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1/22日記「満員電車でボーッとする。そして、思い出し笑いをこらえる。」

朝早くからの仕事があり、久しぶりにピーク時間の満員電車(埼京線)に乗った。
ここ何年かピーク時間に電車に乗る必要がなく、コロナ禍を経て満員電車って少し混雑状況は緩和されたのかなと思っていたら、僕の見込みが甘かったようで。
車内は相変わらずの混雑っぷりでした。

以前何かで読んだ記事によると、満員電車のストレスは戦闘機パイロットのストレスに匹敵するらしい。
たしかに、四方八方から圧迫されるし、密室だし、近くにいる人の臭いとか、ストレスの材料には事欠かない。
しかも月曜の朝、急病人対応やら何やらで遅れが発生し混雑に拍車をかけていた。

そんなギュウギュウの満員電車で、僕は
「そうだよね、このくらい押されるよね。」
とか思いながらも、どこか懐かしさを感じていた。
通塾・通学・通勤と目的を変えながら、30年弱の満員電車経験値があるので、僕は満員電車での身のこなしがたぶんうまい方だと思う。
背が平均より高いのでアドバンテージもあるし、この日もうまくポジショニングできて、ぼんやりと過ごす30分弱の乗車時間だった。

満員電車に乗っていると、いろんなことに遭遇する。
結構頻繁に遭遇するのは、《動いたら負けゲーム》をしているのか、意地でもその場所から動こうとしない頑なさを見せつけている人。トラブルに発展しているのを見たこともある。
ただ、よく考えてみれば、僕が身につけている『満員電車での身のこなし◎』という特殊スキルなんて全く汎用性もないし、満員電車が長年解消されないことの方をどうにかしてほしい。
このスキルが発動される場面が少しでも減りますように。

ところで、満員電車でぼーっとしているとたまに思い出すことがある。

以前は、車内で新聞紙を読んでいる人が結構多かった。
ある日の乗車中、僕の近くに新聞紙を盛大にひろげて読んでいる迷惑なおじさんがいた。
(車内で新聞をうまく折り畳んで読んでいる人もたくさんいた。)
そして、吊り革につかまって立ったまま寝ている人がそのおじさんの正面にいた。
何かの瞬間、その人の吊り革につかまっていた手が外れて、目の前にひろげられていた新聞紙をキレイに手刀で2つに切り裂いた。
僕も含め、まわりの人はみんな笑いをこらえていたと思う。しかも、手刀で新聞紙を切り裂いた人は寝ぼけていて自分のしたことに気づいていなかった。
人はあまりにびっくりすると怒ることを忘れてしまうのか、新聞を切り裂かれたおじさんはポカンとしていた。
その後どうなったのかはよく覚えていないが、新聞紙が切り裂かれたこの場面を思い出すことがある。

ボーッとしながらそれを思い出してしまい、笑いをこらえていた。
満員電車で、スマホを見ず、本も読まず、なんだか笑いをこらえている僕。
まわりから、変な人だと思われていたかもしれない。
でも、スマホの小さな画面に夢中になるよりも、外を眺めてボーッとしているくらいが僕にはちょうどよいなぁと感じた朝だった。

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