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金曜日、喧嘩

金曜日はピーターも仕事が早く終わるので、たいてい一緒に我が家に帰宅する。三連休前ということもあって残業がいつもより長引きそうだったが、彼が待っているだろうと思い、上司に「あとは家でやらせてください」と頼んで急いで帰宅した。

最寄りの駅について「着いたけど、今どこ?」とラインをしてもなかなか返事がこない。10分ほど待って電話にも出ないので、仕方なく一人で帰ることにした。

しばらくして「いま四谷」というラインが入った。こちらは彼のことを待っているのだから、早く来て欲しい。さらに電話をかけても一向に取らないのでこちらもだんだんイライラしてくる。

9:30頃に彼が帰宅してきて「何で電話でなかったのさ?」というと、「なんで君の都合にばかり合わせなきゃいけないの?」とキレられる。

私が「8時に仕事が終わると伝えてあったのだから、その時間にいつものように会えるはずだったし、遅れるなら連絡を返して欲しかった」と伝えると、「君だっていつも時間通りに来ないのだから、僕だって好きな時間に動く。なんでも自分で決められると思わないでくれ」と彼。

何かとてもシンプルな要望が、言語の壁もあってかなかなか伝わらない。コミュニケーションが取れない。

愛してる人に対して優しくできない自分にもイライラして、歩み寄ろうとしてくれない彼にもガッカリして、涙が出てきた。彼と一緒にいる限り、というか他人と一緒にいる限り、我慢を覚えなければいけないんだなと、未来の途方も無い苦労を考えたら苦しくなってどんどん泣けてくる。

彼は泣いている私にも動じず、「人生は思い通りにいかないものだ」とかよくわかんない言葉をかけてくる。

彼が普段私に与えてくれるものってすごくたくさんあるのにこんな些細なことで態度を一変してしまう自分が不思議でたまらない。

好きな人に感謝もできないくせに、一人でも生きていけないなんてほんと呆れちゃうよな。

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