おせち

かまぼこ
伊達巻

我が家は
おせちは作らない

なぜなら
家族みんなが嫌いだから

義実家や実家に帰省していた頃は
帰省中、ずーっとおせちを食べていた

私の実家は
お正月の帰省はなかった

父は九州鹿児島の人
母は東京の人

住んでいたのは東京

年末になると
アメ横に行き、お正月用品を買った
買い物よりも人の多さと
迷子にならないように

そればかり。

やっとこ
帰ってきて
夕飯はすき焼きを食べて

お餅をつく
(お餅つき機で)

出来上がったお餅を
丸くして
あんこをつめたり
胡桃を入れたり

父は器用に丸めていて
ぶっかっこうな私のおもちを
笑いながら治してくれた

のし餅も作った

翌日、私はそののし餅を持って
東西線にのり
祖父母の家に届けた

祖母は私を可愛がってくれていたから
私が届けると大喜びで
「よくきたね」と歓待してくれた。

私の母は料理好き
しかも美味しい。
特に煮物と筑前煮

誰かに教わった訳でもなく
料理学校に行った訳でもなく
全て自己流

これは母の感性だと思う

その遺伝子を受け継いだのは妹
創作料理から一般料理まで
なんでも作ってしまう

私は妹から
いかの塩辛の作り方や
あじのおろし方を教わった

一般的な食材の扱い方は
自然に覚えた

味の付け方は
舌が覚えた

味覚に関しては父が厳しかったからかもしれない

結婚して、義実家で迎えたお正月。

‼️‼️

そんな事ばかりだった

違う環境でそだったのだから
仕方ない…
そう思ったけど

母が煮物にしていたものが
揚げ物になっていた…

いや…それは揚げるのではなく…
というと
あら?そう、でも、この方が美味しくない?

(いや…あの)
声には出さず、苦笑いして…

あぁ、これが家庭の味かぁ
と思った。

後で聞いた話
義母は料理のレパートリーは多い
だけど…

特にご飯が美味しくない

私が炊いたご飯に感動してしまったと夫が言っていた。

訳あって
双方の実家には帰省しなくなった

そうなると
おせちはどうする?となる

おせちはいらない
おせちに入ってるものは
好きなものがない

これが夫の意見
どうやらいつも我慢して食べていたようだ

子供達の反応もうすい

かまぼこ
伊達巻
数の子

これくらいでいいか

何もないのもなぁ
三が日くらい楽したいし

と…あとは冷凍チャハーンとか

2日になれば
スーパーも開くしねと

だけど
最近はスーパーにいくと
田作りや昆布巻きなど
手軽に手に入るようになった

松前漬けは
母の味が忘れられないので
買えない

そうやって
かまぼこ
伊達巻

だけだったのが
田作り
昆布巻き
煮豚
数の子

と増えていった

どうせ
食べるのは
私くらいだから
作るのはもったいない

結婚するまでの間の
お正月のおせちを
ふと思い出して
ミスドで数年前にもらった
御重に詰めた。
なんとなく
そうしないと
お正月が来ない気がして

さて、今年もきた
大晦日
早めに年越し蕎麦を食べて
今年もミスドの御重に
かまぼこ
伊達巻
数の子
黒豆
田作り
昆布巻き
を詰めた

さあ、来い!
お正月!


今年一年、私の拙い作品の数々を
読んでいただき、いいね、くださり
ありがとうございました。
来年もゆる〜く書いていきますので
これからもよろしくお願いします。
それでは
みなさま、よいお年をお迎えください

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