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BTSのダンスを1秒単位で深掘る

BTSのダンスについて
どう思うか、どう見ているか
と問われた時、私は非常に回答に困ります。

上手い。揃っている。激しい。力強い。これだけの言葉では、説明しきれない魅力がたっくさんあり、MVを一緒に見て1秒単位で音の取り方や動き方の魅力について語りたくなります。

いっその事、noteに書いてしまおう!!と思いたち、今からひたすらに文字を綴ろうと思います。
もちろん4,5分の曲を本当に1秒1秒見ていく訳ではありせんので、ご安心ください(笑)

私はダンスに触れている経験者ですが
個人的にはダンスに正解はないと思っているので、答え合わせとして書く訳ではありません。
"それ分かる!"だとか"そういう観点があるのか!"だとか
このnoteを読んだ誰かが、BTSのダンスにより一層深く興味を持てる様になれば幸いです。
また、他の方のダンス解説は見たことがなく、インタビューの読み落としなどもあるかと思います。
既に伝えられている内容もあるかもしれませんが、ご了承ください。
ダンスと防弾少年団が好きな人の、個人的見解として楽しんで頂ければと思います。

前振りが長くなりましたが
"揃っている" "パワフル" "ハイスキル "
それだけではない、BTSのダンスの魅力について掘り下げていきます。

はじめに

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私が彼らのダンスを見て感動する点は
"踊り方が全然違うのに揃って見える"
そして
"どんなスタイルも我がモノにしてしまう適用能力"
です。

1人1人がメンバー内の誰にも似ていないのです。
長くグループ活動をしているのにも関わらず、個性が際立っているのはなんともBTSらしいです。
しかし、K-popらしい群舞感もしっかりと守られているのはBTSのダンスの特徴と言えます。
そして、様々なジャンルの楽曲をリリースし、それに合った世界観を毎回表現しています。

1人1人見ていきたいところですが、今回は
- 幼い頃からのダンサー、パフォーマンス隊長としても有名なJ-hope

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- 現代舞踊出身の努力家、圧倒的な世界観を持つJIMIN

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- 綺麗なシルエットが特徴で、音楽への表現力が群を抜いているV

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この3名のそれぞれの踊りについて
Black swanとDynamiteの2曲をピックアップし、各振付を細かく見ながら
過去の楽曲から新曲の振り付けについてなど
も、書いていきます。

HIPHOPの振り付けではなく、こちらの2曲を選んだ理由は、この3人の違いが非常に分かりやすいからです。
まずはそこに着目していきます。

また、彼らはかなりのステージ量をこなしていますので、全てのステージに置いて今から書く内容が当てはまる訳ではないです。
コンディションや気分によって、踊りも変わります。

今回は、公式YouTubeチャンネルに上がっているDance Practiceを参考にします。

Black swan~世界観と個々のスキル~

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Brack swanは全体的に、パワフルさはもちろんですが、世界観を大切にしているのがポージング一つからも伺えます。
メインの振付師はブラジル人ダンサーSergio Reis

世界観や個性を出しながらも、上下左右立体的でかつ細かく刻む様な動きを取り入れることにより、適度に群舞感も守っている振付だと私は感じました。
どこまで事務所側が微調整したかは分かりかねますが、BTSの7人に敬意を示し、最大限のモノを作ったのだろうなと感動しました。

◎V
【はじめに】を読んでくださった方の中には
なんでテヒョンさん(V)なんだろう?ダンスラインはジョングクなのに』と思った方もいるのではないでしょうか。
もちろんジョングクもスキルフルでパワフルでかっこいいのですが
Vのダンスを一目見たときから、私は彼のパフォーマンスのファンです。
その理由は追々綴ますので、お付き合いください。

まず、床で踊った後に起き上がり、顔を上げる振り付け(1:15)

