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2023年3月に見たライブ(XIIX/KEBABS/南野陽子/VG3)

06. 03/01 XIIX presents Eleven Back vol.1@O-East

w/Kroi

XIIXの自主企画「Eleven Back」の記念すべき1回目です。

◆Kroi

ラジオでよく流れているのを耳にしていましたが、ライブ見るのは初めてで楽しみにしていました。Suchmosっぽいオシャレゆるふわかな(適当過ぎる表現)とぼんやり思っていたのですが、想像以上にアグレッシブなステージングに高揚。5人編成で華やかな音作り。ファンキーなキーボード好きだなぁ。ガンガン踊らされるし、フリーセッションみたいな開放感もあって、自由さが非常に心地よい。音楽と自由に遊べる空間、良いよねぇ。Kroiファンの人達もノリが良くて素敵だなと思いました。

「Funky GUNSLINGER」みたいな、ちょっとテンポの落ちた曲も良かったな。リリース当初、ラジオで頻繁に流れてた「Balmy Life」は、色んな要素が含まれているから、XIIXと通じるものがあるなーと特に感じる曲です。

自己紹介で自分たちのこと「Kroiちゃん」って呼んでたのツボりました。キャラはそういう感じなのか、お茶目。あと、うっかり曲順を間違えたことをカミングアウト(業務連絡)していたのもゆるくて良いなーと(笑)
XIIXの音楽についてどう思っているのか、少しでも聞けたら良かったな(特に言及はなかった。素敵なバンドにお呼ばれした、とは言っていました。言わないのもスタイルなのかもしれない)。

01. Drippin' Desert
02. Pixie
03. Juden
04. Funky GUNSLINGER
05. Page
06. Balmy Life
07. Network
08. HORN
09. Fire Brain

https://natalie.mu/music/news/515319

◆XIIX

今年初ライブ、1曲目は何なのかワクワクしていたら、なんと「ZZZZZ」です。大好きな曲。1曲目から高音ファルセットしちゃうの?大サービスじゃない?って邪念に包まれていたら、歌い出しが聞こえず。遠目(1段上の最前列で見やすくはあったけど薄暗かった)でよくわからなかったけど、マイクから外れていたのかもしれない、宏介が歌い出しを逃すわけなさそうだし。
数日前にUNISON SQUARE GARDENのライブを見たばかりだったので、今日も今日とて「ユニゾンのギターボーカルと同一人物とは思えない」と言う興奮に支配されます。間奏のギターソロを熱量高く自由自在に弾く宏介を見て、自分はこの斎藤宏介が見たかったのだ、と言う喜びがこみ上げます(くどいようですが、ユニゾンの宏介も最高だと思っているけれど、全然別人格に感じてしまうのよ)。

「E△A」は原曲がPOPで甘めの音作りだけれど、ライブではよりシンプルな人力バージョンで。どっちも好きだけど、今のXIIXだと原曲バージョンはちょっと甘過ぎるのかもしれません。

CDJでは「Stay Mellow」をリハでしか聞けなかったので、フルで聞ける喜び。ギターソロの勢いが過去最高記録(私基準)を越えてきたので嬉しくて笑ってしまいます。アグレッシブかつ妖艶。一体どこまで上昇して行くのだろう。

この日のためにアレンジしてきたと言う曲、何だろうと思っていたら、宏介が「タイトルなんだっけ、あれ?」と小芝居を始めたのでニヤついてしまいます。「あれ」でした。Kroiを見た後だから余計にそう思ったのかもしれませんが、Kroiに寄せたのではないかと感じる攻めのアレンジ、かっこ良かったので今後もまた聞けますように。

今日は「Regulus」がとても心に残りました。一瞬にして、会場が澄み渡った夜の冷えた空気で満たされるような。音楽で温度が変わったように錯覚させられるのすごいなと思う。ケンタさんのピアノが繊細でキラキラしていて、まるで無数の星屑が降ってくるように思えました。堀さんとHIRORONの背中を押してくれるような安定した力強いリズムと、すってぃの幻想的なシンベが、神話の世界に迷い込んだ少年を包み込むような、フロアが優しい雰囲気に満ち溢れていたよ。

