12月の楽しみと言えば、
毎年友人から届く、ふくやの辛子明太子。

辛さが後で来るけど、さらりとした味わいで滑らかな品のよさ。

明太子界わいでは最高に好き。

大ぶりのひと腹を取り出して、食べやすいように切る。

切るけど（切る意味ないんじゃない？）と思って見たりする。

（がぶりと一口行きませんか？）と、はしたなくも思って見たりする。

（贅沢ってそういうものじゃありませんか？）と、胸の中で聞こえる。

辛いもの好きの家族がいないので、
親戚一軒におすそ分けした後はほぼ独占状態。

甘いもの、しょっぱいものはどうにかなるけど、
辛さだけは調節できないので、おすそ分けも悩む。

亡くなった親戚のおじいちゃんは、珍しくハタハタが大好き。

初めて辛子明太子のおすそ分けを持っていったら、
「ふくやだな」とその何かが分かるように当てた。

無口でぶっきらぼうな分、
いつも考えを腹のどこかに溜めてるように見えた。

居なくなった今は、孫娘と孫息子が肥えた口を
受け継いだように「もう食べていい？」とつつきあう。

今朝は来客ですっかり予定が狂った。

それから依頼してたことで、
悩みのタネだったことの、解決の糸口の電話があった。

（ お役所仕事め ）とつい口に出てしまう。

もうひとつの悩みのタネを思い出して、
経過を電話で確認すると、この二年の進展なしは変わらず。

（頼るのはお役所しかないのね）と打って変わってため息をつく。

もう年賀状を出したのに、喪中はがきを一通受け取る。

お昼過ぎの2番目の来客は、お歳暮を手に玄関で立ち話し。

大変そうなので、つい頼まれごとも気安く引き受けた。

明日は仕事の合間に、宅配を2軒分送って、
親戚のところに寄る必要もあって、頼まれごとを済ませたら、
うちに帰る前に報告に寄らないといけない。

忘れないようにやることを書き出しておく。

親戚のところへはお手製ケーキも持参して行きたいから、
明日は逆算して早起きしなければ。

忘れてはいけない郵便物を通勤バッグに入れて、
買い物リストも書き込んで、財布にしのばせる。

昨夜は悩み事のせいでなかなか眠れずにいた。

おまけに今日は、ことごとくいいことがない。

何日か前にフライパンにくっつけてしまった火傷のあとは、
かゆくなって、ヒリツキ感もなかなか抜けない。

机回りを片づけていたら、しばらく前に買っておいた
クリスマスプレートの飾りが出てきた。

（そう言えば去年も今年も何も出していない）

クローゼットの棚上の段ボールには、
クリスマス限定の雑貨が詰めこまれている。

プレゼントでいただいた木製の可愛い列車。

金色の星やトナカイの窓辺に飾るあれこれ。

玄関先でお出迎えする予定のお手製リース。

（こういう年だってあるよね）と思い直す。

カウンターに置いたPCの上部方向に、
座った時に見えるように、クリスマスプレートを飾る。

白の木製で、星や雪の結晶や
モミの木のイラストが描かれたシンプルなプレートだ。

 Today is a Wonderful Day のロゴが真ん中にある。

来年のクリスマスまでこうやって飾って置こうかな。

今夜のひとり時間は、いつものお手製梅酒に
いただいた美味しい蒲鉾に、いただいた辛子明太子を添えて。

幸せはいつも私の胸の中に、毎日ちゃんとある。