SS小説「自傷他傷」

あなたがたが手塩にかけた子どもはいい子にはなれませんでした。

あっははは!ご愁傷さま。
綺麗な水しか飲ませてなかった娘が“汚い水”に浸かってびっくりしたでしょう。アハ、私はそんな子に見えなかったって?そりゃそうよ、あなたがたは自分の見たい所しか見てなかったじゃない。
ざまーみろ。
私はもう自由にしていい!いい子だなんて泥まみれはもうたくさん!私は、私を正しく出すの。空の胸に通る風が気持ちいい。ねぇ、あなたがたへお返しするわ。今まで通り、見ていてね。


キャハハハ!いい気味だわ。
もっと!もっと!わたしを痛めつけるわ!あなたがたが大切にしてきた宝物をもっと壊すの。落ちぶれて、恥ばかりの、みっともない人間へ!もっと!足りない。足りない。まだ私は惨めになれる。

大丈夫。あなたがたがいなくなってもずっと続けるわ。そうね、私が虫にまみれて、崩れるまで!!

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