「まばたきの途中」は、1番は歌とピアノだけのシンプルバージョンで、後から他の楽器が合流してくるアレンジ。ジャジーで色っぽくて、物語がモノクロから徐々に色づいていくようでとても素敵だったな。メロディーが泣けるし、ストーリー性がナチュラルに心に入って来るので、聞く度に胸がいっぱいになります。ギターの音色も最高、私の好きなセミアコギター。

「フラッシュバック」お久しぶり。「SANITY」ツアーの時と同様に、背景のスクリーンが生きていたので、久しぶりに「もったいないお化け👻」ともご対面。間奏で地味にメンバーソロがあるの好き。
アルバム曲だけど、イベントでの登場頻度が多いような気がしているので、2人ともお気に入りの曲なんだなと感じます。私も好き。Kroiが対バン相手だからチョイスされたと言うこともあるのかな。曲調的に。

宏介がハンドマイクになる曲は「スプレー」のみなので、ハンドマイクになった途端に喜ぶ客席が楽しい。私も大喜び。宏介のハンドマイク、最初の頃よりずっと様になっているような気がします。別になっていなくてもいいんだけどね。1番終わりで、にやつきながらすってぃに近づいて行ったので、CDJ再び…(すってぃに「YO!」を言わせるパターン)と予測できて笑いました。とっても楽しそうな2人。

セトリ的にロックテイスト強めな曲が多くなかったので、今日はすってぃお得意の攻撃的なエフェクターが聞けないかなと思っていたら、「ダチのすってぃ!」へのアンサーがビビビ!(ラプティオ)だったので嬉しくて爆笑です。ちゃんと仕込んでくるところ最高だな。

しっとりと「スプレー」が終わったと思ったら、「アカシ」に繋がったので気持ちの緩急がすごい。「アカシ」は何度聞いても説明のつかない高揚があります。

本編最後は、この上なくハッピーな「LIFE IS MUSIC!!!!!」が始まってニコニコしてしまう。イントロが始まるだけでこんなほわっと幸せな雰囲気に包まれるのすごいなーといつも思います。
「滾る…」のおふざけパートは、宏介とすってぃの立ち位置が入れ替わる珍しいパターンでした。上手ポジションの宏介が、下手のすってぃのマイク位置まで遠征したので、コードの長さが危うかったの面白かったな、少しばかり焦る宏介。ユニゾンの斎藤さんだったら絶対にやらない行動(そんなことやる余裕ない)だから、余計に愉快に感じます。

アンコールでは、最新の新曲が披露されました。CDJでやった曲かなと思ったけど違いました。ミドルテンポのドラムのリズムが似てたから、最初同じ曲かなって思ったけど、CDJで聞いた印象的なワードが入っていなかったし、より軽快でノリが良かったように思います。特にサビ。ダッダッダッ…的な連呼。もしかしてCDJで披露した曲がアップデートされたバージョンの可能性もありますが。楽しい雰囲気に満ちた曲、早くまた聞きたい。
夏と秋にツアーの開催が発表されたので、そこでまた聞けるかな。XIIXのライブはそう頻繁にないので、ライブで新曲が聞ける機会が多いのはラッキーだなと思います。

最後は「おまけ!」と前置きして「ユースレス・シンフォニー」でした。おまけなんだ、時間がちょっと余ったのかな?
CDJの時もそうだったけど、しょっぱなのシャウトが「アウ!」ではなく「フー!」と言うニュアンスになっています。「アウ!」は言いづらいし飽きたのかもしれないですね。「LIFE IS MUSIC!!!!!」の頭の咳払いもやらなくなっちゃったね、好きなんですけどね。

ロゴいかす

MCで印象的だったのは、自主企画タイトルの説明。宏介のことだから、きっと自分の口から説明をしてくれると思っていました。
「Eleven Back」とは大富豪のルールで、「XI(イレブン)」をバック(裏返す)と「XIIX」になることに気づいた。後付けの理由としては、大富豪のルールで「革命」と言う意味、そのターンで強いと弱いが入れ替わる。音楽もそういうことがある、短所が長所になる、ダサさがかっこいい、どうしようもなく愛しい、など…。

私はむしろ「革命」という意味を込めてタイトルにしたのかと勝手に解釈していました。XIIX、革命起こしてやるぜ!っていうあえての強気の意思かと思っていたのに、ダジャレ的な要素だったのか(笑)それもXIIXらしいなと思いますが。