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これは、是非動画で音付きで見てほしい部分なのですが
Vは他のメンバーが少しずつ顔を上げている中で1人
ビートに合わせて顔を上げて、音をとっています。"カッ"と(1:17)
私は彼のこういう音の取り方が大好きで、いつも目で追ってしまいます。
毎回こうしている訳ではなく、この時の感覚でこうなっているのだと思います。
ふとした瞬間に、彼が聞こえている音が視覚的にわかるという点にいつもワクワクします。

そして、胸を叩く振り付け(1:19 , 2:38)

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他のメンバーを見るに、おそらく胸を叩く振り付けだと思うのですが
Vは叩いておらず手を添えてヒットを打っている様に見えます。
彼らの考えていることが正確には分からないので、想像でしかないですが
Vの中で、ここの音のイメージ
叩き、外で発散させるイメージなのではなく
体の内から外へ発散させるイメージなのではないか。と思いました。
もしかすると、彼の中での音のイメージ振り付けのイメージ少し違うのかもしれません。

音楽を聞き込み、振りを教わり
その上で自分の耳に聞こえてくる音に忠実
しかも、楽曲のイメージに忠実
それもとてもナチュラルに。
それがVのダンスの最大の長所だと私は感じます。


◎J-hope
これはすべてのコレオで言えることですが、特にこの振り付けにおいて
J-hopeは指先からつま先までの動きがダイナミックでかつ繊細です。
メインで動かしていない体の部分の動きにも着目していきます。

胸を叩く前に右手を大きく上げる振り付け(1:19)
右手を上げる時にただ上げるだけでなく、ウェーブを通しながら高く上げ、指を開いています

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これ、ウェーブができるからと言って誰でもできるものではなくて
意識していても、これだけ振り付けが詰まっている中で高く手を上げながらウェーブを通すことは難しいと思います。
なにより、私は指の具合がとても好きです。
意識して相当練習しているか、普段からの癖付か、彼の場合は"どちらも"という可能性もあります。
いずれにせよ脱帽です。

改めて、スキルが半端ない。

もう一つピックアップすると
両手を広げ、長めにウェーブを通す振り付け(2:10)

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ただ上半身でウェーブを通しているだけでなく
お腹が折れるくらいウェーブを通した後、お腹と腰を使って溜めを表現しています。
振りを教わる時に"この時はこうして"と教わった訳ではないと思うんです。(想像ですが)
体の使い方はもちろん、音楽へのアプローチも素敵です。

まだまだピックアップしたい点はありますが
手を上げる動作一つにがグッと入っていたり
顔を上げる動作一つにを使ったり
意識が行きにくいところまでの細部の動きは、意識的にやっているのか、感覚的にそうなっているのかは分かりかねますが
とてつもない練習量による、日々の癖付なのではないかと思います。

Brack swanは特に、振付の節々に""や"溜め"が多く取り入れられている為
J-hopeのダンススキル、体の使い方、踊り方の拘りがよく見えます


◎JIMIN
Black swanと言えば、JIMINですよね。
世界観も彼にぴったりで、メンバーからも「これはジミンの曲だ」と言われていました。

JIMINは比較的体が柔らかく、小柄な上に筋肉量も多い為
難しい動きも軽く、しなやかにこなせる印象です。(もちろん時と場合によります)
複雑に重めに見えるJ-hopeとは対照的だと私は思います。

まず、Vの後ろで踊る振付(0:52~0:56)

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この4秒間だけでも頭がかなり動いています。
しかし、アンバランスさは感じさせない
バラけて見えないです。
ここだけをみると、体が柔らかいが故に柔軟に動ける。
とも言えますが
この振り付けに限らず、彼のダンスは
体感が強い為、しっかりと体の中心に重心を置けているという特徴があると思います。
長年ダンスに向き合ってきたからこそ踊る上での自分の体についてよく理解しているのだろうと常々感じます。

それがより良くわかる振り付けが
斜めに踊りながら進むJIMINパート(2:22)

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個人的な話になってしまうのですが、初めてBTSのカバーダンスをしようと思い、選んだのはこの振り付けでした。

