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【読書】漆の実のみのる国

「漆の実のみのる国」を読んだ。
上下巻。著者は藤沢周平さん。

藤沢周平さんの本を読むのはこれが初めて。
よく読み通したと自分を褒めてあげたい。
米沢藩の財政状況についての説明が延々と続き、心が折れそうになった。
その分、読み切った時の感動もひとしお。

すごくつらい話だった。
最後は報われたのかな?
史実というところがまたすごい。
人生が苦しい、つらい、と思った時、きっとこの本のことを思い出すと思う。

主人公?の上杉鷹山さんのことはこの本で初めて知った。
リーダーのお手本みたいに言われているらしい。
本を読んだ限り、リーダーシップがあるかどうかはよくわからなかった。
この人の凄かったところは逃げなかったことだと思う。
よくもまあ逃げなかったものだ。逃げようもなかったのか?
米沢藩の財政を改革しようとしてもさっぱりうまくいかず、忠臣たちも心折れてやめていく。
よくもまあ逃げなかったものだ。(2回目)

しかしこの上杉鷹山が画期的なアイデアを出したりしたかというとそうでもない。米沢藩の財政再建のアイデアを出したのは部下。
上杉鷹山はただ逃げず、改革をする意思を示し、質素倹約に努めた。
クーデターも跳ね除けた。
すごいと思う。

リーダーシップについてはよくわからない。
おそらく、僕自身にリーダーシップとか、人の動かし方とか、組織運営とかについてのセンスが皆無なんだと思う。
その辺のセンスがある人にはまた違う感動があるかもしれない。

リーダーシップがよくわからない僕が読んでもある種の感動があった。
でも本当につらく、救いようのない話である。
割に合わない人生だ。
歴史に名が残り、多少は報われたのだろうか?

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