「ダサさがかっこいい、どうしようもなく愛しい」っていうのはすごくわかります。ダサいの定義って何だろう。人によって何がダサいかかっこいいかは異なると思うし、私はスタイリッシュな音楽じゃなくても、気持ちが溢れているものに心を動かされます。その無骨さや純粋さをダサいと表現する場合があるのだとしたら、そんなダサさは私も愛しいな。

01. ZZZZZ
02. E△A
03. Stay Mellow
04. あれ
05. No More
06. Regulus
07. まばたきの途中
08. フラッシュバック
09. スプレー
10. アカシ
11. LIFE IS MUSIC!!!!!

en.
12. 新曲
13. ユースレス・シンフォニー

https://natalie.mu/music/news/515319

すってぃ、「もう3月だけど今年の目標、"本気で生きる"」って言っていた。大切な音楽仲間の急逝で、思うことがあったのかもしれません。残された者にできるのはそれだけだよね。

07. 03/05 CLAPPERBOARD -Enjoy the weekend!- vol.11@渋谷WWW

Apes / THE KEBABS / SEVENTEEN AGAiN

ソニー・ミュージックエンタテインメント主催、期待のニューアーティストが競演するイベント、だそうです。THE KEBABS目当てで参加。ケバブスはニューアーティストと言えばニューアーティストだけど、新人ではないからなんだか面白い。なんでもいいです、ライブが見れるなら。ブッキングしてくれたマネージャーさんありがとう。

◆SEVENTEEN AGAiN

初めて見ました。3ピースバンド。出囃子が尾崎豊の「十七歳の地図」だったので期待が高まる、渋い(笑)
ライブ当日は全く気がつかなかったのですが、セブンティーンアゲインだから「十七歳の地図」なのかな、なるほど!(遅い)

みんなが通る青春パンクど真ん中で、無条件に親近感。懐かしく微笑ましい気持ちになりました。単純にパンクと言うわけでもなく、内省的なステージングが印象的。フィードバックさせたノイズが轟音を渦巻き、3人が3人ともそれぞれ自分の世界に入り込んで、その世界にお客さんが巻き込まれていく。

調べてびっくりしたんだけど、2003年結成だから決してキャリアが短いわけではないのね(メンバーは入れ替わったりしているようだ)。それなのに、まるで「結成数年のバンドかな」と勘違いしてしまった。初期衝動みたいな野性味に溢れていたので。МCも、フレッシュで人前で喋り慣れていないような感じがしました。
銀杏BOYZの安孫子さんの名前を出していたので、銀杏やゴイステから影響を受けていそうです。「STAY GOLD」と言う曲をやっていたので、ハイスタも好きそうですね(安直な思考回路)。
そう言えば、ギターボーカルのヤブソン氏は、沸き上がるものを抑えきれない様子で終始細かなステップを踏んでいて、どことなく甲本ヒロト氏の動きを連想させました。真似しているわけじゃないだろうけど、きっとブルーハーツもリスペクトしていそうな気がします。峯田だってヒロトだって、いつまでたっても初期衝動みたいな熱量を醸し出している。何年経っても沸き上がるものを抑えられず放出するようなステージができるって、すごいよな。バンド名のSEVENTEEN AGAiNは、いつまでも十七歳の気持ちで、と言った意味合いも込められているのかな。

こういうバンドを久しぶりに見たので、すごく清々しい気持ちになりました。SNSをチェックしてみたところ、特にこのライブの感想はありませんでした。シャイなのかな、シンプルイズベストが信条なのかな。それもまたらしくて良いなと思いました。

◆Apes

こちらのバンドも初めてです。ギタボ、ギター、ベース、ドラムの4人。後から知ったのですがドラムはサポートでした。

楽器の鳴りが好み。個々の楽器の音がシンプルな音作りでありながら、バランスよく合わさって心地の良いサウンドになっているなぁと、ひどく当たり前のことにハッとしてしまう。打ち込み音など華やかな音作りに耳が慣れてしまったせいなのか。もちろんそういった装飾の音も楽しくて好きに違いないのだけれど、引き算の美学も好きです。

曲のタイプも様々で、メロディーやサウンドに、どこか「この感じ知っている、好きなやつだ」と思える親しみやすさがありました。
特にギターの音が好きだなぁと思う。ストロークスのリフを思い出しましたが、インタビューを読んだらDYGLの影響があるようなので、そのせいかもしれません(DYGLはストロークスから影響を受けている)。

