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気分が晴れないときは森に行く

あらゆることが自身の内面に影響を及ぼし、混沌とした気持ちになったとき、私は意識的に森に出かける。登山をするのも海岸へ行くのも良いけれど、森を歩くのがたぶん一番性に合っている。

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森を歩き、雪上に現れた1mm程度の小さな虫を見つけ、冬が開けようとしているのを知り、季節移動をする鳥の群れから今が端境期であることを認め、雪間から越冬中の葉をのぞかせる植物の様子から間もなく迎える春を実感する。

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一つ一つは些細なこと。日々刻々と変化する自然を見る能力など、現代社会で生きていく上で必要なことではない。
それでも、この感性を持って森に入るだけで心が少し健やかになる。
自分で自分を立て直す手助けになる。

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レイチェル・カーソンが著書のセンス・オブ・ワンダーで、このようなことを書いていた。(以下要約)
『センス・オブ・ワンダー(神秘さや不思議さに目を見はる感性)は、社会でのあらゆる毒に晒された時の解毒剤になる』と。
私欲にまみれ、怒り、妬み、幻滅し、いがみ合う、あちこちから垂れ流されるそんな感情に、人一倍敏感な私には、今それが必要だ。

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今日はヤマガラのさえずりを聞いた。
日増しに、カラ類のさえずりが賑やかになってきている。
季節は冬から春へ、また一歩近づいた。
また明日も森に出かけよう。

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