踊ってみて
これ歌いながらできるダンスじゃなくない?
と思いました。

大きく首を動かしたり
回る前に両手を出し、掴みながら回ったり
持ち上げる様に足を上げたり
単純に振り付けが難しかったです。

しかしJIMINは、大きく体全体を下げたり、下から上へ段々上がったり
首を振る動作1つ取っても、かなり大きく動いています。
前後上下左右しっかりと。
繊細な振り付けでも、大きくダイナミックに見えるのは、体感がしっかりしていて、体のバランスが崩れにくいJIMINだからだと思います。

なぜいつも椅子から転げ落ちているのか、私にはさっぱり分かりません。

また、JIMINは現代舞踊出身ですが、POPダンスの経験者でもある為
ビートを力強く表現するのも容易に出来るイメージです。
しなやかさの中にメリハリをつけるのがとても上手い
なので、Brack swanの様な世界観を守りながらもアクセントを付ける必要があるダンスとの相性が良いのだと、私は思います。

Black swanは世界観が強いですが、細かい刻む様な振り付けも多く取り入れられており
足を出すタイミングや顔を上げるタイミングなどをある程度合わせることで、かなり揃って見えます。
自由に動いている様で、重要なところではピッタリとタイミングが合っている
その絶妙なバランスは、昨日今日で出来るものではなく
パフォーマンスチームからの指示やメンバー同士での話し合いはもちろん
長年一緒にパフォーマンスをしていく上で、段々と構築されていくものなのだろうと、Black swanを見て感じました。

Dynamite ~ダンスカバー大ブームの理由~

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Dynamiteといえば、全世界でカバーダンスの大ブームが巻き起こり
私も毎日様々なSNSでカバーダンスを目にしました。
本編の前に、なぜあれほどまでカバーダンスがブームになったのか、という点について
私の考察をお話しします。

Dynamiteの振付師はNicky Andersen
有名なダンサーです。
こちらは彼がBoy with Luvに振り付けした動画です。
尺の都合で深掘りはしませんが
本家Boy with Luvの振り付けともDynamiteの雰囲気ともかなり違いがあり面白かったです。

Dynamiteは、ソウルダンスと呼ばれる踊りの、ステップやノリが取り入れられています。

ソウルダンスはその名の通り、ソウルミュージックと呼ばれる音楽のリズムに合わせて踊るダンスで、1970年代頃に話題となり今でも多くのダンサーに愛されるダンスです。
(ソウルミュージックが良く分からない方はR&Bをイメージしてください。)

ディスコで流れる音楽に合わせステップを踏むのがソウルダンスと言われてます。
ディスコからソウルダンスは生まれました。

Dynamiteは70年代、80年代からインスピレーションを得たディスコポップソングである為、ソウルダンスの動きとよく合います。
MVを見ても、レトロな衣装ディスコっぽいステージが印象的です。

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少しマニアックなお話ですが
ソウルダンスは歴史が深いダンスなので、一言にソウルダンスと言えど
現在は世代や国、地域によってかなり違いがあります。
ソウルダンスからインスピレーションを受け、歴史あるステップや動きを現代風にアレンジしているダンサーはかなり多いです。
その観点から見てDynamiteは、ソウルダンスやパーティーダンスからインスピレーションを受けながらも、BTSという大衆音楽に分類されるアーティストの振り付けとして
かなり親しみやすくアレンジされています。

補足ですが、全部が全部ソウルダンスという訳ではなく、ディスコのフレーバーを表現する為にソウルダンスの要素を取り入れたのではないかと、私は考えてます。

BOY IN LUVの様な隙間なく振りが詰まった激しいダンスや
Mic dropの様なHIPHOP(swag)の現代的な踊りとは大きく違い
振り付けも比較的覚えやすく、挑戦しやすいです。
何よりディスコやパーティーダンス独特のフレーバーによる自由さや楽しさがDynamiteのカバーダンスブームに火を付けたのではないでしょうか。

少し脱線してしまいましたが、本編へ戻ります。

Dynamite ~比較して浮き彫りになる個々の色~

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Black swan編では、振り付けに沿って個々の特徴について書いてきましたが、Dynamiteでは
それぞれの個性私が思うそれぞれの良さについて書いていきます。