インタビューに、「洋邦問わずさまざまな音楽からの影響を噛み砕き、飲み込み、その上で吐き出したような、どこかで触れたことのあるような懐かしい手触りはあるのに強烈な新しさと個性を感じる」とあります。めちゃくちゃ頷ける。

ボーカルくんは、喉の調子がベストではないと早めにカミングアウトしていました。確かに、張ると少しかすれ気味かなとは感じたけれど、言わなくても良いレベルかなとも。でも、音源を聞いてみたら、ベストコンディションの時にまたライブが見てみたいなと思えたし、彼もその状態で見てもらいたいのだろう。

客席は圧倒的にTHE KEBABSファンが多かったのだけど、終盤に向けての盛り上げ方が上手で(セトリの並び)、客席もどんどん飲み込まれた状態になって熱気を帯び(私も思わず拳が)、その様子にメンバーがとても嬉しそうだったのが微笑ましくてジーンとしてしまいました。こういう光景に出会えると、バンド最高だな、ライブハウス最高だなって思います。

◆THE KEBABS

ケバブス、12月の豊洲以来ではないですか。待ち遠しかったな!多忙な4人がスケジュールを合わせてライブをしてくれることに感謝です。

佐々木と田淵は酒を片手に登場(いつも通り)。前の2バンドよりもキャリアのあるベテランの集まりなので、相変わらず自由自在なステージングではあるものの、"熟練"を普段よりも強烈に感じておかしくなってしまいました。フロント3人のはしゃぎっぷりや可動域が異常。それを笑いながら見ている浩之さんという図式。自分がプレイしながらも、一方で観客のような顔を見せる浩之さんが好き(笑)
極めて通常運転ですが、対バンイベントだとケバブスの特色を際立って感じるから面白いですね。

カメラが入っていたのですが(どこぞで放映されるのか気になる)、ステージに手持ちカメラが乱入してきた時の対応が、ケバブスは前の2組と全然違います。カメラに向けてふざけまくる(サービス精神)、経験値の違いが顕著。こんなベテランが集まっちゃって、つくづく大人のお遊び尊い。

佐々木のフロントマンとしてのたたずまいや立ち居振る舞い、オーラが圧倒的。それもやはりキャリアの若いバンドを観た後だから余計に感じたのだろう。この日、私はセンターに位置取りしたのですが、自然とセンターにいる佐々木を目が追ってしまう、ケバブスは4人を満遍なく見たいのに。
ケバブスのライブが久しぶりだからなのか、佐々木のステージングがよりアグレッシブに感じました。客席に乗り出してお客さんの頭をくしゃくしゃに撫でたり(なかなかぞんざいなアクション)、見たことのない勢いで田淵のマイクに突撃している(1つのマイクで一緒に歌う)(ごっつんこしたように見えた)のを目撃。

セットリストはイベント向きかなと思いました。久しぶりだし新井さんに優しくしたのかもしれない、知らんけど(笑)ケバブスオタクなので、ちょっと物足りないと感じてしまう(これを贅沢病と言います)。

「THE KEBABSを抱きしめて」が聞けて嬉しかったな、流れるようなギターが軽快。新井さんは先月のスター記念ライブサポートで見て以来だけど、やっぱりケバブスで好き勝手弾いている方が生き生きとしているように思えます。
「てんとう虫の夏」も入っていて嬉しかったな。浩之さんソロからの田淵ベースが楽しい。今日もてんとう虫がぶんぶん飛んでいた(イメージ)。

「枕を変えたら眠れない」で田淵が中央に出て来て、ちょうど私の目の前だったから「ようこそ!」ってテンション上がっていたら、上手からニコニコな新井さんが猛スピードで突撃して来て田淵が持ち場に追いやられたからちょっと寂しかったわw(素で笑っちゃう田淵)。きっと、さっきの仕返し(田淵が新井さん攻めしていたから)。

