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ホーム

桜吹雪舞う無人駅

大きなリュックを背負って
ホームで桜吹雪を見つめている

私を追い越した身長
大きな背中

泣き虫で
私の後ばかりを追い回していた
小さな子はもういない

大人びた横顔は
未来を見つめていた

列車到着告げるアナウンス

ヨイショとリュックを背負い直し
ポケットからイヤホンを出した

差し込む朝の光が
キミを包んだ

列車がゆっくりとホームに入ってきた

いってくるね

キミは笑った
泣き虫のあの頃のキミがダブル

頑張ってね

私の言葉に力強くうなづいて

イヤホンを耳に刺し
列車に乗り込む

その背中に羽が生えたように見えた

飛び立つ大きなキミの背中に

いつでも帰っておいで

言いそうになり飲み込んだ

朝焼けの中
列車は静かに
未来へと走り出した

行っちゃった…
さみしくなるな

消えていく列車を見送り
残されたホームで
一人で呟く春

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