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太古から紡がれる大地(アタカマ/チリ)3/3

2023年11月14日、世界一周旅行の幕が上がる。
南米に始まりじわじわと日本に近づいていく魂胆。だいたい3年ほどかけて巡るつもり。
旅情80%ぐらいのかんじで緩く書いてまいります。

引き続きサン・ペドロ・デ・アタカマに滞在。
今日は月の谷にいくツアーに参加した。
私の中ではアタカマ砂漠1番の目玉。
結果から言うと、本当に感動した。


街から車で約30分、まるで月面のような砂漠地帯が広がる。
谷は2kmほどの広さで私たちは谷を見下ろすべく小1時間ほどトレッキングした。

砂の坂道を登る


のぼるにつれ向こう側も見渡せる。
ずっと奥まで続く砂と岩。

漂う地球外ムード


生物の気配を微塵も感じなかった。
ここだけ地球の循環から独立してるような荒々しさ。
植物が一切ない。
少し離れた場所にはアンデス山脈からの地下水がゆっくりと流れてくるらしいので緑はあるけれど、
ここ月の谷は雨も降らないし、実際に虫もいなけりゃ菌すらいないのでは?というぐらい乾燥している。
そうなると、いつからこの土壌でやってきてるんだろうとおもってガイドに尋ねたら7000万年前ぐらいからほとんど変わっていないらしい。
霊長類すら誕生してない時代の景色が目の前に広がっていた。

この土地が太古からあるとはいえ地形の盛り上がりとかは少しずつ進んでいるみたい。
砂が風で飛ばされるように
山は盛り上がり、岩は削れ
地層は積み重なり重力で傾く。
地層の一部、塩分が濃い部分は軽いため下へと傾いてしまうらしい。
横ではなく、縦や斜めの地層をみたとき動いてる、とおもった。
地球って生きている。


前までは自然が豊かなところに訪れた時や海や山を見た時、地球の循環を感じるなぁとおもっていた。
雨が降り、川や海となり、菌がいる。
植物が育ち、食べ物ができる。
そして食べたり食べられたりする。
枯れたものや死体は分解されて土の栄養となり、また生となる。
これぞ地球〜!!
とおもっていたけれど
一切そんな営みがない、
こんなに時が止まってますみたいな場所があるんだなと。
新しい地球を感じたー日だった。

約7000万年の記憶をもつ岩山

そしてアタカマの景色をみたとき、とにかくかっこいい!とおもった。
癒されないし別にずっと眺めてられるとかでもない絶景。
あまりにも堂々と、荒々しくそこに広がる景色。
ずっと変わらない姿でそこに佇んでいるだけあって貫禄がある。

見渡すかぎり茶、ベージュの世界なんだけど、土壌に塩分が多く含まれるみたいでキラキラと光って見える部分もある。
粗野な中、ちょっとしたお洒落みたいにラメが散りばめられていてなんだか愛おしい。

塩の塊も落ちていたり。

ちなみにここはスターウォーズシリーズの撮影地らしい。
たしかに、宇宙のどこかの惑星ぽい。

日の沈む時間、車で高いところまで移動した。
見下ろすアタカマ砂漠。

じわりと赤く色付いている。壮大で綺麗。
沈む夕日



別日の夜、隕石博物館に行った。
開館しているのが18時から21時という謎。
日が暮れてからのほうが雰囲気出るから?とかおもったけどちがう。
アタカマの日は長い。21時すぎてやっと日が落ち始める。
隕石の成分で地球の成り立ちを裏付けるものがあったり、水の痕跡、さらにはDNAを含んだ隕石なんかもあった。

隕石。こいつら宇宙にいたんだと思うと
スゲェじゃんとなる。


説明を読みながらへぇ〜、とおもった。
とても興味深かったけれど、
どんなに凄くても宇宙ははなから凄い。
いつだって理解の範疇を超えてくることは知ってるので情報を得てもたいして驚きはない。
嫌な地球人だとおもう。尊敬はしてます。


夜、星を観に行った。
ウユニで見た星同様、日本で冬に見れる星座が南米の夏の空を煌めいている。
そして星座が上下反転している。
イヌやヒツジか逆立ち状態。
星座は北半球の人々が作ったものらしい。

街からほど近い場所だけど、綺麗

太古の地球。人類はさまざまな方向性で文化を発展させていっただろうけど。
各地で同じ星を見ていたと思うと不思議。
宇宙、浪漫に満ちている。

そろそろ次の街へと立つ。
アタカマ砂漠は日本での知名度は高くないようだけど、南米で1番来て良かったとおもう場所かもしれない。
南米を周り切ってから言うべきだけど。
ここを越える気がしない。

太古から紡がれる土壌。
宇宙から落ちてきた記憶。
荒々しい大地を赤く焼き尽くす太陽。星降る夜。

「異国」なんてもんじゃない。
時を越え地球を4次元レベルで感じられる。
さらにここは宇宙の気配が近い。
アタカマはもはや5次元空間だった。

アタカマは街も穏やかですばらしいです。


プロフィール:

1996年、サブカルインドア人間として大阪にて誕生。
服飾専門学校卒業後テキスタイルデザイナーを務めるが都会的な暮らしや流行に嫌気がさし退職。
2021年、沖縄県の宮古島に移住。
趣味だったハンドメイドウィービングや料理の仕事に就く傍ら、フリーダビングにはまり毎日海で泳ぐ。
さらなる自然への興味と世界を深く解釈したい欲が矢を放ち、世界を駆ける。
ラジオとゲーム実況が好き。

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https://www.instagram.com/_maryo.san_

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