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【ロック名盤100】#15 Exile on Main Street - The Rolling Stones

 今回紹介するのは、ローリング・ストーンズが1972年5月にリリースした2枚組「Exile on Main Street」(邦題は「メイン・ストリートのならず者」)だ。ローリング・ストーンズのディスコグラフィの中では最も評価が高い印象のある大名盤。ただ2枚組ということもあってボリュームも多めなので、ストーンズの入門編には向かないかもしれない。
 本作についてよく言われるのが、「ストーンズのロック展覧会」という表現で、2枚組のべ18曲にはカントリー、ブルース、ハードロックなど様々なジャンルが詰まっている。ストーンズの真骨頂を頭から尻まで深く堪能できる内容だ。その割には全体的に曲調が変わらず単調であるとの意見もあるようだけど。僕もうっすらそんな印象がある。ごめんなさい。ともかく、後のハードロックなどのジャンルに影響を与えたことは間違いないだろう。

1 Rocks Off
2 Rip This Joint
3 Shake Your Hips
4 Casino Boogie
5 Tumbling Dice
6 Sweet Virginia
7 Torn and Frayed
8 Sweet Black Angel
9 Loving Cup
10 Happy
11 Turd on the Run
12 Ventilator Blues
13 I Just Want to See His Face
14 Let It Loose
15 All Down the Line
16 Stop Breaking Down
17 Shine a Light
18 Soul Survivor

 オープナー「ロックス・オフ」には痺れる。その次の「リップ・ジス・ジョイント」もだ。どこをとってもストーンズらしく気持ちいいロックナンバーを聴かせてくれる。「タンブリング・ダイス」はストーンズの代表曲のひとつだし、「ハッピー」もキース・リチャーズの代名詞となるべくしてなった名曲だと思う。メロディアスなバラード「レッド・イット・ルース」で雰囲気を変えたと思いきや「オール・ダウン・ザ・ライン」でむしろこのアルバムの最高潮に持って行く流れも好き。「ソウル・サバイバー」はストーンズの数ある曲の中でも僕のかなりのお気に入り。エンジン全開のままあっという間に展覧会を締めくくる。
 本シリーズで取り上げるストーンズのアルバムはこれで最後だが、本作はまさに集大成という出来だろう。「べガーズ・バンケット」、いやそれ以前から追求してきたストーンズの音像を詰め込んだパッケージとなっている(本作以降のストーンズのアルバムが微妙というわけでは決してないので悪しからず)。ロック史に残る名作であることは間違いない。

↓「タンブリング・ダイス」

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