◎J-hope & V
まずはこの2人の踊り方を比較してみます。

少しづつ右にずれ4歩目で方向転換をする振り付け(0:26~0:30)

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J-hopeは『ふっふ〜』という声の、最初の"ふ"で顔を右に向け
それと同時に左足をハッキリと左に出しています。
対してVは、J-hopeが首で取っている音を右肩を前に出すことで表現しています。
そして"ふ〜"の声を
J-hopeは足を滑らせることで
Vは前に出した肩を戻すことで表現しているのが分かりますでしょうか。

それと同じ観点で、もうひとつ見ていただきたい部分が
サビの最後、ステップで後ろに下がる振り付け(0:56,1:47)

このとき、J-hopeは首や肩を使い、若干前にアクセントを入れています。

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Vはポケットに手を突っ込むくらいリラックスし、寄っかかる様な体制でステップを踏んでいます。

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同じ振り付けでも少しニュアンスが違いますよね。
表現している音は同じでも、表現の仕方が違うのです。

・J-hopeの表現は、取っている音を足や顔の向きなどで表すことで
すごく音が見えやすくなりますし、メリハリがあります。
サビのステップでも、アクセントを入れることでリズムをとっています。
・Vの表現は、肩でナチュラルに音を表すことで
少し柔らかいニュアンスになり、声の雰囲気が踊りに反映されています。
サビのステップでも、柔らかく音に乗ることでリラックスした雰囲気が出ています。

この様なニュアンスの違いにより、どちらかが目立っている訳でなく
むしろとても全体のバランスが良くなり、シナジーが生まれていると私は思います。

この2人に限らず、他のメンバーも動きを比較してみると
それぞれが感じている音へのアプローチの違い視覚的に感じることができます。
この様なシナジー効果はパーティーダンスからインスピレーションを得ているDynamiteの魅力をより一層引き立てているのではないでしょうか。

◎JIMIN & V
お次はみんな大好きクオズ(95z)

SUGAがセンターで斜めに移動する時のステップ(1:16)

JIMINは手を出したとき、ピタッとストップしており
分かるか分からないかくらいの微動なヒットを入れている様に見えます。(こちらは非常に曖昧ですので言い切れませんが、、)

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Black swan編でも書いた通り、JIMINはPOPダンスをしていた経験があるからか、ヒットの大きさを変えることができます
つまり、強い音に合わせて強くヒットを入れることもできる
音を若干強調させる、少しだけメリハリをつける為にカチッと小さなヒットを入れることができる
それも意識的にというよりは癖付いていて、感覚的にやっているイメージです。
ピタッと止まる時、少しだけヒットを入れているのをたまに見ますが
「いや〜やっぱりダンサーだなぁ〜」といつも思います。


一方Vは、JIMINとは対照的に
少しだけ力を入れ、優しく押し込む様に手を出しています。

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繰り返しにはなってしまいますが、彼が表現したい音は"声"なのだと思います。
SUGAの声に動きがマッチしており、見ていて気持ちが良いです。

JIMINやJ-hopeはダンサー出身なので
ダンスで表現する音が、声になったりビートになったり複雑で高度です。
Vはダンサー出身ではなく、練習生になってからダンスだけでなく音楽も一緒に習い始めたので
その影響からか、表現している音は、目立って聞こえてくるビートが多いです。
見ている人の目に、馴染やすく分かりやすい
見ていて一緒に踊りたくなってしまいます。


◎J-hope & JIMIN

それぞれ、ストリートダンスと現代舞踊の実力者だったこの2人

見ていくのはラストサビ前の盛り上がりシーン(2:38)
まずはJIMINから

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見ていたらテンションが上がってきました、、
この様に頭が大きく動き、手のジェスチャーもつけることで盛り上がりを表現していますが、やはりバラけて見えていません
持ち前の柔らかさ、体感の強さがよく分かります。
本当に体の使い方が上手い。それに尽きます。

