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あなた自身を変える、行動のきっかけ

生き方を変えるためにできることって、意外と身近なところにあるのかもしれない。

わたし探求メディア「Molecule(マレキュール)」にて、取材記事を書かせていただいている。

働く子育て世代の生き方・働き方のヒントとなるような、「わたし」主語のワクワクを大切にした記事をお届けするのがコンセプトである。


今回は、ヨガインストラクターである早川沙登子さんにお話をうかがった。

もっとも近くて遠いもの、それは「自分」

早川さんは、ヨガによって自分と向き合い、そのことで多くのものを得ている。

自分と向き合う。
言葉にするとシンプルだが、これが本当にできている人がどれくらいいるだろうか。

私ももちろん、「できていない勢」の一人だ。
ストレングスファインダーで「内省」が1位。「いかにも自分と向き合ってそう」な特性をもっている割に、最近は自分から目を背けがちになっている自覚があった。

スマホをクローゼットに封印したら起きたこと

その原因となるものはいくつか考えられる。
卑近なところでいえば「スマホ」だ。

スマホがあるから自分と向き合えないのか、自分と向き合うことを避けるためにスマホを見続けていたのか―それを考えだすとキリがない。
ともかく、1日のうちかなりの時間をスマホでSNSを見ることに費やし、その間ほとんど思考停止、自分自身からは最も遠いところにいたように思う。

SNSからは無限に情報がやってくる
そのうちいくばくかには心を救われ、時にニンマリし、誰かにも見せたいと拡散する情報もある。
でも、私にとって、スマホを見ている時間のすべてが有意義だったとはとてもとても言い難かった。

早川さんのお話を聞いて、私に浮かんだことの一つが、「ちょっとスマホから離れよう」だった。

とはいえ、簡単なことではない。
仕事上の連絡や家族とのやり取りを言い訳に、私たちは1日に何十回もスマホを見る。
そのついでにSNSを開き、ニュースを眺め動画を観て……気がつけばとんでもない時間が経っているのだ。

あなたにも覚えがないだろうか?

もちろん、私だってこれまで色々と工夫してきた。
スクリーンタイムを設定したり、「見ない」と念じたり(え?)、引き出しに入れたり。
しかしその程度では、スマホの吸引力に抗うことはできなかった。

そこで。
私がやったのは、スマホをクローゼットに「封印」することだ。

朝、必要な連絡が一区切りついたら、出発間際まではスマホをクローゼットに置いておく。
夜も、いったん仕事の目処がついたら、お風呂上がりに髪を乾かすタイミングまでは同じようにクローゼットへ。

(髪を乾かしながらSNSを見るのはOKとした)

つまり、リビングや書斎ではスマホを物理的に手に取れない状況を作ったのだ。

結論から言うと、このやり方は非常に効果的だった。

これまで私は、「スマホが見たいから見ていた」わけではなく、「家事や仕事から逃れるために、スマホを見ていた」のかもしれないと気付かされた。

これまでダラダラとスマホを見ていた時間は、掃除やエクササイズの時間に。
そして何より、流れ続ける情報を思考停止で眺めることが減り、その分自分の内面で考えたり、感じたりすることが、以前よりはできるようになったように思う。

わかっちゃいるけど、できないときは

もう1つの大きな発見は「練習の習慣化」だ。

なんとなんと、ヨガインストラクターの早川さんですら、練習に気が進まないことがあるのだそうだ。

それを聞いたときの安堵感たるや……!
ああ、プロですらそうなのだ、じゃあ私が練習サボるのも当然だよね…と、内心とても気がラクになった。

私の場合の練習はヨガではなく、ピアノなのだが。

ピアノの譜面台にわざと楽譜を放置


私は音楽療法士としての仕事をもっている。
また、幼少期から細く長くピアノを続けてもいる。

しかし「練習ができないこと」にとても悩んでいた。

いや、この表現は正しくない。
練習が「できない」のではなく、「やる気が起きない」のだ。

仕事上も、単に技能をこれ以上落とさないという意味でも、もっともっと練習をしなければならない。
そのことは分かりすぎるほど分かっている。
なのに、その気になれない。

時間はいくらでも作れるはずだ。
(実際、スマホを見る時間はあったのだから。)

なのに練習しないって……
音楽をやる資格ないんじゃない?私。
とすら思っていた。

しかし、早川さんのお話を伺って、「練習する気が起きない」自分を少しだけ受け入れられた。
さらに、早川さんの工夫が大きな気付きにつながった。

早川さんが練習に前向きになれない時は、娘さんを幼稚園に送る前に、ヨガマットを敷いておくのだそうだ。

帰宅したらすぐ練習できるように環境を整えておくのだという。


確かに、家に帰って目の前にヨガマットが敷かれていたら、「ちょっと練習しようかな」という気になるだろう。

そんなお話を聞いて、私も自分のピアノに少しだけ工夫をした。
これまでは練習後いちいち楽譜をしまっていたのだが、あえて譜面台の上に「次に練習したい曲の楽譜」を広げておくことにしたのだ。

加えて、「練習は5分でもいい」と自分に許可した。
一度ピアノの前に座ったらあの基礎練習をして、この曲を弾いて、そして……と欲張りすぎるのを辞めたというわけだ。

楽譜の準備と、「5分でもいい」の決心。
この2つによって、私の練習サボり率は今のところかなり下がっている。

身近なところから自分を変える


自分を変えるには、2つの道がある。
ひとつはマインドから変える方法
そしてもうひとつは、行動から変える方法だ。

まずはマインドを変えることが大事、と私は思っていた。
もちろんそれができれば根底から変われる。
でも、自分の力だけでそれを成し遂げるのはなかなか大変なことだ。

ならば、具体的な行動から変えてみるのも一つの手だろう。

あなたはどうだろうか。
普段の行動をちょっと変えただけで、長年抱えていた課題が解決するかもしれない。
その先には、今よりちょっとすてきな自分がいるかもしれない。

早川沙登子さんのインタビューはこちらから。




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