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100歳になって眼鏡を新調するポジティブっぷりに脱帽した話

曾祖母が先日100歳を迎えた。
誕生日会に行った時の話。

↑こちらで書いた
父、飛行機乗れない事件については、
午後着の便に変更でき、
無事合流できた。
片道38,000円の航空券も
キャンセル処理して貰えたので、
無駄金にはならずに済んだ。


誕生日会当日。
家に着くと、テーブルに
マジックペンとピンクの模造紙が置かれていた。

「ばあちゃんの誕生日会の時に
壁に貼ろう思っちゅうき、頼んだよ。」(土佐弁)

100歳おめでとう!的な横幕を
私に書けと丸投げしてきたのだ。

どうも書く予定だった叔母さんが
来られなくなったらしい。
習字をやっている人に頼む予定だったものを
突然私に降り掛かってきた。

え?大役じゃない?

でもやるからにはきちんとやりたい。

本当なら文字を印刷して
貼り付ける等した方が綺麗に仕上がるが、
近くのコンビニまで4km離れている。
面倒だ。

誕生日会場行きのバスが
来るまで2時間。

下書きをして黒のマジックペンで
明朝体をスマホで見ながら真似て書く。

幸い(?)にもレタリングが得意で
美術の授業で描いた標語ポスターで
入賞したこともあるし、
応援団のメガホンに名前を書いて
メッセージを集めたりする文化がある高校の
体育祭の時も、私が上手に書くからといって
他クラスの子達が私に頼んできたこともあった。

書くこと約1時間。
無事書き終えた。



小さめの旅館のような所の
宴会会場に通され、
酒飲みのおじさん達はまとめられ
みんな席についた。

乾杯の音頭は、
曾祖母と一緒に住んでいる
息子(私からみると祖父の弟)がとった。

「ばあちゃんの100歳に倣って
みんな100歳目指すぞ、乾杯!」

皆、笑って乾杯した。


談笑しながら食事は終盤を迎え、
誕生日ケーキと
皆からのバースデーソングでお祝いをした。

その後、テーブルを端に避けて
集合写真を撮る準備をした。

あとから聞いた話だが、
この時、曾祖母が
私が書いた横幕を見て
「上手に書きゆう」(土佐弁)
と言って静かに泣いていたらしい。


翌日、曾祖母は私の父に、
眼鏡の度が合ってないから
眼鏡を新調したい、と言った。

父は、車で
眼鏡屋さんに連れていった。

この時に思った。
100歳になって、
眼鏡を新調したいということは、
まだまだ生きられるということだ。

もちろん眼鏡が合わなくなったら、
生活はしづらくなるし
新調したい気持ちはわかるが、
生きることにネガティブになっていれば、
まあいいや、となっているだろう。

少なくとも私はそう感じて、
すごくかっこいいなと思った。



私たち家族は5年振りに高知に来た。

5年前、曾祖母は
畑に出ていたが、今は出ていないらしい。

だけど、皆と同じ食事をして、
1人で身の回りの事ができる。

シルバーカーあれば、
歩くこともできる。

耳が遠くなっていないから、
電話をしても声が届くし、
私の事も認識している。

今回、私は婚約していることを
皆に報告をした。

めでたいめでたいと皆喜んでくれた。

曾祖母も同じく喜んでくれた。

結婚式はするんか。
まともな人なんか。
どんな人や。
優しいか。

質問攻めにあった。

結婚式したいと思ってると伝えると、

「行くからね。」と言ってくれた。

私は数年ヘアドネーションをする為に髪を伸ばしている。
結婚式が終わるまで伸ばす予定だ。

曾祖母は、髪の長い女性が好きだと言う。

私の事を見る度に、
綺麗、綺麗と言ってくれる。

「結婚式、自分の髪で日本髪結いなさい。」と言われた。



今回、
沢山曾祖母と話した。

強く元気な曾祖母の姿を見られて
私自身パワーを貰った。

喜ぶ姿を見ることが出来てよかった。

春以降、車を買う予定にもしている。
関西圏に引っ越すこともあり、
今よりもより行きやすくなると思う。

今度は、パートナーを連れて
遊びにくるね、と伝えた。



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