2時台は、無限に続く

なんか眠れないなあ、なんて焦り始める時間。


2時台の秒針の進み方は、とんでもなく遅い。
耳元で鳴るラジオの音に縋っても、
過去の自分の失敗や思い出したくない記憶がぐるぐる脳内を巡ってしまう。

明日なんて来なければいい、なんて思ってしまう日の2時台は、信じられないくらいゆっくり進んでいくのに、着実に明日になる準備をしているような気がして、漠然とした不安を生み出していく。

ひとりで、部屋を暗くして お布団の中にいるからこんなに時間が経つのが遅いのかと思うけれど、どうやらそうではないらしいことに、最近気がつきました。



先日、5〜6人で朝までカラオケにいて、
いわゆるカラオケオールという、大学生の教科書のようなことをしてきました。(楽しかった!)

歌うことがだいすきなわたしにとって、朝まで誰にも怒られずにマイクで歌える場所というのは夢のようで、「5時までか、短いな〜〜」くらいに思っていました。

実際、日付が変わるまでの時間は本当にあっという間で、
すきなひとたちといると こんなに時間はあっけなく過ぎていってしまうんだ、と少し寂しく感じるくらい。

けれど、2時台はやっぱり無限に続いていったのです。

さっきまであんなに楽しかったのに、
意地でも手放さなかったマイクを自然と机に置いて、相槌にもならない声を出して、みんなで一点を見つめる時間が生まれました。

つまらなかったとか眠かったとか帰りたかったとか、そんなこと全くなかったのに、
わたしたちは不仲だったのか?と思うくらいに虚無な時間が訪れたのです。


みんながスマホのロック画面を確認する回数が極端に増え、まだ2時だよ、と苦笑いする。

眠れないほど悩んでしまう夜も、2時の表示を見ればこの日の夜のことを思い出すだろうなと思うと、気持ちが軽くなるような、ならないような気がします。

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