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4年ぶりの海外はネパールだったー旅のはじまり

コロナ前はアジアや中南米を旅していたが、コロナ禍でしばらく海外とは縁遠い生活をしていた。日本でぬくぬく過ごすなか、あるとき「このままだとまずい」という妙な焦りを覚え、すぐさま旅を計画しはじめた。

行き先はネパール。コロナ禍でハマったスパイスカレーの本場かつ、混沌としていて山に近い国……で即決だった。じっくり周りたかったから、2023年12月23日から翌年1月19日までの約1ヶ月ほど有給を使った。しかし「知人のNGOを訪問する」以外は、全く計画を立てずに出発。どうにかなるかと思ったし、実際にまぁどうにかなった。

機内からリトルネパールが広がるネパール航空

成田空港を飛び立ったネパール航空の機内は、90%がネパール人ですでに異国の雰囲気が漂っていた。スパイスの効いた機内食や、絶えず誰かが話してにぎやかな機内は、「本当にネパールへ行くんだな……」という実感を強くさせる。

炭水化物が多い機内食。味はご想像の通り

9時間ほどのフライトを経て、カトマンズに到着したのは現地時刻の夜6時。これまで訪れた国のなかでも、最も小さな国際空港の1つに入るほどの「国際空港」。そこに人が溢れている。ビザや手荷物検査は長蛇の列をなし、空港から出たのは到着から2時間以上経ってからだった。

ようやく外に出ると、そこには「懐かしい」風景が広がっていた。

しきりに声をかけてくるタクシー運転手。信号がなく、タイミングをはかって渡らなければならない道路。炉端で火を起こし暖を取る人々……

4年ぶりの海外だから、とても新鮮な気持ちになることを期待していた。けれど実際には「あぁ、この感じ久しぶりだな」と、何の躊躇もなく車とバイクがうごめく道路を渡っていた。

たぶん自転車や泳ぎ方と同じように、しばらく新興国に身を置いた経験があえる人には身体のどこかに「新興国の歩き方」がインストールされていて、時がくると振る舞い方が自然と出てくるのだと思う。

そこらの居酒屋で頼んだ地酒・トゥンバ。ストローで飲むストロングスタイル

ふらっと入った食堂でチョウミン(ネパール式焼きそば)と地酒(トゥンバという、粟とヒエの醸造酒)などを食べる。暖房がないので寒い。

翌朝からは知人を訪ねてインド国境近くの町・ネパールカンジへ向かうことになっていた。この時の私は全く知らない土地で100kmを逆走し、さらには40度の高熱を出すとは思いもしなかった。(次へ続く)


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