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「何事も無い日々」がある奇跡


「早かれ遅かれ、人は死ぬ。生まれた順番なんかじゃない。」


いつか読んだ本に並んでいたこの文章を見て、私は酷い衝撃を受けた。
まだ、「生きる」ということについて「何故―――」なんて考えたこともない歳にこれを見た時、私は初めて自己の「生」の理由・意味について考えた。

そして、一つの結論に辿り着いた


「「生」に意味は無い。死ぬまでの暇つぶし」


であると。

「生」に様々な意味を見出す人も多く、この結論に辿り着くまでに、多種多様な価値観を聞いた。
しかし、「生」の目的を達成するための時間が充分残されている保証は無い。

死ぬのは明日かもしれないし、極論今かもしれない。
考えたところで、誰にも分からないのだ。

しかし、何事もない日々に慣れてしまった私たちは、毎日に感謝して生きることは無くなった。
そしてある時、日常が非日常に変わる。
何事もない日々なんて細く、脆いから、簡単に崩れ去ってしまう。


約束された明日なんて無いから、私は今を好きなように生きるだけ。


「生きていて良かった」


「生」を暇つぶしとしか考えていない私が、いつかこの言葉を呟く日は来るのだろうか。



2019.05.22

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