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生理と自己肯定感。

生理と自己肯定感についての論文を紹介。

ほぼ全員が月経前から月経時という長い期間、
複数の月経周辺期症状を有していたが、その対応は主に消極的であった。

また、月経を重ねる毎に『否定的』月経観が増加していた。

月経の経験と自己肯定感との関連から、
初経時の家族の祝福する態度、肯定的月経観・積極的対処行動の促進、月経周辺期症状の軽減により自己肯定感 が向上することが示唆された。

論文によると、
生理についてマイナスに思っている人は生理回数を重ねるごとに増加する。

そして、3つのことが、自己肯定感に関わるらしい。

1.初めての生理のときに家族が祝福したかどうか
2.生理に対しての積極的な行動
3.生理痛や頭痛などの軽減

2,3はなんとなくわかる。

1の初めての生理、家族に祝福される?

昔の人は、
食いぶちでしかない女の子が子孫を産めるようになったことを
村全体で祝ったりしたらしい。

それはそれで、今の感覚からすると、ちょっとこわい。

祝福されるに越したことはないけど、もう大人になってる人は、されなかったことを変えられない。

身近な人が初潮を迎えることがあったら、ぜひ祝福したいと思う。

月経は生理的な機能であるが、
ホルモンの変動を伴うことから身体的・精神的に様々な不定愁訴を生じる。
この症状が日常生活に影響を及ぼすほど強い場合は
生理的範囲から逸脱していることから、積極的に改善する必要がある。

しかし
「月経は病気ではないのだから我慢していれば治る」と考える傾向や、
小学校以降、月経に関する教育を受ける機会が少ないこと、
産婦人科受診への羞恥心による医療機関利用者の少なさなどから、
十分な情報・知識がなく消極的対処法に留まっていると考えられる。

月経は個人により異なる。
個々の周期性に伴う心身の変化を知るためには、
月経記録や基礎体温測定、月経血の把握など積極的に身体を理解する取り組みが大切である。

生理痛や頭痛など、「仕方ないこと」とあきらめてしまいがち。
対処する術はいくつかあるのに、それを知らなかったり、知ろうとしなかったりする。
この原因として、学生の頃に生理に関する教育の機会が少ないという。

確かに、生理については小学校で女子だけ集められて説明があるけど、その後生理についての教育を受けた覚えがない。

自分で調べたり、親に相談したり、友だちと相談したり。

なんとなく、大きな声では話しづらかったり、ナプキンは見られないようにしたり。

生理痛でつらくてぐったりしていても、ちょっと体調不良、としか言えなかったり(学生の頃、男女いる中で生理痛が辛い、と言ったら気まずい雰囲気になったことがある)。

最近は少しずつ、いろんな人が声をあげていることで、変わってきた面もあると思うけど、
個人レベルで話しにくいということは、なかなかすぐに変わることでもないと思う。

自己肯定感の総得点は肯定的月経観であるほど高く、
月経時症状が強いほど低かった。

自分におきている月経問題を主体的に捉えることができる意識と知識、
そして積極的に対処するスキルが獲得できるよう、
学校と家庭、地域が共同して継続的な教育を行うことが大切だと考える。

初経教育は単に月経の手当てやメカニズムを教えるだけでなく、
女性としてのアイデンティティを促進する面からのアプローチが必要だと指摘している。
このことから、月経を二次性徴の一つとして取り上げるだけでなく、
月経の意義など心理面を含めた指導が必要だと考える。
(甲斐村 美智子,2010)

生理にポジティブに向かい合い、症状軽減に成功しているほど、
自己肯定感は高くなる。

そのために、教育が大事という話。

今まさに教育を受ける立場の人、教育する立場の人、大事!
どのように教育するのがいいのか、考えたいところ。


学び続けていく姿勢も大事。

教育期間はすぎていても、自分で変えていくことはできる。

生理への向き合い方を自分から変えることも、大事。

生理痛や頭痛、PMSなどの症状を改善する方法を知り、行動すること。

生理現象なんだ、ということを理解し、受け入れること。

生理中やその前後に体の中で何が起こり、どのような状況なのか、
ホルモンや自律神経、その他さまざまなことから少しずつ知っていきたい。

その手助けができたら嬉しく思う。

まずは、知ることからはじめよう。

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