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破壊的で創造的なChatGPT。これまで積み上げてきたのものがフラットに?〜AIの可能性を最大限引き出すアプローチとは〜

こんにちは、Okamuです。

まず初めに、あなたは文系出身ですか、理系出身ですか。
営業職ですか、開発職ですか、それ以外ですか。
はたまた新卒ですか、社会人10年目くらいですか、それ以上ですか。

このような質問があったとします。
私の場合は文系出身、新卒の営業職です。この一文で一般的な平均スキルが重い浮かぶのではないでしょうか。理系出身、社会人10年目の開発職の人とは雲泥の差のスキル(種類も違うし、精度も違う)でしょう。
しかし、この当たり前に積み重ねられてきたものが全てフラットになり、文系出身、新卒の営業職と社会人10年目の開発職がフラットになる世界が来つつある。
それを促しているのがGPT-4、ChatGPTではないでしょうか。

ChatGPTとは

OpenAI社によって開発された大規模な自然言語処理モデルで、投げかけられた質問に対して、Web上にあるテキストデータを分析して解答を作成するという仕組みのチャットボットです。

ChatGPTはトランスフォーマーと呼ばれるアーキテクチャを使用しています。これが画期的なのです。
従来は単語を順番に処理し、近くの単語間の関係性を学んで予測し逐一処理をしていました。一方、トランスフォーマーは文章を一度に全て処理し、単語間の関係性を理解する並列処理ができるようになりました。これにより離れた場所にある単語の関係性も理解できるようになるため、従来よりも早くて精度の高い処理ができるようになりました。

できること(一例)
・対人のような質疑応答(日常会話)
 質問と答えで話が終了する「受け答え」にならず、流れを把握して「会話」として成立する。オープンドメイン対話システム。
・テキストの要約、英文の日本語翻訳
 文章を自然な形で短文化することは可能だが、回答した要約文の中に文章の要点が含まれているとは限らない。文字数を指定した要約は、まだ難しいかも。
・表計算ソフトの関数記述、プログラミング言語の記述
 結果の成否を判断できないときは、使用しないほうが良い
・論文、小説、脚本の執筆
・テキストやコードの添削
・メール文、企画書、プレゼン資料のひな形作成

GPT-4の登場

ところで、ChatGPTとGPT-4の違いは何なのかうまく整理できていない人もいるかと思うので、ここで整理します。

GPT-4が事前学習済みの「基盤モデル」で、ChatGPTがチャットという目的に特化した「特化型モデル」になっています。
つまり、ChatGPTの裏側で動いているものがGPT-4です。

このGPT-4の凄さは、頭が良い点、処理能力の高い点、画像の内容解析ができる点(ChatGPTはまだ対応してない)、倫理観が醸成されてきている点などあり、GPT-3.5からさらに進化しました。

さてさて、本題はここからです
話題性からChatGPTを少し触ってみたことがあるよという皆さん。

「…そうでもなくない?質問したら返ってくる程度のことでしょ?ググったらワンクリックしてサイトに入るけど、そのワンクリックがないというくらいでしょ?」と思っていませんか?

もしそう思われていたら勿体無いです。ChatGPTのポテンシャルを引き出すのに重要になってくるのは「何を入力するか」です。

このポテンシャルを活かすも殺すもユーザー次第なのです。

プロンプトエンジニアリング

じゃあ、何を入力すればいいのさ!という感じるかもしれません。
そこで活きてくるのが「プロンプトエンジニアリング」です。

プロンプトエンジニアリング
:言語モデル(LMs)を効率的に使用するためのプロンプトを開発および最適化する比較的新しい学問分野

https://www.promptingguide.ai/jp

要は、人工知能に対して人間がプロンプト(指示)を与え、それに基づいて適切な応答を返すように指導する技術やアプローチのことです。

ここには人工知能に対して質問を投げかける際に、正しい回答を得るための適切な情報を提示したり、回答に至る思考過程を説明することで、人工知能がより正確な回答を返すように指導することも含まれます。つまり、これはAIの可能性を最大限引き出すアプローチとも言えます。

