどどこに売ってるかわかります?」
役場「かに太郎のグッズですか、、観光課に確認します」
電話「保留音♪〜」
役場「道の駅越前にならありそうです。そちらに確認してもらってもいいですか?」

越前町役場のお兄さんから有力な情報を手に入れ、道の駅越前ではお姉さんが電話対応してくれた。

 僕 「恥ずかしいことお聞きしたいんですが、越前町に越前かに太郎というゆるキャラがいますよね?」
道の駅「かに太郎いますよ」
 僕 「グッズが欲しくて、そちらに売ってます?」
道の駅「グッズも数種類あります」
 僕 「わかりました行きます」
道の駅「遠方からでしたらネットでも販売してるのでよかったら覗いてみてください」

 推しを推すことを恥ずかしいと思うな俺。この2本の電話で道の駅越前に行けば、確実に越前かに太郎のグッズが手に入ることが確定した。それと同時に、あることに気付く。越前民は「越前かに太郎」のことを「かに太郎」と呼ぶのだ。そりゃあ、山田太郎君がいたら、家族や周りの人はあだ名や太郎と呼ぶだろう。しかし、親密でない場合本名フルネームや山田さんと呼ぶ。このことから、越前かに太郎は越前町の人々や土地に根差していることが推測される。

 こうしてこの旅の最初の目的地が、道の駅越前に決まった。


DAY.1 越前かに太郎に会いに行く(越前町)
 そんなこんなで目的地が決まったらあとは出発するだけ。今回は名古屋から旅が始まる。

特急しらさぎに乗って、

名古屋-金沢間を3時間で結ぶ特急

朝ごはん食べて、

ベヌヌ

乗り換えて、

特急2時間乗って武生、次はバスで1時間

シピィ?

シピィとは

なんやかんやで3時間半。
目的地、道の駅越前!!越前かに太郎はすぐそこ!!

目的地

いた!、、、はじ、めまして?越前かに太郎、、?
(思ってたのとなんか違う。思ってたよりゆるすぎる。お前はただのかにだろ

Wi-Fiが使えることを教えてくれる越前かに太郎

こっちにも、越前かに太郎、、?
(マスクして目の大きさ際立つ分、越前かに太郎みがあるか?

ちゃんとコロナ対策もして偉いね

ちょっと期待しすぎたかなって思ってた矢先、売店売り場で遂に本物と対面する。
これこれこれ!!!!
この30cm×40cmのコーナーのために来たんだから!!

2016年のゆるキャラ大相撲大会で優勝したらしい。
まぁ、その足腰があれば流石に有利やろ。

道の駅越前でお目当てのグッズを買った後、向かいの越前がにミュージアムに行く。
クリスマス仕様のリアルビッグ越前がには流石にキモい。
しかし、見るべきところはその後ろである。

越前がにミュージアムのエントランス

後ろには、越前3兄弟。
そう、越前かに太郎にはイカとエビの妹弟がいるのだ。

越前家一族

 越前がにミュージアムを後にして近くのご飯屋さんに入る。メニューを見る前から食べるものは決まってる。もちろんカニ。出てきた大きさとリアルさ(リアルなんだが)に威圧され、どうやって食べたらいいのか余裕でわからなかった。お姉さんに言って捌いてもらった。あんまり汚れたくないから素手で触りたくなったけどそんな甘えた考えは2口目で捨てた。カニと対面したとき主導権を握るには、硬い殻を破壊するパワーと、周りの目を気にせずに貪り尽くす貪欲さが必要である。美味かった。

7000円した

 宿はおじいちゃんとおばあちゃんでやってる古い旅館。高齢のため予約の名前を間違えられながら、12畳の荒波の間に投宿。クソあつ熱湯かクソ冷た冷水の強制2択のシャワーを果て温泉に入って出ると、客は自分だけどころか気が付いたらおじいちゃんもおばあちゃんもいない。3階建の建物に独り残される。

小学生&冬の要素を取り除いていいなら、
東野圭吾の真夏の方程式みたいだなって思った。

ここで戦利品を確認する。
まず道の駅で買ったストラップキーホルダー2つ(なんで2?)。と、観光案内所で無料配布のポケットティッシュとトレーディングカード(キラ)とステッカー。可愛い。
観光案内所でトレカを貰う時に、「越前かに太郎のグッズ買うために来たんですよ」ってお姉さんに伝えたら、「もしかしてこの前電話くれた、、?」って。
はっっっず。お姉さん、あの節はどうも。
あなたのおかげで僕はかに太郎と会えました。

