オルタナティヴィスト

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最近の記事

【ロック名盤100】#18 Odessey and Oracle - The Zombies

 今回紹介するのは、ゾンビーズが1968年4月にリリースした「オデッセイ・アンド・オラクル」だ。ブリティッシュ・インヴェイジョンのバンドの中ではやや影が薄い印象のあるゾンビーズだが、サイケデリック・ロック全盛期に1960年代のなかでも特に優れたアルバムを作り上げてみせた。カラフルなジャケットからもサイケな音色が予想できるのではないだろうか。  ロッド・アージェントとクリス・ホワイトのソングライティング能力には驚かされる。思わず唸ってしまうかのように美しいメロディの展開が飛び交

    • 【ロック名盤100】#17 Who’s Next - The Who

       今回紹介するのは、ザ・フーが1971年8月にリリースした「Who’s Next」だ。ザ・フーの5枚目のオリジナルアルバムにして最高傑作との呼び声高い名盤だ。前年に発表したライヴ盤「ライヴ・アット・リーズ」で見せたヘヴィなサウンドをスタジオで突き詰めて完成させた極めてハードな内容だといえるだろう。  本作の特徴的なサウンドのひとつに、シンセサイザーとシーケンサーの導入が挙げられる。純然たるハードロックでありながらも、近未来的でプログレッシブな音色を印象付けさせることに成功して

      • 【ロック名盤100】#16 Tommy - The Who

         今回紹介するのは、ザ・フーが1969年5月にリリースした2枚組アルバム「Tommy」だ。60年代中盤からビートルズ、ストーンズらと共にブリティッシュ・インヴェイジョンを牽引していたザ・フーが挑戦したものは、ロックンロールとオペラの融合———「ロック・オペラ」なる作品の制作だった。ビートルズが「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」で提示した「コンセプト・アルバム」という価値観のブラッシュアップとも言えるアプローチだろう。  ちなみにザ・フーが発表したコン

        • 【ロック名盤100】#15 Exile on Main Street - The Rolling Stones

           今回紹介するのは、ローリング・ストーンズが1972年5月にリリースした2枚組「Exile on Main Street」(邦題は「メイン・ストリートのならず者」)だ。ローリング・ストーンズのディスコグラフィの中では最も評価が高い印象のある大名盤。ただ2枚組ということもあってボリュームも多めなので、ストーンズの入門編には向かないかもしれない。  本作についてよく言われるのが、「ストーンズのロック展覧会」という表現で、2枚組のべ18曲にはカントリー、ブルース、ハードロックなど様

        【ロック名盤100】#18 Odessey and Oracle - The Zombies

          【ロック名盤100】#14 Sticky Fingers - The Rolling Stones

           今回紹介するのは、ローリング・ストーンズが1971年4月にリリースしたアルバム「Sticky Fingers」だ。「べガーズ・バンケット」「レット・イット・ブリード」からさらにルーツ・ロック/ブルース・ロック・サウンドをブラッシュアップさせ、ストーンズの最高傑作のひとつに数えられる名盤となった。ここだけの話、前の2作と同じくらい凄い作品で、だからこそ前の2作と語る内容がほとんど同じになってしまいそうな気がする。本当にこのアルバムは大好きなので、ご容赦ください。  初めてミッ

          【ロック名盤100】#14 Sticky Fingers - The Rolling Stones

          【ロック名盤100】#13 Let It Bleed - The Rolling Stones

           今回紹介するのは、ローリング・ストーンズが1969年12月にリリースしたアルバム「レッド・イット・ブリード」だ。前作「べガーズ・バンケット」で見出したルーツ・ロック路線を地で行く内容で、僕はストーンズのアルバムの中では本作が1番のフェイバリットだ。  グループは本作の制作途中にブライアン・ジョーンズが脱退し、その1ヶ月後死去という悲劇に見舞われた。グループは彼の後釜にジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズで活動していたギタリスト、ミック・テイラーを招聘する(彼が本作で

          【ロック名盤100】#13 Let It Bleed - The Rolling Stones

          【ロック名盤100】#12 Beggars Banquet - The Rolling Stones

           今回紹介するのは、ローリング・ストーンズが1968年12月にリリースした「べガーズ・バンケット」だ。ブルース、R&Bに色濃い影響を受け、ビートルズと並びブリティッシュ・インヴェイジョンの旗手として60年代から活躍したストーンズ。前作「サタニック・マジェスティーズ」でサイケに血迷うも本作でブルース・ロック路線に回帰し、満を持して発表した名盤である。  ストーンズが本作のプロモーションとして開催したショーがあの有名な「ロックンロール・サーカス」である。このショーにはジョン・レノ

          【ロック名盤100】#12 Beggars Banquet - The Rolling Stones

          【ロック名盤100】#11 Abbey Road - The Beatles

           今回紹介するのは、ビートルズが1969年9月にリリースした「Abbey Road」だ。誰もが一度は見たことがあるのではないか、このジャケット。なんなら、音楽アルバムで最も有名なジャケットかもしれない。今でも、この横断歩道を渡るためだけにアビイ・ロードに向かう人は数え知れない。  ビートルズの事実上のラストアルバムだ(正確には違うのだが、その話についてはややこしいので割愛)。69年1月にビートルズが着手した有名なプロジェクト「ゲット・バック・セッション」は頓挫し、再び集まった

