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鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム(神奈川県立近代美術館旧鎌倉館)/坂倉準三 建築探訪 その6

2019年4月に訪問。リニューアルし、そのオリジナルと施工内容の展示をしていた。坂倉準三氏の代表作であり、鎌倉の文化の中心的建築で有り続けた神奈川県立近代美術館旧鎌倉館が鎌倉文華館 鶴岡ミュージアムとしてリニューアルした。

今回はリニューアルを見ることとし、坂倉準三氏の仕事と人については、後日書きたい。

参道面、新しいエントランス

学生時代に卒業論文の調査でグループ4名で訪問したのは1979年夏だった。それからちょうど40年後に再訪した訳だが、驚いた。
なんとエントランスが、変更されていた。オリジナルの正面は、県道横浜鎌倉線からアプローチし大階段を登る動線だった。それが正反対の、鎌倉八幡宮参道側のピロティーから中庭側の階段を上がるように変更されていた。
最初から不満を書くが、リニューアルとはオリジナルを活かしてこそ意味があると思うが、このメインの動線の変更は故坂倉準三氏はどう思うだろう。
その他は、素晴らしいと思ったので、その点だけが残念だった。


池の反射を写すピロティー


元々の横浜鎌倉線からのアプローチ、今はこの大階段を登っても入館できない
大階段下から中庭を見る
元々の入場券売り場
わざわざここから入れないと看板が…
コーナーの端部の納まり


新しい入口、1階壁面は大谷石。2階はアルミパネル?


右の大谷石には明かり採りがある


中庭から大谷石を見る


平家池に掛かるピロティー
手前の手すりは、コルビュジェ風
以前はこの手すりは無かったと思う
湖面の反射光が、天井に綺麗に映り込む
左の窓割りも、サボア邸に似ている
取って付けたエントランス
2階テラスから参道鳥居方向を見る
この雰囲気もインターナショナルスタイルである
コーナーの丸管は、雨樋の縦管
縦管と舗装の取り合い


参道から見る
隣接する切妻屋根の建物
なんの建物か?

内部は撮影禁止で画像が無いが、小美術館としての雰囲気や室内のプロポーションは素晴らしく、やはり傑作である。
展示されたいた資料に、この建物がコンペティション(競技設計)で坂倉氏が設計を担当した経緯があった。特に、建物の構成や予算との兼ね合いが優れていたと。

坂倉準三氏の建築や人となりは次回にまた。


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