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菜食者が五葷を食べるべきではないのはなぜか。

五葷(ごくん)――ねぎ、玉ねぎ、にんにく、にら、らっきょうのことだ。

(本来玉ねぎではなくアサツキがメンバー入りするのだが、伝わりやすいようにアサツキはねぎに含め、使用頻度の高い玉ねぎを独立させることにしている。)

これらの食材を並べると、頭に浮かぶことがある。
「においがきついよね……」
そう、においがきつい食材だ。
口内や胃に残るあの感じは、いつまでもいつまでも不快だし、それが他人から発せられるにおいともなると、思わず鼻と口を覆いたくなる。
それでも人はこれらを好んで食べるのだから、不思議だ。まぁ、私も好んで食べてましたけど。

さて、ここにオリエンタルベジタリアンなるものが存在する。
何を隠そうこの私だ。
オリエンタル=東洋の、という意味で、東洋の菜食者を指す。
このオリエンタルベジタリアンは、肉や魚に加え、五葷も食べない。

五葷は野菜で、動物性のものを避けたい菜食者が食べない理由はないはずなのに、なぜ食べないのか?

こうして公に記事を書くにあたって、オリエンタルベジタリアンが五葷を食べない理由が一般的にはどう言われているのか、一応調べてみた。
ふむふむ、宗教的なもの。五行で云々。興奮作用が修行の邪魔になるゆえ。なるほど。たしかにそうなのだろう。
でも、これでは大多数の人に「自分には関係ない話だ。単なる一部の菜食者の思想・趣向でしかない」と思われてしまいそうだ。

ここに私の答えを記したい。
五葷には、他の野菜にはない強い毒素が含まれている。
肉食者が五葷を食べても平気なのは、肉が腸内で腐敗して出る毒素と五葷の毒素が、うまく相殺されているからだと私は教わった。いわゆる、毒をもって毒を制している状態だ。
なので、菜食者になっても五葷を食べ続けていると、相殺されなくなった毒素によって体に支障をきたすことになってしまう。

もちろん、ネギ類には体にいい作用もあるだろう。それは栄養学でも証明されている。
でも、そのために却って体にダメージを負ってしまうことは果たして正解なのだろうか?

菜食を選択した人は、できるだけ五葷もセットで避けるようにお勧めしたい。
五葷のために体を悪くして、それを「肉を辞めたせいだ」と誤解してしまうのは残念なことだから。

最近は菜食者向けの食品も増えつつある一方で、五葷まで配慮されていないものも多い。
きっと、企画開発に関わる人に五葷の知識のある人がいないのだろう。
ましてや菜食者でない人が、五葷のデメリットになど気づくはずもないのだから、ヴィーガンについて学んでも五葷に考えが及ばないのは、仕方のないことだ。

「五葷が入ってるから無理だな」
と残念に思っている菜食者も多いことが、早く開発・提供側の耳に届くといいなと思っている。

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