「ラビュラ」はぐんぐんスケールアップしているような気がします。こういうバラードにこそベテランの実力が発揮されるのだと感じます。
「大好きだよ 大切だよ だから忘れないでくれよ」ってなかなかの歌詞。「大好きだよ 大切だよ」って言える相手はそれなりの関係値があるはずなので、そんな相手に簡単に忘れられちゃうわけがない。それなのに「だから忘れないでくれよ」って、それだけ不安なのかなと思うと切ない。と同時に、一方通行で自分勝手な言い分とも言える。「大好きなんだから忘れないで!」って、なんて無邪気な。でも「生きてるだけで幸せだよ」に真実はあるなー。どストレートだけど深い、と改めて思ってしまいました。書いている方はそこまで深く考えていないと思いますが、良い歌詞だなと聞く度に噛みしめます。

歌詞は佐々木と田淵の共作となっているけど、サビの部分は田淵が書いたのかなと推測(そのパターンが多いので)。昔ブログで「(我々のことは)時折忘れるぐらいがちょうどいい」って書いていた人が、「忘れないでくれよ」って言っていることの不思議さを感じます。誰に対して言ってるのか明確ではないし、そもそも自分の気持ちなのかも不明ですが。でもやっぱりストレートな言葉は好きだな。複雑な歌詞も解釈の自由があって面白いけど。

最後のサビの田淵ソロが力強かったです。柔らかく歌っている時もあるので。そのせいか声が裏返っていた箇所もあったけど、それはそれでエモい。ライブだとすっかり田淵ソロになってしまったけど、音源を聞くと新井さんと浩之さんも歌っているから、その3人ユニゾンのバージョンも味があって好き。以前はライブで新井さんも歌っていたはずなのに。でも田淵の声がでかいから、新井さんの声はほぼかき消されていた、そう言えば(笑)

アウトロの佐々木の台詞、「今年の夏は、海に行こうぜ!」「山にも行こうぜ!」に客席が沸くパターン、恐らく昨年のロッキンオンの頃からだったと思うけど定着して来ましたね。好きなアレンジ。疫病が流行らなかったらきっと生まれなかったアレンジだよね。

佐々木が「嬉しいぜバイバイ!」って言ったからNEXTは「うれしいきもち」だとわかったのに、最初のドン!ドン!に反応できなくてくやしいきもち。間奏の佐々木&新井ギターのハモりに田淵が寄ってくる、その様子を良い位置から眺められるのがしあわせなきもち。
一番最後の「うれしい!」の連呼で、佐々木と田淵が「めちゃめちゃうれしい!」と力いっぱい歌ってたので、「おお!アレンジ良き!」と思いました。

登場時は多少の緊張感が滲み出ている田淵が、ライブを通してだんだん解き放たれていく様子を見るのが好きです。そして荒ぶる中に繊細のカケラを見つけるとほっこりしてしまう(主観だよ)。
ラストの「うれしいきもち」では、羽が生えてショーシャンクの空に飛んでいきそうな雰囲気だった(妄想)。毎回思うけど、私はこんな謎めいた生き物を地球上で他に見たことがありません。スティッチ(表情豊かな心優しき暴れん坊のエイリアン)かな。田淵はスティッチなのかな(違います)。エアリアルエイリアンかな。どんなプログラムで動いているのだろう、興味は尽きません。

佐々木が3月発売の「幸せにしてくれいーぴー」の告知を。「幸せにする気はさらさらないが、幸せにしてくれ」と上から目線で笑ってしまった。幸せにしてくれだの、抱きしめてくれだの要望が多いなw
大丈夫、こっちは勝手に幸せになっていますので。かと言ってケバブスを幸せにしたいなどと大仰なことは思いませんが、ライブやってくれたら遊びに行くしCD出したら買うから(=ケバブスの幸せ)、これからも楽しい大人の遊びを見せつけて欲しいなと思うのみ。

イベントの意向なのかアンコールはなし。

やさしくされたい
THE KEBABSのテーマ
すごいやばい
オーロラソース
お願いヘルプミー
枕を変えたら眠れない
ラビュラ
THE KEBABSを抱きしめて
恐竜あらわる
てんとう虫の夏
うれしいきもち

ライブ後はご満悦でケバブスに対してやる気が出る、新井さんあるある。田淵、引き続き新井さんの説得を何卒。そうそう、その危険が田淵の最高&愛くるしいところですよね~!