一方J-hopeは、首を上げるのではなく引いて音を表現しています。

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脱帽です(2回目)
さらっとやっていますが、首は上げるより引く方が何倍も難しいです。
Black swan編でお話ししましたが、メインで動いてない体の部分の動きの繊細さがよく分かります。ここで指しているメインというのは足と上半身です。
この部分に関しては、感覚的にやっている可能性が非常に高いです。(ダンサーにはこの様な首の動かし方が日々の練習により癖付いている人が多い為)
長年ストリートダンスをしてきた経験により、BTSのコレオに置いて
ナチュラルに出来ることのレパートリーの多さは群を抜いていると私は思います。

正直、この2人はそれぞれのダンスに対するこだわりやヒストリーが壮大な為、ここでは語りきれません。
また私自身も研究をし、深掘りたいと考えています。


Dynamiteはそれぞれの技術、個性、音楽へのアプローチの違いが非常に分かりやすい楽曲です。
Dynamiteの活動期間は、毎回違う踊りを見せてくれる彼らに毎日目が釘付けでした。
数々あるDynamiteのステージを見比べても面白いかもしれません。

七人七色なのに揃っている理由

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ここまで、個々の音へのアプローチの違いや
踊り方の違いを見てきました。

ここで、冒頭でお伝えした
踊り方や動き方が全然違うのに揃って見える
その理由について私なりの考察を書いていきます。

Black swan編でもお話ししましたが
グループでのパフォーマンスは
タイミングなどをある程度合わせることで、かなり揃って見えます。

例えばBlack swanのJINパート(2:19)

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センターにいるJIN以外は、外側にゆっくりを動いた後
一気にセンターに目線が行き、さらに『ドドっ』という音を顔を上げる事で表現しています。
センターのJINを含め、この1秒で
全員が同じタイミングで動くことにより迫力があり、引き締まります。

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BTSに限らず、グループアーティストの振り付けには
この様な
視線を同時にズラしたり
一点に視線を集めたり

突然ストップをかける振り付けが多く取り入れられます。

また、移動のタイミングを合わせる事も、揃って見える様にする為のとても大切な要素です。

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このシーンでも、移動のタイミングがぴったり合っています。
それとは関係ないですが、それぞれの手の上げ方が引くほどかっこいい(涙)

BTSは、1曲全体の振り付けで全て厳密に角度やタイミングを合わせるということはしない代わりに
ここぞと言うタイミングでバチッと合わせる為の練習や話し合いは常に行なっているのではないかと私は考えています。
メイキング映像などでも、パフォーマンス隊長であるJ-hopeが、リズムをカウントをしている時
突然大きく声を出すことがあります。
ココ!!!と言うタイミングを分かりやすくしているのではないでしょうか。

デビュー当時のパフォーマンスと現在の違い

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そんな彼らも
デビュー当時の映像見てみると、タイミングや体の角度までピッタリ合っているパフォーマンスが非常に多いです。

その中でも私が衝撃を受けた動画がコチラ

※盲腸の手術の為SUGA不在です。代わりにソンドゥク先生(ダンスの先生)が踊っています

(0:31~) 
隙間なく踊り続け、タイミングや体の向き、体の高さまで合っています。

この動画を見た時に、WOD(WORLD OF DANCE)という世界大会で見るパフォーマンスが思い浮かびました。
参考までに、私が個人的に好きなクルーの動画を貼りますので
興味のある方は覗いてみてください。


他にも
【Concept Trailer】


【N.O】

これらは、現在のBTSとは対照的なパフォーマンスのスタイルです。
まさに群舞
迫力があり、見応えがある。

そりゃ、デビュー前「揺れてればいいよ〜」なんてパンPDに言われていたユンギさんもびっくりですよね〜〜

レベルが高いパフォーマンスです。

そして、デビュー2,3年目
ゴリゴリのHIPHOPスタイルから音楽スタイルが変わると共に、ダンスも変わります。
【Save Me】

こちらはデビュー当時の様な、とても詰め詰めの振り付けとは少し違い
少しフリースタイルを取り入れたり、若干の間があったり
少しだけ余裕感がある振り付けになっていると私は思います。
しかし、サビ(1:30)のダンスには
蹴ったり飛んだり、何回も回る振り付けが取り入れられており
1人でもタイミングが違うと、違う動きをしている様に見えてしまう。そんな振り付けですが、圧巻のパフォーマンスです。

