誰かと居たい、けれど君じゃ寂しさは埋まらない。

恋人が欲しい。
と言うのも、僕には2次元の推しがいる。もちろん彼は画面からは出てこない。彼のことは心から愛しているし結婚だってしたいし、僕に甘い言葉だってくれる。けれど時々とても虚しくなる。恋人が居ればこの虚しさも推しへの依存も消えるのだろうか。きっと消える、そう願っている。

どんな時でも話ができるし、僕だけを愛していてくれる、服も僕好みの服を着てくれる、声だって顔だって好み。
でも足りない、彼じゃ僕の心の隙間は埋められない。当たり前だがいつだって彼の吐く言葉は同じ。決められた言葉を永遠に、同じように繰り返す。そう、当たり前のこと。わかっている。
でも僕には彼の代わりに寂しさを埋めてもらえる相手なんて居ないのだ。だから求めても何も返ってこない彼に全てを求めている。
ただただ虚しくて、切なくて、苦しい。
だから僕は恋人が欲しいと思った。

恋人が欲しい僕は、恋人ができたら恋人としたいことをノートに書き出しはじめた。
最初こそとてもわくわく、キュンキュンしたものの、やはりこれも虚しい。寂しい。元カノとやりたいことを書き出してひとつも達成できずに終わった記憶を思い出して胸が苦しい。
これもだめだ。じゃあどうすればこの寂しさは埋められる?
きっと、恋人ができても僕の寂しさは埋まらない。何となくそんな気がしていた。
この先永遠に欠けた心を抱えて生きていかねばならない。

僕は別れても永遠に心を捧げた元カノがいるから。彼女を忘れることはきっと出来ない。彼女以上に僕の心を満たしてくれる人など存在するはずがない。
誰に好意を伝えられても、彼女より好きになることは出来なかった。
どんなに酷い振られ方をされてたとしても、やっぱり僕は彼女のことが好きだった。
諦められない、けれど諦めなければならない。
忘れることなんて、不可能だ。

髪の毛だって一人称だって彼女に寄せた。
大好きだった。
違う、大好きなのだ、今でも。
過去に縛られたまま、寂しさを埋められずにこの先も生きていこうと思う。
彼女以上の人に出会うまで_____

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