上出来でござる。

ほぼオール&長距離移動で疲れたから早めに寝た。
朝起きて、温泉入って、海辺ぶらぶらして海岸沿いに"良い"感じの石を拾いに行った。宮崎でも北海道でも水辺に行くと"良い"感じの石を拾う習性がある。2個拾った。

日本海沿いの石は角が丸い。

 次の目的地、金沢に行く前にもう一度だけ道の駅越前に寄ってかに太郎コーナーをチラ見する。すると、僕が2つ買って残り2つになってたはずのかに太郎ストラップキーホルダーが完売。もう1日ズレてたり時間が噛み合わなかったら危うく越前町まで来たのにお目当てのグッズが買えないところだった。危ない。危ない。
バスに乗る前に最後にトイレに入るとまさかの青色かに太郎。それは流石に違うやろ。

カニの赤でなくてもいいの?ほんとに?
(ちなみに女子トイレが赤でした。

↑ここまで今回の旅の目的が果たされたので、
↓これからは正直惰性で書いてます。
 特に面白い出来事もないです。文もてきとうです。
 Epilogueだけ読んでくれたら嬉しいです。


DAY.2-3 越前かに太郎に会いに行った後(金沢)
 こうして福井県を後にして特急サンダーバードに乗って金沢へ。金沢は小学生の頃に何度か来たことがあるが、大学の頃にまた行きたいと思い数年が経ってた。金沢駅に着くと、外国人観光客とツアー参加のご老人ズ達だらけ。

なんか世界の凄いなんとかに選ばれたらしい金沢駅

金沢駅から近江町市場まで歩いて市場を散策して茶屋町をぶらぶらして早めに民宿に投宿。狭めの和室。好き。そしてまさかの2日連続宿泊先が貸切状態。らっきー。

2階建の建物で階段2つあるから余裕で迷った。

先に風呂に入ってだらだらして明日の予定を考えてた16:50。明日、月曜はまさかの21世紀美術館が休館日な事を知る。そして今日の開館が18:00まで。え、さてはやばい?速攻で着替えて2kmダッシュ。

美術館に着いたのが17:30。受付のお姉さんに「今からだと全部見るには早足になっちゃうので常設だけのチケットがいいかもしれないです」って言われた。ここまで来て全部見ないなんてことはあり得ないので「早足で見ます」と宣言をしてチケットを買った。

音と電気のなんたらかんたらみたいな特別展示やってた

制限時間30分の早足で見たけど、もし仮にゆっくり見てても芸術素人の僕はあんまり解ってあげられないんだろうなって思った。美術館にはよく行くけど、毎回「絵が上手いなあ」とか「普通に生きてたらこんなのは思い付かないよなあ」とか思いながら見てる。芸術家は岡本太郎が好き。

夜ご飯は教えてもらった餃子。拳みたいな餃子美味すぎ。でも、この店で嫌なことが3つあったので多くは語らない。

美味かったから許すけど

餃子食べて宿まで約4.5kmのさんぽ帰宿。また風呂に入って就寝。

起床。朝10時にチェックアウトするも、昨日で行きたいとこほとんど周ってしまったのでせっかく金沢まで来たのに暇になってしまった。僕が暇になった時(暇じゃない時も)行くのはもちろん本屋さん。駅近くの本屋さんを2軒梯子して青崎有吾の本を買った。金沢駅で帰路のカニの駅弁を買って名古屋行きしらさぎに乗った。

1番好きな液体はリプトン

駅弁を食べ終えて少し寝たら滋賀県の長浜駅に着いていた。長浜は中学1年の頃に住んでいた土地で、会いたい同級生が多い。また寝た。

起きたら名古屋に着いてた。お終い。


Epilogue.終わりに
 今までほぼ日本全国、海外だと9ヵ国色んなところに行ってきたけど、ゆるキャラを軸に旅したのはもちろん始めてで。そもそもそこまでかに太郎をがっつり好きかって言われたらそれもあんまりよくわかんないけど、かに太郎を追っかけて北陸行くのが楽しそうってだけで行ってみました。楽しかったです。

 もし4年前のあの日、違うゆるキャラに惹かれてたら福井県越前町なんてところには行かなかっただろうし、もっと辺鄙なところや秘境、もしかしたら海外にゆるキャラを追いかけて行ってたかもしれないですね。そう思うと、かに太郎との出会いも一期一会ですね。いつの間にか「越前かに太郎」ではなく「かに太郎」と呼んでる自分に気付き、これで仲間になれたなって思います(何の?)。4年間、恋焦がれたかに太郎は確かに(カニだけに)存在しました。凄くラブ(クラブ言うて)です。これから、かに太郎と一緒に色んなところに一杯(カニだけに)旅に出たいですね。ちゃんちゃん

アンディーとウッディみたいな関係になりたい(?)

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