さて、何を入力すればいいのかという話ですが、
目的を与え、役割を与え、制限を与える。この3つが大切です。
その上で、「続き」「具体例を教えて」「〇〇の観点で」をはじめ、調整を行い、求めている答えに導いていきます。

【プロンプトの基本構成要素】
1. 指示(Instruction)
- モデルに実行して欲しい特定のタスク、命令→書く,分類する,要約する,翻訳する,並べ替える,など
2. 背景、文脈(Context)
- モデルをより良い応答に導く外部情報、追加の文脈、回答の例、思考方法など
- 分類の解答例を教示(サンプルを示す)
3. 入力データ(Input Data)
- 応答を求める入力、質問内容
4. 出力形式(Output Indicator)
- 出力のタイプ、フォーマット(形式)
- 「150字以内で」という形式に関わらず,「5歳児にもわかるように」や「中学生に対して説明するように」という表現方法の指定もできる。

<ポイント>
・具体性を持たせる
・指示は明確に
・不正確さを避けて量的に不明瞭な記述を減らす
・何をしないかだけでなく、代わりに何をすべきかを述べる

応用的なプロンプト手法についてはまた書ければと思いますが、
このプロンプトを有効に操ることで
ChatGPT側の人格形成ができたり、チャット型のAIシミュレーションゲームができたり、日々の振り返りで自己内省ができたり、プログラミングコードが書けるようになったりします。また、人の感情を読み取るようになったり、先生になって勉強を教えてくれたりと、できることの幅が一気に広がります。

このプロンプトエンジニアリングの重要性に気付かず、ただChatGPTに入力して対話しているだけでは、ただのAIチャットに終わってしまうのです。

このポテンシャルを活かすことで、営業職でもプログラミングコードが書けるようになりますし、英語に課題を感じていても英語でコミュニケーションが取れるようになります。さらには苦手な作業はChatGPTを頼ることで、自分の得意分野だけに時間を使って、磨いていくこともできるでしょう。

そして、これまで当たり前に積み重ねられてきたものが全てフラットになり、一回壊されるからこそ、使い方次第ではチャンスも平等に巡ってくると感じています。自分がこれまで積み上げてくることが出来なかったスキルや知識について、飛躍的に吸収し使いこなせるようになるのでは。そこまで来るともう職種の括りはあまり意味をなさない社会になってくるのかなとさえ思っています。

新卒入社2週間で参加したハッカソン

実際に昨日社内でChatGPTを使ったハッカソンが行われました。3〜4人で1チームを構成し、11チームで行われました。新卒営業職ましてや3日前までChatGPTについて全く知らなかった自分がプロンプトエンジニアリングについて自チームの先輩社員に知識を共有し、実際にプロンプトを作成して自チームのサービスアイデアにも反映させることができました。ここには社会人歴もコードが書けるかどうかも関係ありません。この新しく出てきたテクノロジーをいかに使い倒すか次第なんだと考えさせられました。(ハッカソンについてもまた別で書けたらなと思っています^^)

求められるのはコミュニケーション力

ここまでプロンプトエンジニアリングにて、どのようなプロンプトを作るかが大切だと述べてきましたが、私がプロンプトを作る上で最も大切だと感じたスキルは、誤解のない意思疎通を図るために人間として必要になってくるスキル。コミュニケーション能力です。明確な伝達、質問力、情報の整理、分析力、リスニングスキル。全てが揃っていないと完璧なプロンプトを作ることはできません。ChatGPTが話題になり、ホワイトカラーのスキルの価値が怪しまれていたりもしますが、最終的に今後求められてくるスキルはコミュニケーションスキルなのかなと感じています。このスキルを磨くことでAIに使われる側ではなく、使う側になれるのだと思いました。

以上、3日前までChatGPTに関して全く知らなかった新卒営業職が、ChatGPTについての記事を読んだ上、プロンプトエンジニアリング関連の記事を100記事読んで感じたことになります。

プロンプトエンジニアリングについてはまた改めて応用的な部分も含めて記事を書きたいと思っています。(ハッカソンについても)
ここまで読んでいただきありがとうございました。もし宜しければスキを押してくださると嬉しいです^^

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