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【詩】世界線の子ら

君の兄か弟かとして
僕が存在していたら
生まれたその日から
寄り添っただろう
君の為に最初から
当事者の立場で考え
振る舞うことを
許されただろう

まるで君が姉か
妹かのように
例えば僕たちは
親と呼ばれることで
血を結べるだろうか
子らを愛すことで
血脈が成す根幹に
互いを認識できたら

庭の泥んこ遊びも
玩具の取り合いも
殴り合いの喧嘩も
入学式も卒業式も
結婚式もお葬式も
目配せを交わす際の
ニュアンスさえも
今とは違っただろう

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