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09 自転車購入記

5年前、突然転勤が決まった。話は当時に遡る。

新しい職場までは片道5キロもない。
それまでは片道25キロ、往復50キロの通勤だった。
毎日片道小一時間、往復で約二時間の渋滞がらみの運転は正直キツイ。
通勤だけで毎日グッタリだった。

そうだ、自転車だ。最近流行りの自転車通勤にもってこいの距離。
落ちた体力の回復も期待できるし、オーバーサイズの体も、少しはスリムになるんじゃないか?

思い立ったらどうにも止まらない性格。情報集めから手をつけた。
本屋に行っては、〇〇サイクルというような雑誌を立ち読みし、ネットでは、通勤にオススメの自転車は・・・なんて記事を漁るように探す。
目の前を自転車が通れば、どこのメーカーの何てモデル?と目を皿のようにして追いかける。

街中には思ったよりたくさんの自転車が走っている。通学途中の中高生や学生さんに混じって、サラリーマンも結構いる。その中でも、やっぱり目に留まるのはロードバイクだったり、クロスバイクだったりする。

ロードバイクはスピードも出る。が、値が張る。街中メインなら、スピードよりも乗り心地優先で、タイヤは少し太めの方が良いらしい。ただ、マウンテンバイクのレベルまでタイヤが太いと車体全体の重さにもつながるし、坂道を登るには適しているギアであっても、舗装路などではスピードが出ないと感じるものらしい。

以前マウンテンバイクでの片道15キロほどの通勤にチャレンジしたことがあった。ギア比の関係だと思うが、思ったよりスピードが出ない。漕いでも漕いでも思うようにスピードが上がらない。いろいろ言い訳を作って、ワンシーズンでマウンテンバイクを降りてしまった。

短い距離の自転車通勤や街乗りにはクロスバイクという結論になるのは正しい判断だったのだろうと思う。

ネットで「Cannondale」というメーカーの「BAD BOY」というバイクを見つけた。昔のホンダのVFRみたいな片持ちサス。これで街中を疾走するなんて、相当にクールだぜ!と、一人で盛り上がる。

カタログの「BAD BOY1」は¥190,000。「BAD BOY2」が¥99,000で、「BAD BOY3」が¥83,000。1や2はともかく、3あたりは(少し、いやスゴク)無理すればなんとかなる値段だったが、初心者が手を出す値段じゃないだろう。

「おすすめクロスバイク」なんてサイトでは常に上位に上がってくるメーカーが「GIANT」。特に「ESCAPE R3」というモデルは「とりあえず、クロスバイクならコレ!」的なバイクらしく、ネットや雑誌でもよく見かける。値段も¥52,000で、コスパは高いと言われている。カッコいいとは思うけど、フレームの大きめのロゴがイマイチ好みじゃない

「GIOS」というメーカーもネットや雑誌でよく見る。「MISTRAL」というモデルは¥51,000というお値段で、これも、かなりのおすすめらしい。値段の割には良い部品を使っていると書いてあることも多く、なかなかのコスパモデルだと言う。しかし、トップチューブ、ダウンチューブ、シートチューブ、さらにはフロントフォークにまで、しっかり「GIOS」とロゴがあしらわれているのが気になる。

CannondaleのBAD BOYのイメージが強いせいか、全体的にシブいヤツにしか目がいかない。カッコから入るタイプの人間だから、仕方ないところではあるが。

「Louis Garneau」
オシャレだねぇ。でも、ちょっとイメージが違う?バイクがオシャレでも、乗り手がオシャレじゃないんだからさぁ。

「TREK」
ちょっとワイルド感もあって、なかなか良い感じだ。でもねぇ、トップチューブのラインの入り方が、好みじゃないんだよなぁ。惜しい!

「Bianchi」
このブルーは個性的だね。オシャレだ。都会なら走っていても様になるんだろうけど、乗り手にも、田舎にも似合わないかもしれない。

「SPECIALIZED」
友人がこのメーカーのロードバイクに乗ってる。ロードのイメージが強いが、カッコいい。でも、友人と被るのも嫌だし、イマイチそそられない。

この天の邪鬼的な性格。そもそも有名なメーカーは敬遠してしまうし、友人が使っていて「これは良いよ!」って言われると、それをチョイスから外してしまう、みたいな・・・。ということで、バイク選びは難航していく。