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人生の酔

 三度の飯より日本酒が好きな私だが、居酒屋に行った時に最初に飲む物は実は二択ほどに絞っている。ビールかコークハイか。理由は簡単で、ハズレがないからである。個人的な酒の嗜み方として、日本酒は他の酒を飲みギアが上がってから頼む事にしているので、私が居酒屋で日本酒を頼んだ時は、「おっ、ギアが上がったな」と思ってくれれば幸いである。だがギアが上がったと言っても、特に顔色をあまり変える事はない。

 酒の話に付随するが、私の周りの人間はガルバやコンカフェ経験者が多く、やれ客と寝ただの彼氏ができただのと色々な話を聞かせられたが、正直な話、そこはあまり重要ではない。ただ客と酒を飲む仕事で生計を立てていたある人が、私の元居候と実は繋がっていたという事が大事で、もしかしたら今言っている当の本人は知らないかも知れない。
X(元Twitter)で私が自撮りを投稿して承認欲求を満たしていた頃から繋がっていたが、世間が狭いのかどこかのタイミングで元居候と相互フォローになっており、内心驚いていた。

 私のインターネットを形作っている数少ないうちの一人で、会った事はなくとも良く話しかけてきてくれていた事をよく覚えている。最近彼氏が出来たみたいなので、これからはもう彼女のうだうだした面白いツイートを見る事はなさそうだ。おめでとう。

 私は酒を飲む(飲める)人が好きだ。ペースは各々個人の合っているペースで飲むべきだと思うが、単純に、酒を飲み交わす【乾杯】という儀式に惹かれている。宴会で交わすグラス同士が全てくっつく事のない大きな乾杯と二人だけで交わす小さな乾杯では意味合いが違う事が面白く、かつその一瞬の無意識下で起きる乾杯で、その人がその人の事をどう思っているかの指標となり得るのではないかと考えたりしている。乾杯をするだけならジュースでも問題はないが、上記惹かれている理由に付随して、私と同じく身体に悪い物をお互いに飲んでいるという何となくの親近感が湧いたりして嬉しくなったりしている。

 総じて私は居酒屋が好きで、また日本酒を愛していて、乾杯に惹かれている。ただ一つ言うと、飲み放題にある日本酒(メニューにも「日本酒」のみ記載)は味を求めて頼んだりはしない。何なら頼まない。美味しくないので。

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