          【ロック名盤100】#11 Abbey Road - The Beatles

          【ロック名盤100】#10 The Beatles - The Beatles

           今回紹介するのはビートルズの2枚組アルバム「The Beatles」通称”White Album”だ。まだまだヒッピー/サイケのムーヴメントが元気な1968年11月にリリースされた。しかし、逆にビートルズはサイケから脱却するような内容の作品を発表した。(その動きを見せたのはザ・バンドらの方が先。彼らはいわゆるルーツ・ロック志向のアーティストであり、本作は彼らから影響を受けた面もある)。ドラッグから脱却した作品作りを目指したビートルズは超越瞑想の修行のためインドに渡る。本作の

          【ロック名盤100】#10 The Beatles - The Beatles

          【ロック名盤100】#9 Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band - The Beatles

           今回紹介するのは、ビートルズが1967年5月にリリースしたアルバム「Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band」だ。長い間20世紀ポップスにおける最も偉大なアルバムとして評価されてきた正真正銘の名盤だ。  その評価の所以は、アルバム全体で1つの作品を作るという発想である。本作は「ペパー軍曹のバンドがコンサートを行う」というコンセプトを持って制作されたもので、これが世界初のコンセプトアルバムなのだ(ちなみにこれについては諸説ありまくり)。それま

          【ロック名盤100】#9 Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band - The Beatles

          【ロック名盤100】#8 Revolver - The Beatles

           今回紹介するのは、ビートルズの7枚目のオリジナルアルバム「Revolver」だ。最近の評論において、ビートルズのディスコグラフィの中で最も影響力のあるアルバムなのではないかという話をよく聞く。ひとたび聴けばすぐその革新性がわかるのではないか。それにしてもこの音の新しさはすごい。1966年8月にリリースされたとは思えないほどだ。このアルバムではっきりビートルズはアイドルからアーティストに昇華したんだと思う。  この革新的な音の理由のひとつに、ミックス面での変化が挙げられる。こ

          【ロック名盤100】#8 Revolver - The Beatles

          【ロック名盤100】#7 Rubber Soul - The Beatles

           今回紹介するのは、ビートルズの6枚目のアルバム「Rubber Soul」だ。1965年12月にリリースされた本作は、アコースティック色が強い仕上がりになっている。当時、地球上で最も人気なアイドルにしては哀愁漂う雰囲気を感じる。この時期のビートルズはジョン・レノンをはじめとしてボブ・ディランに傾倒していたということがよくわかるのではないか。  「ノーヴェジアン・ウッド」でシタールが導入されたり、「ザ・ワード」の歌詞で取り上げるテーマがそれまでのラヴソングの「恋」から「愛」にフ

          【ロック名盤100】#7 Rubber Soul - The Beatles

          【ロック名盤100】#6 Please Please Me - The Beatles

           今回紹介するのは、みなさん待ちに待ったであろうビートルズの1stアルバム「Please Please Me」だ。イギリスから彗星のように現れたザ・ビートルズは1963年3月に本作をリリースし、すぐさま本国のチャートを席巻。そこからは皆さん知っての通り、世界で最も人気のある4人として老若男女を魅了していくこととなる。彼らの後に続くのが、ローリング・ストーンズやザ・フーだ。ビートルズはイギリスのロックバンドがアメリカに流入していく現象「ブリティッシュ・インヴェイジョン」をも引き

          【ロック名盤100】#6 Please Please Me - The Beatles

          【ロック名盤100】#5 20 Golden Greats - Buddy Holly & The Crickets

           今回紹介するのは、1978年2月にリリースされたバディ・ホリー&ザ・クリケッツのベストアルバム「20 Golden Greats」だ。ザ・クリケッツが打ち出したギター2本、ベース、ドラムの編成は現代の基本的なロックバンド編成の基盤になっている。  ちなみに、ビートルズというバンド名はクリケッツを意識して思いついたといわれている。さらにはジョン・レノンによると「ロックスターが眼鏡をかけることに対しての抵抗をバディ・ホリーが振り払ってくれた」だとか。バディ・ホリーは当時のロック

          【ロック名盤100】#5 20 Golden Greats - Buddy Holly & The Crickets

          【ロック名盤100】#4 Here’s Little Richard - Little Richard

           今回紹介するのはリトル・リチャードの1stアルバム「Here’s Little Richard」だ。1957年3月にリリースされた。リトル・リチャードの代表作であり、「こちらがリトル・リチャード」というタイトルの意味通りの内容といえる。  チャック・ベリーがギターなら、リトル・リチャードはピアノの切り口で語ることができる。ロックンロールにピアノを持ち込んだ代表的なミュージシャンのひとりだろう(ファッツ・ドミノとジェリー・リー・ルイスも忘れてはいけない)。  さらに彼の最大の

          【ロック名盤100】#4 Here’s Little Richard - Little Richard

          【ロック名盤100】#3 The Great Twenty-Eight - Chuck Berry

           今回紹介するのは、チャック・ベリーのコンピレーションアルバム「The Great Twenty-Eight」だ。1955年から1965年に録音された音源がまとめられ、1982年にリリースされた。チャック・ベリーが開拓したロックンロール・ギターの真髄を見ることができる名盤だ。  コンピレーションアルバムという扱いではあるが代表曲がほぼ収録されているため、チャック・ベリーの入門編としても最適だ。その点ではベストアルバムとして認識してもらってもいいだろう。ロック史に残るような名曲

          【ロック名盤100】#3 The Great Twenty-Eight - Chuck Berry