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このシーンはファンの中にも、お気に入り!という方は多いのではないでしょうか。

この時期のBTSのコレオはスローテンポな楽曲にも細かい振り付けを取り入れており
圧倒的なパフォーマンスのレベルを見せ付けているかの様です。

【Butterfly】の冒頭(0:12~)でも声に合わせて細かい動きを取り入れています。

少し飛びますが
2019年にリリースされた【Boy with luv】

こちらは、それまでのコレオとは違い
振りと振りの間や、自由に動く時間が増えています。
この動画からも、今までのpractice動画と比べると伸び伸び踊ってるのがわかります。

2017年にリリースされたDNAも、伸び伸び踊っている印象がありますが
振り付けはかなりタイトですよね。

約半年後、2020年にリリースされた楽曲【ON】
個人的に、こちらのコレオはBTSの良さが何もかも詰まった素晴らしいコレオだと思います。

揃っているのに個々の個性がしっかりと際立っていて
デビュー当時の楽曲やFireなどとも違う
重たい音どり
歩いているだけで鳥肌が立つ様なパッション

私の言葉のボキャブラリーでは、一言で言い表せないのが悔しいですが
2020年までに培ってきたものの集大成がこのパフォーマンスには詰まっていると思います。

ButterとDynamiteのスタイルは似ている様で違う

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2021年5月にリリースされた【Butter】はDynamiteとダンススタイルが似ている様で、違います。

振り付けには日本人の若手ダンスグループGANMIが参加しています。

Butterの振り付けは、余裕感があるものの
Dynamiteと比べて
細かい動きや、拘った音の取り方が取り入れられていると私は思います。

過去の、動きが詰まった振り付けと決定的に違う点は
余裕を持って踊れるところです。
それはなぜか
私の考察をお話しします。

以前の振り付けは、上下に高さが急激に変わったり大きく激しい
大雑把に言えば人間の体には少し無理がある様な振り付けです(笑)
もっとも、それがダンスの醍醐味でもあるのですが
Save Meのサビを抜粋してみます。

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普通に生きていれば、簡単にこの動きはできないですよね、、

すっっごく簡単に言えば、"歩くとき、左足を出したら右手が出る"
これは普通な自然の動き方ですが
「左足と左手同時に出して歩いてみて」
と言われたら、体に馴染まなくてやり辛いですよね。

普通の動きをしないのがダンスであり、音楽に合わせて難しい動きをするのもダンスの楽しさなので
あくまで考え方の例として頭に置いておいてください。


Butterは、出しやすい足運び

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dance practice(0:31) 

気持ちの良い音の取り方

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dance practice(1:49) 

滑らかな動きと、体に馴染む振り付け
音の取り方で遊んでいる
なので、振りが詰まっていても個性が出るし
余裕感を持って踊れるのだと、思います。

さいごに

ダンスだけでなく、楽曲に置いても
彼らはどんなスタイルでも世界観を表現し
高い技術による圧巻のパフォーマンスでオーディエンスを沸かせます。

ここまで、BTSのダンスについて話して来ましたが
私が、最も尊敬する部分は

"どんなスタイルも我がモノにしてしまう適用能力"

これに尽きます。

HIPHOPやR&Bはもちろん
パーティーダンスからインスピレーションを受けたダンスまで。

それも毎回クオリティが高いです。

これが、世界中から注目されるBTSの魅力の大きな要素だと私は考えます。

"次はどんなパフォーマンスを見せてくれるのかな"

カムバックはもちろん、毎ステージ
そう思います。

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長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。

書ききれなかった部分もありますし
冒頭でもお伝えした通り、ここに記した内容は私自身の
個人的見解、個人的な考察となります。

誰かの楽しみが、膨らんでいます様に...

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