それぞれの際立つ個性がビシバシ感じられる面白いイベントでした。大満足。

ちなみにこの公演、先行販売がなく一般のみ。ヨーイドンの早い者勝ちだから整理番号20番台、お蔭で視界良好の位置をゲットできました。完売しておらず快適。
先行で当選するよりも一般販売にトライする方が勝算があるのではないかと身に染みる今日この頃。先行抽選だと、重複当選をライフワークとする貪欲な団体に取り分を奪われているという実感があるので。行きたいライブがこういうゆるいイベントばかりだったらいいのにー。

08. 03/19 南野陽子 To Love Again Ⅱ 〜 GELATO@コットンクラブ

1st.show

こちらに書きました。

09. 03/20 VINTAGE ROCK std.×UNISON SQUARE GARDEN presents “VG” vol.3@六本木EX

w/ GRAPEVINE, This is LAST

平日仕事終わりの3マンスタンディング、しんどいかなーと思ったけどあっとう間に終わってすごく楽しかったです。六本木は会社から歩いて行けるからラクチン、それもあったかもしれない。整理番号がBだったしゆっくりめに行ったけど、完売していないせいかさほど混雑もせず、前方の好きな場所で見ることができてラッキー。疫病時代を経て、快適さを求めて前に行かずに後ろに陣取る人が増えたせいもあるのかな。

↑ツイートにも書いたけど、3者3様の個性が炸裂していて、こんな毛色の異なるメンツが集まったの面白くて笑っちゃう。VG1、VG2と見て来たけど、一番狂ってる組み合わせだなと思って最高でした。VG1とVG2は若手と同期って言う組み合わせだったけど、1組先輩がいた方が個人的に好みかもしれない。

◆This is LAST

初めて見ました。「柏から来ました!」というフレッシュな3ピースバンド。始まる前に、円陣を組みニコニコと気合を入れいている姿がまあなんと初々しい。ボーカルの子が童顔で、ちょっとたなか(ex.ぼくりり)っぽい。

初期アジカンみたいなリフを感じたり、シンプルな人力3ピースかなと思いきや、曲によっては同期を使って華やかにも。多くの人が好印象を抱くのではないか、良い意味で万人に受けるバンドだと感じました。
どの曲も歌詞がはっきりと聞き取れるのって良いなと思うのよね。初めて見るバンドだと特に。この時代にそぐわないワードかもしれませんが、全般的に歌詞が「女々しい」。悪い意味ではなく。ストレートに君への思いをつづっているのが清々しい。「#情とは」という曲は、どことなくback numberを連想。back numberを好む人はThis is LASTも好きなのではと思いました。

最後にやった「オムライス食べたぁぁぁい!」という歌詞の連呼が印象的なアッパーな曲で大盛り上がり。矢野顕子の「ラーメンたべたい」、くるりの「ハム食べたい」は、とにかくそのものを食べたいと言う欲求の歌ですが、This is LASTはオムライスなら何でも良いと言うわけではなく、「君が作ったオムライス」と言うところがらしいですね。

MCで「大先輩に呼んでいただき訳がわからない」と話していたけど、いきなりバインとユニゾンの対バンに呼ばれるってびびるよね。アラバキにも呼ばれているし、宏介も「これからどんどんスケールアップしていくだろう」と言うようなことを言っていたけど同感です。

「もともとメタルコア/ハードコアバンドをやっていた」というのが意外過ぎる。でもギターの音、けっこう主張が強くて、言われたらなんとなくわかるような気がしないでもない。

◆GRAPEVINE

久しぶりで楽しみにしていました。2018年のアラバキ以来。田中さんは昨年のアラバキでソロ(トライセラトップスのお祝いステージで一緒にセッション)で見ていますが。

田中さん、髪の毛伸びてハーフアップしているのキュート。大人の男性のハーフアップ良き。「ギロッポーン!!!」っていう大人の言葉遣いにもほっとする(笑)

ライブを久しぶりに見たわけですが、バインってこんなにR&Bとかソウル色が濃かったでしたっけ?って思ってびっくりするやら大興奮するやら。「BABEL, BABEL」は好きでよく聞いていて、「新しい果実」はサブスクでちょろっと聞いていたぐらいなんだけど、曲調がどうとかいう以前にバンドとしての色気と迫力が半端なく、一気にニューヨークのジャズクラブに早変わりしたような錯覚を覚えました。ニューヨークのジャズクラブ行ったことないけど(映画などのイメージ)。これはもう長くやってきたバンドにしか出せない熟練の魅力。
「EVIL EYE」も「マダカレークッテナイデショー」もライブで聞いたことがありますが、過去イチだと感じました。音とグルーヴが気持ち良過ぎてグワングワン身体が揺れっぱなし。「ねずみ浄土」はライブで初めて聞きましたが、後ろめ(重ため)のリズムとシンプルな音数の気持ち良さが異常。もっともっと後ろに!と思ってしまうほど。

