禁酒日記25日目

朝ミートソーススパゲティ。昼コンビニの白米と塩サバとカット野菜と納豆。夜コンビニのサラダとおにぎりとつまみのサラミスティック。ノンアルビール。夜40分歩く。

これまでで一番酒が飲みたい気持ちになる。仕事中も飲みたい気持ちを抑えていた。そうまでして酒を我慢するのが本当に良いことなのかわからない。脳がもうおかしくなっているのだろうか。小学生時代は誰も酒など飲まないわけだから、まあそうなんだろう。しかし酒も飲まないでシラフで生きていることの方が異常に思えてくる。

新居昭乃を聴いた。今日は降るプラチナを歩きながら聴いた。メロディが良い。メロディの才能がすごいと思う。歌声も良い。本当に才能のある人だ。引きこもり時代にベスト盤をよく聴いていた。死にたい気持ちの時に聴くと沁み入ってくる。ともすると「癒し系」にカテゴライズされかねないサウンドだが、聴いていると途方もない絶望が表現されていると感じる。とにかくすごい才能だ。ずっと前からそう思っているが改めて思った。

美しい音楽はこの世にある。美しい絵画も、美しい詩も、映画もある。しかしそれは俺の手元にはない。独裁者がどう頑張ってもそれらを手に入れることができないように、俺も美から見放されている。美から見捨てられている。だからその代わりに力が欲しいのだが、それも叶わないだろう。大半の人間は美からも力からも見放されている。それでも仲間がいれば楽しく過ごせるのかもしれない。俺には美も力も仲間もない。行き着く先は無敵の人だ。いっそ無敵の人になりたい。そうでなければさっさと終わらせるのが良い。それが自分にとっても世界にとっても良いことだ。これはWin-Winの取引だ。

酒は健康のためにやめているのではない。他人に迷惑をかけないためにやめているのだ。酒に酔った時の自分も好きではない。けれど、酒をたくさん飲んで死ぬのが早まるなら是非ともそうすべきなのかもしれない。この思考も酒に毒された脳みそが口実を編み出しているだけなのかもしれないが、それによってこの世に必要のない生き物一匹が早く片付くならどっちに転んだって良いことしかないじゃないか。

要なしの人間なんているわけはないと
神様はいつも僕に言うけど
本当のところは口をつぐんで
誰も言おうとしないけど
気球に乗って ほこりになってゆられたい

気球に乗って

酒が飲みたい。

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