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こだわりは一貫する

みなさんこんにちは。

日本の和の菓というアカウントを
Instagramで運用しながら、
和菓子の魅力を広げる活動をしている久保遼太郎です。


先日、TikTokで発見した、
表参道にある「茶洒 金田中」に、
6月から始めるYoutubeのチャンネル名の
ブレストを兼ねて、抹茶_紋と一緒に行ってきました。

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その時に、美しすぎるこだわりに、
まんまと乗せられたので、
noteにまとめようと思います。


着いた第一印象

「うわ、お洒落・・・・」と、息を漏らすように
驚きの言葉が口から出ました。

後から入ってきたお客さんも観察すると、
同じような反応をしています。

表参道という都心の中で、
開放感溢れる空間に日本庭園を思わせる緑と、
広々とした机が対面していて、仕切りがなくとも、
都会の喧騒から空間が分かれていることが理解できます。

SNSを中心に流行っている理由が、
和菓子を食べる前から、納得できました。

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座ってもうひと驚き

席に座ると目の前の緑が、
ピクチャーウィンドウスタイルで、
絵画のように切り取られて映し出されます。

元々ピクチャーウィンドウは、
日本の茶室文化ではなく、どちらかというと、
西洋のお城などに取り入れられていましたが、
近代から日本にも取り入れられた手法の一つです。

驚きと共に店員さんに尋ねてみると、
空間設計は、現代美術家の
杉本博司さんによるものだと知り、
和菓子店の空間設計を現代美術家の方が
行ったという事実に驚きました。

同時に、杉本博司さんといえば、
「西洋と東洋との狭間に観念の橋渡しをしようとする」
という意図をもたれている美術家なので、
この空間設計にも納得がいきます。


味はもちろん絶品

一番人気のわらび餅を注文しました。

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本わらび粉を贅沢に100%使用しており、
想像通り味は超絶品です。
大事なことだからもう一度言います。
超絶品です。皆さんも食べてください。

余談ですが、、、
本わらび粉は、わらびの根から
ごく少量しかとれないため、非常に貴重です。

しかも、わらびの根を掘り返す作業は
相当な重労働で、
・生産者の高齢化
・生産母数の減少
などの要因により、
ますます希少価値が上がってきています。
(本わらび粉の希少さは、吉祥菓寮さんのサイトによくまとまっています)

なので、一般的に販売されている
わらび餅のほとんどは、
本わらび粉100%ではなく、さつまいもなどの
でんぷんをメインに使っていることが多いのです。

もちろんそれでも美味しいのですが、
糖度の違いや、アミロペクチンという
化学物質の含有量などの違いなどにより、
本わらび餅には他の原料では再現できない、
口当たりと風味があります。
(この辺りの話を書き始めると、
 noteというより本になるので、
 いずれ頑張ってまとめます。。)

とにかく、本わらび粉100%のわらび餅は、
贅沢で、裏切らない最高の味でした。

東京都内だと、他にも、
「くろぎ」系列のお店は本わらび粉100%のお店ですね。


こだわりは一貫する

最高の空間で最高の和菓子を食べ、
自分たちが6月から発信を始める
Youtubeチャンネルの名前を
ブレストし始めましたが、
これが中々しっくりこないものです。

・海外向けに
・日本の和菓子や、抹茶文化の美しさを出来上がる過程で表現する

という概要が決まっていても、
自分たちの納得できる名前は、
案外スッとは出てきません。

そこで、またまた店員さんをお呼びして、
「どうして、茶洒(さーしゃ)という名前なのですか?」
と質問をしてみました。

すると、

「お洒落なお茶屋さんです。」

とのこと。


あれ、、? 自分、入店した時に、

「うわ、お洒落・・・・」

って言っていたな?と思い出し、
こだわりを持つということ、
名前をつけるということが、
自分の一連の体験に凝縮されていたのだと
腑に落ちました。

こだわりを一言で表現したものが名前であり、
これはプレゼンのタイトルをつけるときに、
タイトルと内容が一貫していなければならない、
という話と全く同じです。

・空間が美しい(設計に現代美術家をアサイン)
・味が美味しい(原材料にこだわり)
・見た目も映えている(都会にありながら緑背景)

これに加えて、

・全体に一貫性がある(お洒落なお茶屋さん)

というものが揃っているので、
顧客体験として感動に繋がり、
一過性ではない盛り上がりができているのだと、
ひしひしと感じました。


wabisabi(和美茶美)始めます

「お洒落なお茶屋さん」に感動した後で、
自分たちの表現したいものを整理し直すと、

・和菓子の美しさ
・抹茶の美しさ
・お茶文化の美しさ

って言えちゃうよね、という話になり、
その場で侘び寂びならぬ「wabisabi(和美茶美)」
にチャンネル名が決定しました。

表現する世界は、

「和菓子の美しさ・茶の美しさ」

です。


茶洒金田中にいる、ほんの1,2時間の間に、
これだけの発見があったことも驚きでしたが、

そういえば約1年前に、
「自分の感性を磨き、
 アイデアの幅を増やすためにも、
 若いうちからクリエイティビティに
 溢れた体験をしたほうがいい」
ということを教えられていたな、、とも思い出し、
背筋がピンッと伸びました。


茶洒金田中の場所(追記)

場所についての質問をいただいているので、
こちらに追記しておきます!

茶洒金田中は、表参道駅から徒歩4分
東京都港区北青山3丁目6−1

にあるので、気になる方は是非、
足を運んでみてください!

最高の空間と、絶品な本わらび餅が
待っています!

平日午後だと比較的人が空いているので、
平日午後がオススメです。


少し冗長な文章になってしましましたが、
今後も和菓子をテーマに、インタビュー記事や、
レビュー記事、業界にまつわる記事など、
発信をしていきますので、
暇つぶしに読んでいただき、
フィードバックをいただけるととっても嬉しいです。

Youtubeチャンネル「wabisabi」
も近々リリースを出しますので、
ご期待ください。


それでは今回はこの辺で!
また次回お会いしましょう!

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