噂に聞く「本日のアニキ」(ギターソロ)も堪能出来て喜び。音色が好き。がっちり芯の通った音色、時にエフェクターガンガン効かせてワウワウどっしり野太くかっこ良く、スライドギターにはうっとり。

「光について」は、照明を極力落として、田中さんにピンスポがうっすら。最後の最後で会場に光が溢れて、見上げたミラーボールがキラキラだったのが感動的でした。何度聞いても名曲。

この後もライブが続くのかなと思ったらこれでおしまいだった。早っ!秒でバインの世界に引き込まれ、あっという間に現実に戻ってきた、夢だったのかな?と思うほどの夢心地体験。

前日にコットンクラブで南野陽子さんのライブを見たのですが、バックバンドがそうそうたるレジェンドのおじさま達で、その熟練の音に圧倒されたのですが、バインの演奏もまさにそうだなぁと思いました。若手バンドにしか出せないフレッシュで魅力的な音もあるけれど、歳を重ねたからこそ出せる生き様が滲み出るような音と言うのは尊いなぁと思わずにはいられません。

Alright
EVIL EYE
Suffer the child
目覚ましはいつも鳴りやまない
マダカレークッテナイデショー
ねずみ浄土
Gifted
光について

◆UNISON SQUARE GARDEN

バイン先輩の後と言うこともあってなのか、何やらオシャレセッションでスタートしました。セッションって言うか美しいギターの音色ばかりがインパクトあり。ユニゾンって言うよりXIIXかなって感じるような淡いギターの音色。ちなみにギターの音を聞いた時に、ストレイテナーが「FREEZING」やる前の音に似てるなぁと思いました、コードが同じなのかな、知らんけど。
雰囲気的に久しぶりに「静謐甘美秋暮抒情」やってくれたりして!ワクワク!って思っていたら、まさかのまさかの「Numbness like a ginger」、ライブ初披露ではないですか。完全にセトリおじさんにやられましたね!ツアー始まるまで聞けないと勝手に思っていたので大感激です。わーん!

確かアルバム発売記念YouTube特番で、貴雄の希望でライブでは同期(ピアノの音)を使わないと言っていたのですが、その通りでした。音源だとピアノの音が印象的なので寂しくないかなとちょっと思ったんですけど、全然そんなことは感じず。音数シンプルでそれぞれの楽器の魅力が引き立つ。先ほどのバインの流れで聞くと横揺れが気持ち良く、これまたビルボード・ブルーノート系が似合う感じ。

4月から始まるアルバムのツアーでもやると思うのですが(ツアー前半でやるのかどうかは不明だけど)、どんな流れで披露するのかも楽しみ。頭のセッションが色気があって好きだったので、またどこかで聞けるといいな。

「Numbness」初披露の感激冷めやらぬままに、「instant EGOIST」で急激に場面転換するからもう気持ちの揺さぶられ方がすごい。ちょっと待って。隣の女の子、歓喜の悲鳴を上げていた。飛び跳ねるフロア。
あれからもうだいぶ時が経ったので、「instant EGOIST」を聞いて楽しいと思えるようになって本当に良かったね私(「Nomal」ぴあアリーナで聞いた時は心が死んでいたので全く楽しいと思えなかったのです)。

曲が終了したはずが、すかさず「instant EGOIST」の「Hey! Session 2!」に巻き戻ったので脳が置いてけぼり。「何か予測のできない異常事態が起こっている」と言うある種の恐ろしさと謎めいた期待感がフロア中に渦巻いている。「Oh! Session 3!」「Oh! Session 2!」「Hey! Session 5!」からの「23:25」のイントロが始まったものだから特大の大歓声。ええええええ!!!何ですかそれ!!!そんなんありなの???「EGOIST」の間奏が「23:25」のイントロになるっていう、なんやそれ!衝撃の展開。他のファンからしたら何のこっちゃの大歓声なので、これを対バンイベントでやってしまうユニゾンの不親切さ、エゴイスティックさ。本当にユニークなバンドです。

「instant EGOIST」の間奏には「23:25」のイントロが使われており、また上記のように数字も散りばめられているという遊びがあるのですが、このように関連性をライブで押し出したのは恐らく初めてだと思われるので(私がファンになる前のことは知らないけど)、そのインパクトたるや。
両方とも10年以上前の曲なのに、何故今このタイミングで?田淵のセットリストにかける情熱が並々ならないことは周知の事実ですが、このレベルになるとある種の狂気を感じる、そこまでやるんかい!でも、この繋ぎを思いついちゃった時の田淵はさぞかし興奮したのではないか、と妄想するところまでセットで楽し過ぎますね!

宏介が「僕たち、今日は気合が入っています!(きりっ!)」って言ってたけど、頭3曲の流れで「でしょうな!言われなくてもわかるわ!」ってファン全員が心の中で突っ込んでいたと思います。

「チャイルドフッド・スーパーノヴァ」を私がライブで聞いたの2億年ぶりではないだろうか。配信では見たけれど。宏介が笛を鳴らす前に、くわえて笛の紐をぷらんぷらん揺らしていたの、「楽しそう、遊んでいるワンコなのかな(違います)」って思いました。懐かしい。

あまり間を空けずに(2月のcinema対バン以来)「蒙昧termination」が聞けてラッキー。今日のギターソロの鳴りもめちゃくちゃ爽快で快感ー!
cinemaとの対バンでは「蒙昧」からの「カオスが極まる」がとてつもなく相性が良くて痺れたのだけど、今日は貴雄にヘッドホンが装着されず。でも「天国と地獄」への繋ぎも良いな、アルバム「Catcher In The Spy」繋がり。私は「Catcher In The Spy」が大好き。

そして今日はリリース以来必ずセトリ入りしていたはずの「カオスが極まる」がありませんでした。その代わり久しぶりに「kaleido proud fiesta」が聞けた喜びを嚙みしめます。「春が来てぼくら」への流れも良い。
やっぱり田淵は「春が来てぼくら」ちゃんびいきだなと感じる。他の子(曲)がやきもちを焼きませんか。季節的にはちょうど良いし、何度聞いても美しい曲だなとは思うし、なんか田淵いっつも幸せそうに演奏しているなと思うけれど。「オリオン」とか「シュガー」がたくさんセトリに入っても、ひいきだとか思わないのですが、「春が来て」にはなんだかジェラシー。何故だろう。

宏介が、「雛鳥は初めて見たものを親と思うでしょ。僕にとってGRAPEVINEは親です(笑)」と。わかる、バインのライブを見ていた時、ふとXIIXを感じる瞬間があったりしました。「目覚ましはいつも鳴りやまない」のギターなど、そこはかとなく宏介っぽさを感じます。

宏介が20歳の頃にぎっくり腰になって(ギター背負っていたせいで)、でも整理番号2番だったからバインのライブをUNITの最前で押し潰されつつ必死になって見たというエピソード、前にどこかで聞いたことあったけど、どこだったかなー。
背中を追いかけている先輩、自分たちの背中を追いかけてくれている後輩とライブで共演できるなんて、素敵な人生だなぁ。

セッション~Numbness like a ginger
instant EGOIST
23:25
チャイルドフッド・スーパーノヴァ
Miss.サンディ
蒙昧termination
天国と地獄
kaleido proud fiesta
春が来てぼくら

en.
セッション~オリオンをなぞる

宏介が田中さんの胸をお借りしたソロイベント「SK's Session1」は7年も前のことになるのか。この7年の間に自分主導のバンドを組んだりして、ますます頼もしく大きくなりましたので、ファンとしてはとても嬉しいし楽しい。

このイベントは、全編に渡り田中さんの包容力と宏介のひたむきな姿勢の化学反応が素晴らしく、感銘を受けるシーンがたくさんあったなぁ。映像(せめて音源)に残ったら良かったのにと今でも思います。田中さんのオリジナリティに溢れたユニゾンのカバーもすごく好きでした、また聞けたらいいのにー。

ユニゾンのツアーが始まったらVGはしばらくお休みなのだろうか。次回のメンツも楽しみです。

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